優れた作品はその表現手段を選ぶことなく、絵画的であり、音楽的であり、文学的である。
受け手の感受する入口が違うだけで、感性のフィルターを通過して、本質へと伝わり、何らかの示唆を与えるものである ....
腰から
あなたの右足が
つきだしているから
歩くときには
きまってふらふらとする
電車では
みなが嫌な顔をする
あなたの右足以外の部分は
どこにいってしまったか
知らない
キスをす ....
窓ふきをしていたはずなのに
気がつくと父の背中を流している
こうしてもらうなんて何年ぶりだろう
父が嬉しそうに言う
十五年ぶりくらいじゃないかな
僕が答える
父の狭い背 ....
エリートの中にいたのに
地に落ちた
乞食として生き
「おはようございます」
「いってらっしゃいませ」
「おかえりなさいませ」
缶にお金を入れてもらう。
両手両足を切られ
何もできな ....
あなたがこの世から消え去ったら
思い切り笑ってあげる。
あなたが望んだ通りに
悲しまれるのなんて嫌だ、みんな笑っていてほしいって
確実に泣き笑いになってしまっても
でも私、笑ってあげ ....
なにかを
つぐなうようにして
秋が
入って
くる
ピアノを弾いて
いる
君の指の
一本だけが折れて
しまって
いた
あの歌 ....
{引用= 「書く女」
書く女は
窓辺の
机のあたりに漂っている
霧深い部屋に
そなえつけられた
軟体
書く女
かつては川
あるいは不吉 ....
毎日薬を15錠飲む
そのままだと味気ないので
皿に盛った
白い錠剤5錠の苦さで
自分が健康でないことを知った
オレンジ色の5錠で
副作用の意味を知った
青い錠剤の5錠で
意 ....
街の光が流れる
光は束になってどこかへ行く
ぼくらは夢をみてる
加速する失速の終わりはない
失うものは何だろうか
夜は叫ぶ
深い無音の闇だ
どこかで繋がろう
....
{画像=111019141830.jpg}
花咲爺さんの様に
空から幸せをバラまいていると
時々人の心が透けて見える
下心だの
偽善だの
何だの、かんだの
最近の神様は疲れ気味
雲 ....
目の奥がずんずんして
とても眠かったが
夕方の電車に乗って
町に向かった
子供の頃
縁側に
本箱が置いてあった
陽がたっぷり差し込み
田んぼや
小川や
遠くには山も見えた
....
ところで
我々は何をすべきなのか
なぜ図書館が涙を流しているのか
うまい奴はたくさんいたが
非の打ち所が頭には入ってこない。
などと奇妙な唇が呟く。
さては
眼前の靄を凝視する
な ....
広告の前に
広告の中で踊る
表せる対抗力
アタック!! 立ち塞がるルぅ
おれはまだ生きてるぜっ!“
静かな数字 透き通る影
掻き混ぜる1000% DNA
片側に月を向かえ飛翔
生殖 ....
井戸の中で暮らしていれば
それなりに幸せだった
時代が私を押し出した
広く険しい世界へと
飛び出した蛙は
戸惑いもがいて
井戸を恋しがる
けれど蛙 ....
わたしの中で
オンナが疼く
あなたに
逢いたい 逢いたい
この激しい衝動を
抑えられない
優しいあの人の
背中に嘘をつき
そっと部屋を出て
足早に向かう
あなたが待つ ....
ご都合主義の神様はいないみたい
飢えや
寒さや
病や
夜や
それら混沌とした不幸から
全てを救済するために
人の手によって創られた
機械仕掛けの神様
それは確かに
類似的な ....
胸のなかで朝がつめたく、一番に鳴く鶏は、庭でブイのように漂っている、モリで、ブイをつけ狙うこどもは沖に流されていく、家の子が漂流している間は、鶏肉を食べながら過ごした縁側に寝床を移し、鶏とこど ....
ドンキホーテでバースデープレゼントをさがす
夏絵さんと坂本君と小百合姐さんの
誕生日のために
グループ交際歴一年四ヶ月
バラバラの星が
見かけ上星座のていをなすように ....
人の多くは 疲れた 幻のようなものなのであるが
私は 何も知らない そのことについては
いつまでも そっと 川面を見ていた
疲れだけが 転がっている
空の真上に へばりついたようにも見える ....
京都行きの高速バスの中から窓の外を眺めていた
水色の空に、バケツの水をこぼしたような薄くくぐもった天気は、近く雨の気配を漂わせていた
褪めた空は高速道路の風景の無機質性をいや増しに強めているような ....
公園よこのカーブした細い坂道
ぼくは一人で歩いていた
綿毛を取って喜んでいた
黒い音で鳥が啼いていた
光とは白だと教えていた
綿毛がぼくの友達だった
あなたと歩いた ....
雪降る夜の静寂も
夜降る雪の輝きも
夜空の下の人々は
独り籠って共有してる
望みはないよと言う人の
凍ってしまった星空に
取り残された絶望は
....
腐った樹木に自転車が腰掛けていた
秋の日差しは柔らかく土を暖めている
君の空には手が届かない
遠くに踏み切りの音が響いては、消えていく
その旅に置き去りにさ ....
わたしは昧爽にいきる動物だった。さしこむ気配にうるむ肉体だった。青藤のドームにとけこめる呼吸をしていた。
わたしは街になじみ、独りで睡り、本を手放した。さみしさを知覚するよりすりぬけることがおお ....
赤く濁った水の中で
泳ぐ気力は尽きてきて
揺らいでいるのは君なのか
霞んでいくのはぼくなのか
深く潜った海の中で
肌は冷たくなってゆく
おぼれているのは ....
ソーダ飲む代わりに「そうだ」と言う。桜の蒼朶は散る、ソード亡きペン
世代の因果は次世代に?常に責任の及ぶ果てはある。
死後がなければ人は生きない?永遠(とわ)の喪失は ....
最新の動物が目を見張る出来で
暗い夜のネオンサインに目を光らせている
ある並行世界のあったかもしれない新宿で
客引きのタキシードの皺が川の流れのようで
ぼくは田舎の水面にゆらめく波紋を思い出し ....
そらにはりつく ひしゃく星
すくっておくれよ
ちっちゃな、ちっちゃな、うちの祈り
似た言葉を 繰り返して しまうのは
きっと 本当に
そう思って いるからなのでしょう
或いは 本当に そうでなければ良いと
信じたいからなのでしょう
そんな風に 確認作業をし ....
このきもこうよう
するんだね
そういわれるひまで
どれだけの
つきひをついやしたのか
たくさんの
ごかいがあった
このきは
きではないのかと
いわれた
ひも ....
2769 2770 2771 2772 2773 2774 2775 2776 2777 2778 2779 2780 2781 2782 2783 2784 2785 2786 2787 2788 2789 2790 2791 2792 2793 2794 2795 2796 2797 2798 2799 2800 2801 2802 2803 2804 2805 2806 2807 2808 2809
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.12sec.