君の季節
君の季節
君の季節がやってきた
君色に吹く風は
あの頃のいさかいとはまったく違って
とても優しくて
だから余計に寂しい
君と一緒にいた頃より
君と別れてからの方が
君を ....
赤い朝顔の種をまいた
心からその色に憧れて
でもそれは涙ぐんだ白い朝の顔
からたちの木をみつけて
白秋とともに歌った
芋虫とも戦った
でもそれは金柑の樹
根っこから変な葉っぱが
....
家人と他人を区別した時
小さな恋の芽がとんがってくる
知らない人だから知りたいと
恋の芽は好奇心
たとえば竹が一本輝いて見えたなら
誰でも中を知りたがる
どんな人?
あんな時こんな時 ....
嘘をつきました
要らぬ心配をかけました
しばらく会えません
また嘘をついてしまうから
本当の事はいえません
あなたを傷つけてしまうから
ごめんな ....
雲が流れるように
私の心も留まることなく
常に流れ 常に薄れゆき
地上を眺めているのだろう
多くを求める人間には
幸せを感じる時間などなく
小さな幸せに 気づこうともしない
あぁ ....
吸い込んだ息を見えないまま吐き出した
手をかけられてはふくらみ
手をかけられては萎む
ひとは風船のようなもの
宇宙服を着ている
砂漠のどこかを歩いている
汗は服の中にたまり
暑さは極度の疲労をうむ
ぼくはもうだめだ
先に行っておくれ
彼女は何も言わずに手を差し伸べる
....
移動は主に徒歩 もしくはバス
もしくは自転車
あまねく地上を忙しく移動しながら
伝言を残すのが魔女の仕事
図書館の本にメモを挟む
(決してページに書き込んではいけない)
日記に連絡帳、職場 ....
世界は認識の中にある
平面に沿ったGのみの世界
天井が眼下に
床が頭上に
滑り落ちながら
眼下に床が
離れた鉄棒の上から
回転しながら上昇し
そのまま落下する
視点から眺める部屋 ....
最初からそこに確かにあった
遠くから見上げる立ち姿は
あまりに機能的で無駄がなく
目に映るほかの風景を邪魔しなかったから
ほかのものばかりに目が奪われ
それを意識することがなかった
....
制とする時 生徒はしないのだ 学習を
教師は死の先で 股を開いている 淫乱に
そこに突っ込めば食われる 宇宙の始まりとやらに
記憶するな
すべて忘れろ
すべて気にしなくても
残ってしま ....
取り引きしよう
取り引きしよう
おおきな船を空に浮かべて
むずかしければなんとしょう
いい考えがありますよ
青い芝生にねころんで
片手をくるくるまわします
たちまち現る巨大な姿
....
私が見ようとしているものは
きっと 小さなものだ
この世界の中で 私が見ている
目の前を通りすぎていく出来事は
とてもわずかなものでしかない
日曜日、妻が駐車場に面したわが家の塀を指さす。そこにコンクリートの粉が詰まった袋がたてかけてある。
近所の男がゴミ置き場にだしたものだ。しかし、ゴミ回収車がもっていかなかった。別の近所の人が、それを ....
せんこうねんの
ほしからは
せんねんまえの
つなみが
みえることだろう
きこえるだろうか
せんこうねんのほしに
わたしたちのこえは
とどかない
まだ
う ....
固まったディスプレイを解いて
内に流れる言葉の数々
増減を繰り返すカウント、繰り返す、言葉返す返す、帰る場所もなく箱庭を飛び交う雑多、淘汰。
「友達になってください」
固まったディ ....
あなたを愛して死のう
その瞳に 私が映る事は無くても
私はあなたを愛して死のう
与えられた時のすべてを
あなたを想って過ごし
あなたの幸せを願って生きる
深い闇の道の先に
明かり ....
描ききれない、シンプル
単体のような集合体の
単体として
重厚に、
繊細に、
幸福に、
横顔の個性とやらを
際立たせる
まぼろしみたいに
贅沢に
準備もないのに
褒め殺された
挙げ句
罰ゲームなような仕事を選ばされた
さては
喫煙所に仕掛けられた盗聴機
陰謀は千里を走る
もはや
夢で魘された私は
辱しめられ灰だらけ
いつ ....
箱をそっと開ける
そろそろと中から抜け出して
表情をうかがっている
もういいの
自由にしてあげる
嬉しそうに羽を伸ばし
あたりを飛び回る
手を伸ばすと
おずおずとキスを ....
握りしめた手の中で
ならない鈴を想ってる
思い出せない音色なら
失くした方がいいと思う
行間の旅に飽きた頃
君のさよならがきこえたよ
秋風の音
カーテンで知る
さよなら ....
ひらひらと葉は落ち
栄華必衰の理を表す
地に落ちた種を啄む
霜は体を芯から冷す
もう頑張ろうと思わない。
全て成すがままに任せる。
血は止まる事を知らない。
癒すものはもう何もない。 ....
ゆっくりと風呂につかる
ゆっくりと時間が流れる。
ゆっくりとビールを飲む。
ゆっくりと夜空を眺める。
身の上の境遇を嘆き
一人涙をする。
人生が狂った。
こんなはずではなかったのに
....
疲れた心がパラシュートを広げて
真夜中のコーヒーに着水した
生クリームの小島に横たわる天使が
ハスキーな声で 慰めの歌をささやいている
その羽を ゆっくりと打ち振りながら
....
ほんとの自分を探したって
ぼくらは液体だ
この人の前では四角くて
あの人の前ではまん丸い
あいつの前では黄色くて
あなたの前では水色だ
どれがほんとでどれがうそか
考えた ....
仕事帰りに、
病院へ、丸ノ内線から、
総武線に、乗り換えて、
7時の面会時間に、
ぎりぎり間に合う。
電車の窓は、
外が暗くなると、
自分の影を通さないと、
外の景色を見る事ができない ....
手を出してすくってごらん
幸せも悲しみも透き通った朱色に溶けて
血となり花となり巡り流れる意識の底で
吐息を洩らせば秋は深まり銀色の月が
あなたを迎えにくるでしょう
あの頃
世界は終わりつづけていた
人々がざわめき行き交う街は
同時に 虚ろな廃墟だった
あらゆるものが僕の意識から
辷るように遠ざかりつづけていた
(でもいくつかのものごと たとえば ....
「ほしかったのは そんなのじゃなかった」
生暖かい愛情が首筋に残って
むなしい時間が過ぎるだけ
洗っても消えない染みをつけて
泣いたって意味ないの
求めたわたしに釘刺して
傷つくの ....
糞まみれの日常を
ホテルの部屋が
罠のふりをして毒を隠してゆく
考えても仕方がない
行動はシンプルに
仕方がないことを考え抜け
至らないことこそ素晴らしい
....
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