心臓、は
従軍する
かたち、を護るため
こんにち、までの
利率を導き
身の上話、の
清算を迎え入れる
ただしく在ろうとすることは
ときに、愚鈍を空炊きし ....
もしかして、あなたが・・・
あのときと同じだ
君に涙は似合わないよ
やっぱり!
・・・あなたなんでしょう?
もう僕は行かなければならない
待って!
お願い、待って・ ....
プールの底に
小さな小さな亀裂が出来ました
最初は
気づかぬふりをしてしまえるほど
ささいな亀裂でございました
そこにあっても
あると言わないかぎり
ないことにしてしまえるのは
致 ....
経済格差の存在が前提ではあるけれど
景気循環という不況は
グローバル経済においては存在しないはずだ
はずなのに
いったい不況はどこから来るのだろう
富める者だけに金が ....
ジョン・アントワン・ヴァトオウ
きみはいにしえの友人だ
でもどっかにいっちゃった
てきとうに、
喜びと
恋しさと
ちょっぴり、苦しみをふりまいて
みんなが、嫉妬したんだよ
きみがい ....
1
7歳の女子Y、何者かに命じられ
人形を手作りすること決意
綿、晒の布、針糸鋏
どこから手に入れたものか
胴体、手脚四本、それぞれの大きさに
チクチク縫った
ひっくり返して綿を ....
知るもんか
雑草ふみつけて
ザクザク歩く
知るもんか
カラスの群れが騒いでる
知るもんか
すたれた小屋がないている
知るもんか
目に心にしみている
ああいう生き方もあるのだろう
庇護を受けているものたちが
庇護する側を恫喝している
庇護する側の博愛につけ込んだ生き方
ああいう生き方もあるのだろう
庇護する側の人の ....
さようなら
さようなら
さようなら
もうこの世に未練はなにもないのです
私にやさしくしてくれた 数少ない友よ
どうか悲しまないでください
どうか自分を責めたりしないでください
....
ところで、すべての結末は
流れの中で見えるものか
流れの先のその先に
大きな海があるはずで
流れの先のその先に
大きな地球の表面が
それしか見えないものもいる
詰まらぬ未来が見エルモ ....
私自身の
昆布〆を食べる
という日常
の先にある血のついた手
交尾の記憶も生しいままに
後悔をしながら
新茶の香りを楽しむとき
にわかに起こる
彼方のなだれ
氷山の崩壊と
吹雪の中 ....
こはく色のあめだま。
こはく色のあめだま。
食欲より希薄で
性欲より恥ずかしい
球体のハチミツ漬け
口の中で転がせば
転がしただけの、
糖分が仕事をする
/女の子のいちばん ....
にわか雨が遠ざかったあとの 特別な においがして
草むらの開花のそぶりは どれもこれも霧の中
足にからむ露を 蹴散らしなから
花畑を駆けぬけると 遠い山は ぐっと近くなり
鬱蒼 ....
硫黄結晶毒の花
硼砂の匂い箪笥棚
青酸カリウム無色壜
無水酢酸雪の花
酔っ払った男達
衣裳箪笥に吊るされて
絡まったまま揺れている
一〇〇〇のミニチュア天 ....
おはようございます●おはようございます先生●きょうはみんな緑で甘ったるいですね●脳みそがシロップ漬けになっちゃったみたいです●そのせいか研究室の線がゆがんでみえます●ラジオでもつけてるんですか●でもき ....
もっともっと遠くへ
もっともっと扉を開いて
今を抜け出し 過去を振り払い
運命の輪を 回していくんだ
そうでなきゃ
息が詰まってしまいそう
みんなが進む道
私が歩む道
それ ....
動作があまりに機敏で
振り下ろした新聞紙では遅い
「なにしとんの、早よういてもうてよ!」
そう言われてもあたしも気持ち悪い
身動きができないほど
あたしがどんどん年取ったとしたら
一体どう ....
指の
剥(む)いてゆくところは
妻か
剥く
くつろぎつつ
ゆっくり
剥く
電話が鳴っている
剥いていて
老いた手の一切を
私は知らない。
意外に
すばやく
動いて
....
知っている人には見えても
知らない人には見えない世界がある。
世界は、いつだって不公平。
半分はアタリ。半分はハズレ。
いつだって肝心な扉は
自動では開かないようにできてい ....
いまぼくがつらいのは
あなたもそうだったのだ
ごめんよわかるよわるくはないよ
あなたはつらくてにげたけど
ぼくはおとこだ
めめしいことしたって
つぎはぎだらけに ....
陽だまりの林縁
此処がいちばん暖かい
森の奥からカケスが合唱になって聴こえてくる
あいつら団栗パーティするんだよな
足元でオオクロバエが
ムラサキシジミが
ウヅキコモリグモが暖をとる
こ ....
毎朝着替えるような
軽薄さで
はねひらく
ほつれたワイシャツのボタンは
いつでも
世界に勝敗する覚悟
今日も何度
心から笑ってみせる
私はあなたを愛しています
これっぽっちも 憎んでなどいないのです
何故ならあなたは私が初めて赦せた人
私が唯一赦せた人
私の不思議な人
あなたはかわいそうな人だ
あなたは{ルビ誑=たぶ ....
真っ黒なランドセルが
ひっくり返っている
カブトムシに似ている
そう思って
しばらく眺めていた
小学生の頃
それに教科書を詰め込んで
学校に運ぶことを
当たり前だと思っ ....
感覚とは、
どこまでが可能であるのか
すぐ先の現実は掴めたとしても
その先には確信がない
わたしは今、 ....
ポケットから
手帳を取り出す手が冷たい
ことばを整理する
その過程で
冷えてゆくものも温まるものもある
あられが窓をしきりにノックする
冬が訪ねてくる深夜
うまれてきたことに感謝し
....
今でもね…
君の言葉が…
君の口癖が…
ついつい僕の口から…
ポロリポロリと…
こぼれ出るよ。
自分で言ってるのに…
まるで君が言ってるよう…。
そんな時…
君との思い出が… ....
鉄路の車窓に
繁華街と映画館がゆき過ぎた
ふたりで一緒に
映画を見に行ったことがなかった
それでもふたりはよく映画の話をした
ヘブン、竜二、ぼくの大好きな映画は
ふ ....
バックシャンなら
雨降りの金曜日
待合室に
見かけし彼女
名も知らず
長い髪の毛
病気なのだろうな
ひどいのかな
薬の調剤の合間に
彼女のことを思う
窓外を見れば
し ....
小さなガラス壜の中は海
群青のさざなみでゆらめく
海をコレクションする女は
孤独であるけれども
絶望的に孤独ではなかった
本当の海まで
もはや歩いていくことは不可能
この部屋から出る ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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