暖かい掌 冷たい掌 柔らかい掌 硬い掌
掌には いろんな感触がある
幼子のちっちゃな 紅葉の掌
老人の節くれた 皺だらけの掌
掌には いろんな人生がある
愛し合う恋人たちが 握り ....
そんな老朽化した家屋の
偲ぶ場所
なんて
もうこの世の
どこにもなくっていい
壊れてしまってもかまいはしない
ぼくの
わたしの
想い ....
おさないひと
その頬に
くちびるで 触れたなら
きっと、たちまち酸化して
朽ちてしまう
あなた、おさなさゆえに
子供が鈴なら 親の愛は それを揺らす風
世界が鈴の音で いっぱいになれば いいのに
かみが かわくまでは
はにかみで あいせそう
つきのうらがわの めつぼうのあらすじも
かわいた だいちの のろいのことばすら
そよぐ水草、駿馬のたてがみ かみが かわくまでは
....
信じられるかい?
人間が月に行った事を
信じられるかい?
君と月を眺めてビールを飲んだ
あのビルの屋上は閉鎖されたよ
信じられるかい?
夜中に忍び込んで水面に映った月に
誰もが息 ....
粘土で
象をつくったら
「可愛いきりんね」って
誉められました
たこ風味の
おかしな生きものをつくったら
「足が多いよ」って
注意を受けました
気ままに
まるをみっつ並べ ....
退屈なときだ
光る石がずっと雨に濡れている
こけおどしの証明
君のいない雨の日
しぶきを跳ね上げてもひとりぼっち
さみしいのにはもう飽きた
日干しの洗濯物の匂いが恋しい
だからここで踏ん ....
騒音の中にいた
僕の気に入っている子を目で追う
少しの間ふらふらと部屋を彷徨った後彼女は
裸電球が周りに幾つも並んでいる大きな鏡の前で
化粧を直し始めた
僕がもたれている ....
ネットオークションで
小さな駅を買った
小さな駅には
小さな電車しか停まらなかった
小さな電車には
家族がいっしょに乗ることができない
いつのまにか一人ずつ
だまって家を出ていった
....
宇多田ヒカルが歌うよ
悲しい恋の歌
今、確かに
心が動いている
心が柔らかくなってゆく
音が心に響いてゆく
音楽が僕を素直にしてゆく
考えるのは君のこと
....
宇多田ヒカルが歌うよ
悲しい恋の歌
今、確かに
心が動いている
心が柔らかくなってゆく
音が心に響いてゆく
音楽が僕を素直にしてゆく
今いる世界が揺らぎ始めて ....
息を止めろ
そしてそのまま動くな
息を止めろ
そしてそのまま動くな
息を止めろそしてそのまま動くな
息を止めろ
息を止めろ
息を息を
止めろ止めろ止めろ
お前 ....
いつも つかれてるから
私は いつも
きっと 思うことは 無い
眠ることはあっても
帰るだけ
私の 場所もなく
私は消されていたいと思った
時の 流れの 中で
でも ....
唇と犬歯が押しとどめた嘘が
行き場をなくして
背を裂き翼を作った
ふれれば破れてしまいそうな
薄い薄い膜のような翼
羽ばたいて辿りつけるのは
明るくない場所だけだったから
月より
....
光り箱よ
お前はどこまで明るく壁を照らし出していくのか
ブンブンとうなる様はさながら巨大なアシナガバチの腹だ
光って、うなって
愛しいお前
のっぺらぼう
なのです
あるひ
かがみをみてみたら
のっぺらぼう
だったのです
どおりで、そとにでても、だれにもあいてにされないわけだ。と。
ファウンデーションで陰影を ....
風がカーテンを揺らす
私は誰かの洗濯物をたたんでいる
ふと眼を向ければ
貴方の優しい眼差しがある
私は微笑みを返す
時の音は静かで
街の音は風になり
また吹き抜けては
あなたの視線 ....
君は優しい家庭に 育ったんだな
パステルカラーの思い出を いとおしげに語る その口元
少し気の早い 白のコートの襟の上で結ばれた サクランボのような微笑み
夕暮れの向こうから忍び寄ってきた寒さに ....
「上を向いて歩く−はてどこかで聴いたような」
風は丘を越えて吹いている
丘を覆い尽くす向日葵は
風に吹かれていくらか首を傾げ
黄色い丸顔を撫ぜる風
道の下は荒れ地
昔昔その昔
....
その時の川に
入れなくなってしまうのは
水が絶えず
流れてしまうから
川は変わらないじぶんを保てず
姿を変えては
石を洗っている
けれど
小便がついた手を
洗うために
ただの水 ....
朝の風は向かい風
少し冷たい風
襟元きゅっとしめて
歩かないと飛んで行きそう
(飛びたいけど)
帰りの風は
追い風 背中を押す
薄い太陽の光さえ
満たされる心の中
(顔をあげてる ....
夜の図書館
しじまに俯く図書館の内省では
神田川の源流もナイルであります
不心得者の高校生が夕方
不品行に忍び笑いを殺していた
地下の障害者用トイレも森閑と
そばかすだらけの司書の死 ....
もっと心を開いて
もっと心を砕いて
うんてい一回終わったら
二度目は腹具合
あの青空が確かだから
僕のいる校庭は青色の守護色に
ひばりが空を飛んでいった
ああ、いい天 ....
パンツはすぐに脱がさない
いきなりだと夢中になれなくて
穿いたままでも少しだけ
私それを楽しみたくて
秋の夜長に白いパンツ
透けて映るアンダーヘア
誰も知らない
私だけの趣味
あな ....
春になるとお母さんは
いっぱいえんどう豆を買ってくる
それを いつもふたりで
キッチンのテーブルで殻をむいた
学校のは話をしながら
近所の噂話を聴きながら
零れ落ちた えんどう豆を拾っては ....
皆が繋ぎ目だと言うから
もうあれは、繋ぎ目にしか見えません。
(裏方の方から)
意味の息が長すぎれば
舞台が切れる前に
大抵、役者の息が先に切れてしまうのです。
使い古しの台本も
....
けさ、風は
すこしだけ冷たい
すこしだけ
生きているのが痛い
けさ、僕は
すこしだけ嬉しい
すこしだけ
きみのことを思い出せたから
....
私、光なんですって。
文字が書かれたチノパンに、光がそそぎ
海の向こう側の浮島が、深く染まる
写真。
私、少し泣いてしまったのです。
悲しみの遺伝子
控えめな微笑み
フレームの外がわ ....
口がムズムズする
黙っていられない
うるさく思うかもしれないけれど
これが僕の性分なんだ
君にも責任はある
だって そんな素敵な言葉を 紡いでおいて
黙っていろという 法はないだろう
愛 ....
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