あのひとのうちで食べた朝メシは
こんがり焼かれたトーストだった
自分ちとはちがうパン
自分ちとはちがうマーガリン
ジャムもちがった
そのなにもかもに違和感を感じて
....
あしたもし 目が覚めなたなら
この腕がなくなっていたらいい
あなたばかりを覚える腕が
憎らしい
傷だらけのくせに
健康なの 愛を知っている腕は
白いだけのこの腕を
....
死にたいと思った
なぜだろう
僕に 仕事ができないことが
周りにはなんでもないことである気がする
夜のどこかで 酒をあおりながら
あの世の世界に 思いを巡らせた
詩を書いていた
....
日が長くなるにつれ、ぼくの寿命はちぢみ、
日が短くなるにつれ、ぼくの寿命は延びる。
「なんだこれ、なぞなぞ?」
「いや、なんとなくの感覚です。」
世界が滅びたその時は
きっと美しいだろう
現在とはその一瞬のための
長大な積み重ねの事
人々の不安も文句も やがては
神の花火となって散るだろうさ
その時、宇宙の犬はそいつを見て
「ワン ....
夜の果てで
俺は俺の孤独を叩き付ける
俺はこの世に存在しない
友人も恋人も家族もいない
ただ、この世の中に埋め込まれて
機械以下の生活を送っているのが俺ーーー
できなければ叩きのめされ、で ....
部室から下宿街に抜ける道には
小川が流れていた
少し生意気で
先輩とだけうまくやっている風のあいつと
はじめてそこで喋った
あいつはホタルを探しながら歩いていた
こ ....
不器用な今日の夕陽が
きみの頬を無防備に照らしてる
絵に映える出来事もなく
通り一遍の言葉ばかりで、また
僕たちはサヨナラを示そうとしてる
駅へと寄せる賑やか ....
きっと心の奥底で
何かが弾けた
ビッグバン
それはひとつの災害でした
まだ不確かな感情は
濃密で
情熱的で
少し偏った
不透明な愛でした
膨張してゆく ....
モナコ辺りのシンデレラ
リモで手を振るみんなのディーヴァ
バーゲン漁りをせずに済む
女が幸運なのかは知らない
尻の軽い女だって?
ここには沢山いるからねぇ
パリスヒルトンのバカづらも
ノ ....
誰も知らない
メールアドレスの
受信ボタンを
押す
一方向の通信
新芽が風にゆれ
幹を雨がつたい
葉を透明に照らす
枯れ散り重なり舞い
枝は背に雪を積む
折り畳んだ歳月
里にくだると
花の咲く共同湯がある
音をなす早瀬の
そのほとりで 今は、椿がさきほこり
三ぶ咲きの桜たちが
うらやましそうに 見おろしている
昼間から入りにくるの ....
二次元の日々は綱渡りですわ
それぢゃ曲芸が出来て幸せですね
そうぢゃないですよ
雑用の時間がやけに短くって
有用の空間はだだっ広いんですょ
つまり期待する時間のなんと長い事
....
銀河のほとりの
ちいさな一途
ひとつ
ふたつ、と
確かめあうのは
些細なことに
すがるぬくもり
「
もう、
離ればなれには
なれないや
っていう告白は ....
よのなかには
できることと
できないことがある
そのこともしらずに
あなたは
できるはずだと
バスをうんてんした(させた)
あなたができることは
あんがいひとには
....
愛という甘美な束縛に身をゆだねることで
ひとはみずからくるしみを選ぶのかもしれない
虚ろな自由よりは五感を満たす快楽が
存在の証となることを
本能的に知っているのかもしれない
国が侵 ....
きみの涙は
あたたかかったから、
時間はけっして
冷たくなんか
ないね
願いも祈りも
こわれもの
そうでなければ
未来のすべては意味をうしなう
昨日も ....
ぼくの精神にプラスチックのねじが
差し挟まっている。
それは青い電飾と呼応して
毎晩ぼくにあいさつをする。
垂直に聖なるものが地に倒され
狼の声を聴いている
流木がふちどる
真昼の路
終わりは来ない
そんな終わりが
もうひとつのはじまりまで
つづく
木の根元か ....
今日はなに話そうか
そうだねえ
知ってる人は知ってるだろうけど
変なことがある
ビッグバンのとき
なんて気軽に使う言葉
ちっともわかちゃいないけど
そのとき極小のところに
極大 ....
都会のカラスが都会を飛ぶ
そして都会の彼女は
赤いハイヒールで
都会を軽やかに歩く
空が飛べないのはきっと
背中の羽が邪魔だから
そんな彼女は
首がない、ただそれだけで
....
「愛してる」
簡単じゃないはずなのに
誰もが街なかでささやきあっている
君だけを
このひろい世界を
※
勘違いしてしまうのかな
束縛されたく無いはずなのに
相手 ....
雨は成す
雨の景色の成す処まで 見慣れた面食わない 雨の成す午後
雨季の助走かい 気を害すことのない成す雨よ
雨師 複式呼吸かい その前ぶれは 焦らしと異なる きめ細かい心配り
....
家族が寝静まった夜には
そっと家を抜け出し
生と死の狭間で
命についての哲学的思想を弄んでみる
死にたい私と
生きていたい誰かが
相容れない思考の中で
哀しい悲鳴をあげている
世の ....
彼女を少しと呼ぼう
細い、細い煙草を吸っていた
私が知るそれより一回りも細い煙草
少しはそれに相応しい指を持っていた
私たちはジンとコーラと煙草があればどこでも幸福だった
いたずらに ....
桜
菜の花
沈丁花
はかない花も
手折ってたおやか
のげし
たんぽぽ
からすのえんどう
強い土草
綿毛がわたる
れんげ
もくれん
三色すみれ
....
街全体がさみどりの煙のなかにあるようだった。
煙が目にしみる。
街道に木々がつらなっている。
そこには生まれたばかりの新緑が散らばっている。
この柔らかな色彩。
時間がま ....
雨に振られた日は
必ずといっていいほど傘を忘れる
車窓から見える
雨雲から
ほんのわずかでも
晴れ間が見えていたりする ....
僕は怒れる男である
岩のようになって僕は怒る
何に対して怒っているかっていって、
ぼくは、この世の不条理に対して、死を含む不幸に対して、
生きることの、喜びを奪う者に対してである
僕の命は、 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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