過去も未来も
幻想に過ぎぬ
人々の一瞬明滅する脳内に浮かんだ
空の空に過ぎぬ
過去を捨て、未来を捨て
そして「今」が自分だと気付いた時
全ては作られたものだと悟った時
お前は一 ....
私たちは雑食で 草でも肉でも食べているけど
全て命あるものであって 命を頂いているわけだよね
つまり 私たちを創っているのは他の命で
私たちを動かしているのも他の命
私たちのために殺された ....
狭い二またの路地の
一方を歩く
袋小路だった
道を戻る
時間を無駄にした
往って戻った時間は
本当に無駄だったのだろうか
袋小路の突き当たりで
強い香りに振り返った
箱庭なの ....
朝の声を小鳥が一番乗りしている
きっと屈託なく啼いている
と信じてみると
ほがらかな朝だ
はにかまないで鏡に向かって
自分を確かめる
大丈夫、かもしれない
程度の信心のままの
....
夢ならさめないで
少し肌寒い朝に
ほうりだされたみたいな
いかなきゃいけない気分は
背後の太陽のように熱い
だれかがだれかの
噂をしている
その中で知らないふりはむずかしい
....
チョコレートみたいに
小さくてもしっかりあなたを癒せたら
自然に
するりととけるように
ゆううつなときも
かなしいときも
小さな粒は
味方になってくれる
チョコレートは ....
かなしみの陽光の許
ひとり公園のブランコで
揺れるでもなし
揺れないでもなし
あなたは
来ない
約束の
正午
やがて傾きかけた日差しが
わたしをみちびくように
家路を
....
憂鬱な日には
いつも太陽が見えなかった そこに
見るべきものが
僕には 何も 見えなかった
言葉もなく
朽ち落ちていくときに そこから
僕は どこに 歩き出すのだろう
流れる 時 ....
どれくらい恋を忘れていたのさえ
思い出せなくなって
公園へ続くこの坂を上りきったら
思い出せるような気持ちになった
自転車置いて靴ひもをギュッと締めなおす
....
虚ろげな眼をしている誰かに見られている
後ろ指を指されている誰かに怖がられている
怒ってなんかいないのに
怒鳴ってなんかいないのに
このクソアマが
何かが飛ぶ何かが叫んでいる
何か ....
鳥は
飛ばなかった
その日
手紙は届けられず
果実は実らない
ペンは握られず
扉は叩かれなかった
あれから
ずい分とながい時間が経ち
しかし
雲は流れず
船は揺られな ....
ねそべってみてたら
時間に夜がつっかえてしまった
きみの胸のすき間に
抱き合えば
世界が
しんと眠る
この世は居心地が悪い
芝居小屋に立ちつくす
招かれざる大根役者のように
俺は どう振舞えばいいのかわからない
君はまるで薔薇だな
庭の生け垣に生い茂り
いつでも水や肥料に恵まれて
....
都会の夜に咲き歩く
ビニール傘の音にまみれて
発光する液晶の向こうから
同じ待ち合わせ場所を目指す人
思いつめては煙草に火を点け
頬が緩んだらまた火を点ける
忙しない駅前の雑踏も
今 ....
瞬く
瞬く
まばたく
またたく
煌く
嘆く
いや
嘆かないで
何度も 話し合って
決めたこと
双方が
こくん と
頷いた
筈だったのに
何故
違う ....
最新鋭の望遠鏡でも見えないのは
大気の揺らぎのせいだった
この揺らぎを測定し補正した画像を
何万光年さきの世界としてぼくは見つめていた
街道にはところどころに鳥小屋があった ....
海に連れて行ってくれる筈の
君の爽やかな声は
疑問系で終わってしまった
「南へ行きたいのか?」
落胆の周波数に
頷く事を忘れて
ただ見つめあっていた
そのうちにラジオが
波音を引き寄せ ....
小鳥が自由になった
梅雨空にぽっかり穴が開いて
誰からのギフト?
知らない
知らなくってもいい
青が微笑む
聴きたかった歌が
謳歌する、ここ
を懐かしい、と決めつける
それは ....
優しさが欲しかったが愛が欲しかったわけじゃない
笑顔が見たかったが微笑んでほしいとは思わない
なにもいらないなにもいらないなにもいらない
....
上りのエスカレーターに
幽霊が立っていた
ぼんやりとネクタイを締めて
小さな咳をしていた
駆け上がる人が
春のように
体をすり抜けていった
見えない、
それだけで幽霊だった
....
あなたは眠りにおちる瞬間のあなたを知っているか
あなたは知らないだろう
あなたのからだは一瞬のこわばりをこえて
完全に脱力することになっていることを
あなたは
ときどき
それに失敗して ....
ネオテニーだったんだそいつ、って元恋人が言うところをマーメイドはみつめる
マーメイド
ネオテニーなんだマーメイド
かわいいかわいいマーメイド
そうしてセックスさせられ死んでいく
マーメイドは ....
日常の詩
彼がそもそも歌いはじめた 理由はもう思い出せないけど
物心がついた頃から 歌うことはずっと近くにあった
そんな彼にある日 父親がギターを買ってきた
誕生日でもクリスマスでもない ....
カレンダーを捲ると標語が書いてある
『向上する意思があれば道は拓ける』
自信たっぷりのその言葉に釈然としない
テキトーに世間ではそう言うけど
さも正しい事みたいに言い切れる
その根拠は ....
バカ バカ バカ バカ バ〜カ!
まったくもってバカ ほんとバカ!
バカ過ぎて どこがバカか分からないバカ!
迷惑なバカ うっとうしいバカ 自己中バカ
目指せ! 完全無欠の大バカ者
バカ ....
泳ぐ風 太陽の粉を砂鉄の様にくっつけて
煌くの
雨天に割り込んだ泳ぐ風 まるで子供
ケラケラ ケセラケラ笑う
痛みを泳がし癒すの 子供のくせに
何を悟っているのさ
....
桃レンジャーになりたかったけど
いつも黄レンジャーだった。
悪の組織に捕えられる
か弱い女の子になりたかったけど
いつも立ち向かっていかなきゃいけな ....
手を取り合って
肩を組み合って
再び歩き出さないことには
ここから落ちていくほかない
よくわかっている 言われなくとも
よくわかっている 掲げられなくとも
よくわかっている 声を ....
黄金色に燃えている
糸杉が燃えている
ぐるりぐるりと
渦を巻きながら
黄金色に燃え盛っている
やさしいひとの笑顔がいたい
うけとめる勇気がないから
おかえしできる自信もないから
ごめんなさい
わかってる
ほんとうは
“ありがとう”っていうべきなのに
やさしいひとの幸福 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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