耳鳴りがして傘を払った
季節外れに咲いた白い花びらが散った
雨の降る
確率は40パーセント
インフルエンザの予防接種を待つ
病室でプロポーズ
この樹にとって僕は何であり
僕にとってこの樹は何であるのか
と
ポケットの中で問いつめたくなる季節がやってきた
僕が立ち去っても
鳥たちを集め
僕がゼロになっても
無の中で
散り続ける ....
道がある
道が二手にわかれている
どちらにも行きたいし
どちらにも行きたくない
球がある
投げることができる
転がすこともできる
無視する
行く道にはどうか茨を
球にも棘を
....
ふとした瞬間に
シワができたことに気づく
ツルツルだったあのとき
覚えているでしょ
赤ちゃんのようだと
何度も何度も触られた
あの日のように瑞々しい
あなたでいてね
「あきらめない ....
生きている。
笑っている。
不思議なものね。
あなたがいなければ息を吸うことも儘ならないと思っていたのに。
否それは紛れもない事実なのだけれど、
生憎自分に嘘を吐くのは得意科 ....
夜の遊園地で
忘れられたこどもが泣いている
メリーゴーラウンドのうえ
コースターの支柱のかげ
観覧車の箱のなか
夜の遊園地に
忘れられたこどもは
こどもの姿のまま
たそがれ
台所 ....
瑠美子さんは昔から
玉のような麗人だったが
きのう出会って驚かされた
50代にしては白い素肌
それはいい
話しながら顔を見ると
美とはこんなものかと驚かされる
にこりと笑う瞳の
優 ....
昼寝のまどろみの中で、僕は重くなってきたまぶたを少し開けた。
控えめに響いていた足音は不意に立ち止まったけれど、ゆっくりまた歩き出して、やがてそれは僕の目の前でとまった。
....
部屋の電気をつけようと
のばした手に
冷たい手がふれる
目を閉じても聞こえない
排水溝に水が流れていく
無関心なざわめきが街からきこえ
ぼくは窓の外を眺めている
通りを徘徊するばばあの持っている
乳母車の中身はしゃれた靴下が一足で
足音を消すには物足 ....
単純な方法に慣れて親しんでいたおれには、この街の未来がありありと見えていた。ありとあらゆる工場は廃墟と化す前に打ち壊されて、その代わりに実体のない紙幣に踊らされたモラリストたちが残飯を食ったりするレ ....
ラフォーレ原宿を軸として
一羽のカラスがオタクな周期運動………………………………………………………
SF作家のhydeが涎を垂らし
加藤智大のモノマネを破滅クルーに披露すると
ぱみゅぱみゅ ....
春、一斉に花びらひらいて
みんな
死んだ冬のこと
忘れてた
あたしを殊更に
どうかさびしく
絶えずその
可愛いつむじの辺りを
くるくると廻っている
....
「いつの日の事だったか
あたし よくは覚えていないの」
((雨・雨・雨の音))
瞼を潜って沁みてくる光
カーテンを閉じて
もう
睡って仕舞い ....
そのころ
あたしは
すっぱだかになって
ベットにもぐっていた
おなかのビーチ
ちょうしっぱずれの
カセットテープが
へやのすみで
まわっている
おぉーい ....
彼女がたとえ男だったとしても
ゾウだったとしても
ぼくは彼女の存在を愛しています
今朝そう告白して
そういうことだったんだと
はじめて楽になれたような気がしました
....
コーヒーを飲みながら遠い思い出をたどっていた
あの頃 僕は マンハッタンの中で必死でもがいていたっけ
日本では成功できないと思っていた
そして 回りは僕のことなど理解できないと悟って ....
まっしろ、めをとじる
とたんにちっそくする
くるしいくらい
なみだはでない
てつごうし、ちのあじ
こうそくぐのきぬずれ
おふろにはいりたいな
ごはんをくちにながす
くすりはふえたようだ ....
また泣くのか
また泣くのかと
母が問う
今日こそは泣くまいと
幼い私は唇を噛む
妹が隣で笑っている
痩せた身体には
いくつもの痣
それというのは母が
私のことを嫌いだった ....
青、青は都会の海の色ではなくて
映り込んだ半島の空の色だ
水面に浮かぶ彼の名を誰も知らなかった
休日のサラリーマンのぼんやりとした気分と同じように
朝の風景は
彼の思想の輪郭までも
少しず ....
遺影の朝や。
嗄れる
遠雷の
ぴんと空気はしっとりしめり
入道雲の成れの果
あめんぼすいすい
あめんぼすい
いずれいっしょにほほえみ浮かべ
ある冬の先にある ....
いやなことは
わすれてしまえ
そしたらきっと
いいことがまたやってくる
そう生きてれば
あるんだ
いやなこともいいことも
例えばあやつることしか知らない 悲しい涙に語りかける
どうして?
あなたの 「もの」 ではないってわからないの?
本当とはそんなんじゃない
痛みから逃げてばかりで
次から次へと求めるよう ....
何も無い誰もいない音も光りも
白い道がただ続いているだけ
何時からこの世界にいるのだろう
遠い昔のような気もするし
君の声が聴こえなくなって幾度か宇宙は生まれ変わったから
....
唇には唇の 開き方があって
花ならば散るのに
風にでも なびくのに
喉がかすれて
目にしたくなくて
声が くぐれず
いつもの いついつ
指を唇に あててみる
静かに 沈黙が ....
薄明かりが
告げる未来は
電池切れ
時計は
もう
止まったまま
留まった錯覚の僕らが
紡ぐ歌を
鉄の匂いする裏側
向こうの誰かが
哀しさを
紛らわしながら
....
イエスの精神
ノオの精神
絶対の精神
隣人への愛
世紀末の精神
救世主の精神
ロゴスの精神
はじめにそれはあった
そしてそれの逆襲
敵を愛せ
ばら色に
暮れてゆく空
....
ハギレの記憶をよせあつめて
ひとつのオモイデを
嘘じゃないよ
本当のことでもないから
いろとりどりの残像をあつめて
たのしいオモイデをつくろう
そのオモイデを纏って ....
「私とあなたは違うの」
理性的な 論理的分析の つもりだった
でも あなたにとってそれは 拒絶でしかなかった
傷ついたあなたが
しおらしく 悲しんでくれればよかったのに・・・
あなたは攻 ....
深呼吸する緑の葉っぱたちは囁く
ほとばしる生命、咀嚼しろ
艶やかに見惚れる果実たちは囁く
弾ける生命、咀嚼しろ
八百屋の親父は最後の仕上げに
ふうっと息を吹きかけ
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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