今年の漢字は“ 絆 ” ってことで
世間ではスーパーのタイムサービスみたいに
絆 絆 絆 と 声高に叫ばれている
“ 絆 ” ラーメン “ 絆 ” メイクアップ
斎場では メモリアルセット ....
とあるなま暖かい春の宵、
ひとりのジーンズのつなぎを着た白鬚の老人と、
ひとりの髪の長い若い女が、
腕を組んで、おおきな青い月へとつづくながい坂道を、
歩いていた。
シグナルが赤になって ....
僕らには永遠がある
あの眩しい午後に逃げ水のなかで君に会う
たがいの輪郭を確かめながら愛し合うのだね
じゃんけんで運命が決まるなら良いのだが
あいにく物事は因果律が支配して ....
つめたいふねの
なかの箱
のなかにゆられ
ながら
じっとかなしみや
寂しさがしずむの
を、待つ
つくりかたも
わすれた
渇きだけ
の風が少しだけふく
上から
スポットライト ....
風が吹いている気がする
おとないの人の
逆光線に佇む
寒々しい玄関に
しろい心を覚える
冬雲のその
質量感の無さが妙に泣けるね
煙突から
軽く上ってゆく水蒸気を見ている
何だろう
自分を失うときに 僕は
得るものがある
何だ それは
空は今日 気がふれている
雲がそしらぬ顔で流れていく
幼い少女が殺されたのだ と
埃まみれのテレビが言ってる
殺人者は心せよ あとになって
お前は決して反省などするな
心からの反省など ....
いつも二人でふざけてたよね
じゃれあってた頃の二人を思い出すと
これからの僕の人生に君がいないなんて嘘みたい
ほんと どっかのテレビのドラマみたいに
これまでの話が全部夢ってオチだったらど ....
冬の朝
空気が張り詰めている
これから僕は試される
あたたかい布団から出て
ぬくもりの残る寝間着を脱ぐ
つめたいシャツに腕を通す
小さなボタンが凍りついて
うまく動かない
....
定義と調和は相反するもの―
「鳥たちは気に入っているようだった。
滅ぼすという、その語感を。」
今日もオンリーワンマンで宅呑みしていたら
ドラゴンのアッシュじゃない方の頭が良い方のケンジの事を不意に思い出して
....
ぎゅっと
からだじゅうをにぎりしめてまるまった
てのひらのつめあと
ああ、と、
目を閉じて、夜
心臓の音の数でなにかとの距離を測り
火を吹き消すようにして忘れていく
見えたも ....
わたしはロボットになりたい
身も心も疲れ果てたとき
気力を失い起き上がることすら儘ならぬときでも
いつもと同じリズムとトーンで
自分の務めを果たせるように
わたしはロボットになりたい
....
ゼムリャフランツァヨシファ,ノヴァヤゼムリャなどロシア系のことばには語感に考えさせられるものがある 思うにゼムリャが島でフランツァヨシファは人名だが,授業中暇なときはそのようなことを書きとめる
花に目を閉じ
花に冥らず
おのれに見ひらき
立ちつくす
何かが緩やかに異なる日
顎の原からうなじの天へ
かみ合うもの無く廻る歯車
巨大なひとつの 宙の歯車
....
ゆきみちに
しょんべんする
きいろというより
あざやかなイエローの
インジケーション
けものにきをつけなさい
そのいろは
ちかくにいるという
やまのくらしの
....
わがやにも
とんかつがやってきた
いろがうしなわれ
モノクロームになる
あのどてで
あそんでいた
こぶたたちの
たのしいおもいで
ちゅうもんしたそばが
すこしぬるかった
ちゅうぼうのおくから
たのしそうな
わらいごえがきこえる
わたしはそれが
あたたかかった
ろうどうのいみと
はたらくこと ....
ため息を
つきたいがための
ため息に、くもる窓
渦巻く言葉の上辺には
夢を、
夢らしいものを、
夢と呼んで安らぐものを
もとめた日々が
静寂している
ゼロにも満た ....
夜の底
白いテラスで
まるで一粒の水滴になったような気持ちで
佇む
この心は何かから
別れてゆこうとしているのだ
何からなのかはわからないが
さびしく はるかに
遠ざかってゆこうとして ....
前略、先生へ
突然ですが
『全てを背負う決意』と
『全を捨てる決意』では
どちらを選んだら、幸せになれるでしょう?
私は前者だと思って今までやって来たつもりだけれど
....
愛は静かに燃えている
いつも静かに
夢は激しく脈打っている
いつも激しく
笑顔は正しく輝いている
いつも正しく
では、それは何の為?
優しさに紛れて
....
愛
が
ある。
そこに
静かに
激しく
燃えて
い
る。
この
優しさは
あなたの為に。
この
決意は
....
轢死した秋の残骸
溶けた雪の下から
顔を覗かせ告げる無念だ
何処へも行く当てのない私を
重ねるのは余りに不躾だとカラスは
鼻で笑いながら茜の方へ飛んでみせた
どうしたって勘繰ってし ....
快晴の朝 カーテンの隙間から射す陽
薄暗い部屋とカレンダーに付けたハートマーク
寝ぼけ眼でコーヒーを一口
着替えたら犬の散歩に出かけるとしよう
耳あて代わりのヘッドホン
流れる音楽の外の音も ....
Love me loudly,love me hot,
Love me madly,love me dry.
飢えた獣のキスをして
潤すためのキスをして
貪り尽くすキスをして
欲に滾った ....
寒いねときみは白い息を吐きながら言う
でももうすぐ春だ 暖かくなるとも言う
そう想うきみに真実を告げることは
とても辛いけど
だけど告げておかなければならない
自然は一年ごとに四つの ....
必死になって 一瞬でもいい、小説になりそうな時間を繰り広げて
必死になって 一瞬でもいい、花火になりそうな時間を打ち上げて
必死になって 一瞬でもいい、映画になりそうな時間を映しとって
....
僕の心が休む丘に
一人の少女が立っている
少女は髪を結わえながら
丘の先の町を見つめる
「世界はもう滅亡してしまったんだ・・・」
そんな事を思った矢先に
本当に隕石 ....
今朝も
様々な具材を乗せて
すし詰め電車が
発車していきます
季節は冬ゆえ
暗い彩りになることは
ご容赦いただきます
味は
休日明けゆえ保証します
たらふくご馳走を腹に溜め込 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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