真っ白な心に色を付けるなら
何色の鉛筆が必要だろう
赤は 情熱
青は 冷静
緑は 安心
紫は 思慮
桃は 幸福
だけど小さな空白だけは
どんな色を付けようとしても
埋めら ....
目覚め
悪意が芽生える その刹那
化粧
七色の砂嵐は旅人の死を覆い隠す
時は
ナイフのように刻みまた削る 皺を 記憶を
残された心拍数を
図書館で
昼過ぎまで文字たち ....
どんな女性がタイプですか
便秘のひとですかねえ
浣腸してもあれコチコチで
何も出て来ないってんじゃ
ちょっと困るんですけど
でも相当
溜め込んでるようなひとがいいですねえ ....
一
酸素より
ニコチンの割り合いのほうが高そうだな
ここの空気
蛍光灯に紫煙のシェードだ
委員達も三々五々集まって来て
そろそろか
いやあと五分ほど
....
いやお義父さんね
そういう言い方って
反動的なんじゃないっすか
やっぱ
大体無知だね
お義父さん
婚姻は両性の合意のみに基いてって
知ってんでしょ
知んない
....
風の無い穏やかな夜
仕舞い忘れた鯉のぼりが
だらしなく天を仰いでいる
それでいて
雲はせわしなく月を見え隠れさせて
不安定な上空には入道雲
たしかに今日から夏ですが
少し ....
夜中、近くで唐突に
金槌の連打が始まった
どこかで屋根を叩く
天気予報では
明日は雨と言っていた
大工は屋根を叩く
厚い雲の下、夜闇の中
もの皆眠る屋根の上
一人の大工が屋根を叩く
....
あなたの骨というものは、果たしてあなたそのものなのでしょうか。
それとも、それはただあなたを指し示していたに過ぎなかったのか。
あなたの肉はひどくあなたに似ていたが、どうもあなたではなかったようで ....
痛みを感じた左腕が
必死に
「生きたい、生きたい」と
赤い滴を流した
僕はそれを見て
「生きていること」を感じた
僕の左腕の生きた証を見る人の目は冷たく
僕はまた生き ....
雨はやわらかい線をともなって
ねむりを誘い
さそり座のアンタレスが輝くころには
夏らしい秋がおとずれている
今はししが野にかえり
地の上を歩く季節
かえるは家を守ることなく
足の吸盤 ....
ただよう空気のようにここにいる
今の自分はただそれだけだった
決まり事に疑い持たず信じてきた
自分で考える事をしなかった
疑問を持とうとすると
何もかも驚く事ばかり
見えない何かが ....
スーパームーン
桑田佳祐も見つめている
あと四日もすれば
クレヨンしんちゃんになるだろう
みんな見つめている
地球で宇宙で
それぞれの役割を演じている
割 ....
五月というのに
北極の気圧がすねているのか
それとも 威張っているのか
虚空にはなぜか
原発で汚染された寒気が
黄い苔の舌をペロリとだしている
ひょっとして コスモと ....
人生は旅だという
人生は忍耐だという
人生を楽しむという
人生を苦しみという
人生にはいろいろあるよという
人生には意味なんてないという
ただひとついえることは
....
月や星が必死に輝いているのを初めて知った
駅から出ると月が雲を照らし星が輝いていた
タクシーで久しぶりに家に戻ると泥のように眠った
夢の中でもずっと月や星が必死に輝いていた
ぼ ....
夕だちが風をおこす
わたしの中にはわたしを包むたくさんの気泡があって
ひしめき合い、じぶんのかたまりをばらばらにしている
夕だちのあとにふく風は、プリズムの階段に繋がっている
そんな寓話を ....
たくさんの羊たちを乗せて
母が猛スピードで
寝台列車を運転している
眠れない父のところに
早く羊を届けなければならなかった
車線変更を繰り返し
いくつもの列車を追い越して行 ....
どうしたら
あなたのこと
忘れられるのでしょうか
手の届かない人
その目 その声
ぬくもりに届かない人
虚構に恋したあなた
あなたと同じ気持ちのわたし
片思いでもいいの
....
こんなに長く生きるつもりはなかった
こんなに長く荒廃した街を彷徨うつもりはなかった
ただ、高みに登りたくて
{ルビ宙=そら}への階段を探していただけ
時間は無慈悲に流れ
すっかり年老いてしま ....
人間も焼けば油が出るわねと腹まわりさする君のしこ名は
妻曰く健診は品質管理の第一歩
ラブレター誤字と誤解は付き物か
懲らしめに柱に吊るした藁人形なれてみればチョット可愛い
五 ....
わたしが子供だったころ
誰かと一緒に居たいと願ったのは
寂しさからだった。
今わたしは寂しくはないのに
あなたと一緒にいたいと願っている。
私たちがみんなまだ小さかったころ
もっとたく ....
自分自身が 何かを 不満に 思った瞬間は
不満を感じた 相手に対して
もっと 他人の気持ちを 考えてみてよ
なんて 思うけれど
逆の時には 気付かぬ 鈍感な 私が
確かに ....
もうどんな言葉もいらない
一滴の涙が聞きたい
言葉はいらない 詩は不必要
・・・今、俺はお前の微笑みがただ見たい
どれだけある事だろうか
笑いのための笑い 涙のための涙
皆、目的因をも ....
新しい下敷きと筆箱
小学校に上がる頃
新緑が眩しくて
世界のすべてに希望が満ちている気がしていた
水泳 習字 ピアノ 絵画
同級生と通う教室
集中して 戯れて
成長の度に褒められてい ....
涙、君が居た夢の中。
目が覚めると、昨日と同じ夜中の2時。
思い出に縋って泣いていたんだ。
眠れない、夜。
きっと僕は君に成りたかったんだ。
無情な日々の年月は僕にとっては短過ぎて、
....
鳥の囀りが
風に乗り
詩になっていく
花の分身が
風に乗り
詩になっていく
雨の音符が
風に乗り
詩になっていく
ここで
みんなが
風を待つ
わたしの言葉も
風を ....
長い降り 明けて晴れ晴れ 澄み渡る 庭の緑の 縁のひと粒
便利だな 倒れる事を 前提に 膝と足首 上手に動く
こよこよと えさてにもちて ささげたる けさのわたしを きみはみている
....
無作為過ぎる
光線の向こう
落ちた椿と
濡れた路面
道路わきのドライフラワー
いくつかのスナック
そこに佇んでいるのは
たぶん年端もいかない子
....
羽がちぎれ
午後が見える
桃と乳の
濁りの音
近くにさわれぬ指の遠さ
水の層をつらぬく羽
大きな景から先に飛び去る
跡を跡に響かせたまま
午後の底の ....
僕は疲れた
2558 2559 2560 2561 2562 2563 2564 2565 2566 2567 2568 2569 2570 2571 2572 2573 2574 2575 2576 2577 2578 2579 2580 2581 2582 2583 2584 2585 2586 2587 2588 2589 2590 2591 2592 2593 2594 2595 2596 2597 2598
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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