愛、に背を向けていたのに。
不意打ちだった。
雲一つない青空の下で。
蓋のない空だった
懐かしいものは懐かしいまま
浮かんでいればよかった
ジュラ紀の喫茶店で
向かい合わせに座る
また会えたね、何億年ぶりだろう
むかし話せなかったことを
いくつ ....
あなたにはどうしても言えないことがある
この先もずっと言わないでいこうと思っている
炎が消えてしまう前に
私はきっと後悔するだろう
あ
ああ
次の世界で ....
七歳のみーちゃんが
やっと乗れるようになった
練習した甲斐があったね
ぼくは思うんだが
中高年の足腰の衰え防止に
一輪車はいいんじゃないか
イオンの売り場へ行って
人目を気に ....
一年生と合同で走った
スタート直後はなんと最下位
結果は三十九人中で三十番
「二年生なのに情けない」
パスタランチを食べながら
お母さんとお婆ちゃんが嘆く
「十人ぐらいぬいたよ」
....
カーテン越しに白かった光が、いつのまにかに黄ばんでいる。
もういちど見やると、黄ばみはもう失せていて、こんどは青みがかった灰白色になっている。
そこにはオレンジやピンクが、影のように滲んでいる。
....
これからも幸福を忘れないように
時には私もとなりで笑うよ
いつも通りの町の景色は
少しずつ色を変えていくけれど
当たり前にそこにある笑顔が
遠い未来も笑っていてくれたらいいな
気づけなかっ ....
男であること
なよなよした言葉で
変装してみせる
中性の安全地帯がビーカーの液で黄色に変わり
青いリトマス紙に
夜な夜な試験にかけられる
女であったなら
明日の仕事勤めなんか考える必 ....
白い砂漠を
透きとおるように走り
ドアを開けるひと
十字路から続く
道はあおく
どこまでも続いている
この土地に立つわたしに
何が見えるのかと聞く
見えるものは全ての風
見えない ....
わけもなく
おかあさん
と 叫びたいときがあり
私はどこへかえりたいのだろう
すべて夕焼けのせいと
いいわけをする
甘やかす
私に見せる
私のうらがわ
細くやわらかな毛氈が
鳥の道に触れてゆく
夜の上の朝
光にじむ日
猫の幻が五つ
壁の幻を視ている
街が眠るまで
会話はつづく
冬が招く冬の道を
影に刺 ....
Gが死んだのは寒風厳しい二月の末だと云う
ひらかれた掌からすべり落ちたグラスにこぼれるコーラの泡と
整列して空虚なペットボトル
黒い海鳴りがうまれた
坊主頭に、北からの光がきっとまぶしかったこ ....
痛みに耐えて目を閉じている
今日で臥して四日目になる
病室にはひかりがしみている
トイレに行くのも辛いから
あまり食事もとらないでいる
ひかりのなかにいる
風が ....
傷つけるのが怖くて
傷つけられるのが怖くて
人を信じられなくて
信じたくなくて
そんなこと言っても
結局一番可愛いのは自分
守りたいのは自分ひとり
この国を変えます
....
左の翼は
羽の一枚一枚がすべて
小さな銀のナイフ
右の翼は
羽の一枚一枚がすべて
紅い薔薇の花びら
その飛行の軌跡は
歪みつづける
あるいはその飛行が
天を歪ませてい ....
陽が昇っても輝かない塵
偉人の言葉も滑るクレーター
あり地獄程に底なし
月面裏の刑務所
術を奪われここへ来た
彗星を何度も見 酸素なくとも生きているのを知らせた光
....
僕たちは有限な生を生きるのだけれども
異なった価値観の人生をそれぞれの主観で生きるしか無いのです
だから自分で思い込んでる真実なんてたいしたものじやないのですね
僕は人に無駄と指摘されながらも
....
世界に陣痛が始まった
新しい朝が生まれるのだ
新しい私も生まれる
久しぶりのお酒で
酔っぱらって
森の墓地にある
友人の墓に
寄ってみたり
ビンゴで当たった
3DSを供えてきたり
して
それを
今から取りに戻ろうと
してる
....
鳥の形の窓の向こうに
冷たい雨を含んだ雲が
垂れ籠める空
とおくに
黒点のように
鳥が数羽舞っている
ねじが壊れたオルゴールの
メロディーを忘れた曲が鳴っている
顔がない写真の ....
孤独になりたいという
私の第六の人格
バーコードと
樹木と
宇宙を映し出す目
∞
泣き出しそうな
青灰色の空に
不在の鳥の
鳴き声の残響
黒いセロファン
カミソリ ....
淋しいのかい
みんなそうさ
だからあなたはこの世を創った
あなたが作り出した夢だから
必要な時は話し相手が自然に出てくるさ
だから安心して待っててね
君の目と太陽が重なりあう時
キツイ日差しを和らげる雲は
すぐそこまで駆けつける
君が一人で地を{ルビ這=は}う時
視界を遮る{ルビ朝靄=あさもや}は
一目散に寝床に帰る
君の手が{ ....
油塗れになった リンゴ テカテカ
外側が 可愛らしいから
性格まで 血塗れぬなんて
誰が 決めたの
長岡産の リンゴと 聞いて
新潟の 長い靴型を
思い起こしたア ナタとは
お友 ....
夢のような風景を見た。地下深く眠る道に漂う匂いを思い出した。日曜日の夕暮れを見ているみたいで寂しい。今、社員と名がつけば馬車馬並に働かされる存在だ。定時で帰れていた頃が、懐かしい。時間だけは、人の ....
寒さがやわらいできた
薄着でそとにでかけたからか 何かあたたかいものがたべたい
季節はくりかえさない
春とわたしたちがよんでいるもの
一度としておなじ春はこなかった
世界にはいままで ....
はぐれてしまった宇宙飛行士は
地球を見つめながら死んでゆくのだろうか
ぼくは誰とはぐれてしまったのだろう
かなたに何を見つめながら死んでゆくのだろう
下唇をすこし噛んだら
....
地球はどんどん
狭くなる
ジェット機
ネット
緩む境界
宇宙はどんどん
広くなる
ビッグバン
暗黒物質
ひずみと膨張
創造主の
想像は
どこにいくか
そもそも創造 ....
愛してくれるなら
誰でもよかった
私は誰かを愛したり
しなかった
だから
式が近付いて
思うことは
本当のものなどない
という
諦めの感覚と
口から
C4をとりだして
壁に穴を ....
河の流れはだんだん速くなって
海が近いことを知らせていた
私たちはクロコダイルの肉を
焚き火にかざしながら
今後のことを相談し話し合った
火に砂をかけ辺りを闇に返すと
星たちがそれを奪い合 ....
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