銀色だった空
最初に掲げた夢を 恥ずかし気もなく今も話せる
君は平気な顔で 大口を叩いて笑ってみせる
それがいつからか 自分に課せられた使命なんだって
自分が成すべきことを いつも分かって ....
銃
たとえば
装填されていない銃ほど
うつくしいものがあるか
街、
羽を抜かれた鳩が飛ぶ
仰向けで泳ぐ魚
黒鍵のないピアノ
銃
引き金を引くときは
かわくほど目 ....
月があかるい夜だけでいい
時間よとまれ
猫になって屋根から屋根へ
帰って来た半端もんは
泣きたくても泣けない
苦しい洗濯機のぐるぐる
あと
どれくらいお前といられるだろう
....
空蝉の羽化
濡れた真白の色無き翅
薄く育つ 渇き 鋭く澄めば
「もう総ては 君のものさ」
誰が為に生まれ 誰が為に渡す輪廻か
背後で延々と燃えている 日輪に
....
120801
走る速さは梅の花
なんじゃこりゃと
頭を上げてモモンガーが叫ぶから
蝙蝠の喩えだよと抗弁するのんびり屋の台風
ラジオから ....
もうコンサートでは欠かせぬものになったP.A.
それが何十万と集まったヒトラーの演説を聞かせる為の
負の遺産だといまどの位のひとが知っているだろうか
いまのP.A.はそれをディジタル技術によって ....
そしてこうしている間にも
つづられる一日のわずかを呼吸して
たとえば
「なのでした」という過去や
「なのです」といういまや
「なのでしょう」という未来に
静かに耳を傾けて
どうし ....
風を浴びて暮らそうよ
室外機の熱風ではなくてさ
木々が日差しをさえぎって
しっとりと冷ややかな土が冷ました風
暗渠ではない川の水面を
きらきらと輝かせながら吹いてきた風
蓄熱するア ....
秋の落日が傾き、
銀杏の木影が長くなるとき
かあさんを追って
銀色に輝く
DNAの
螺旋階段を
駈け登る
ぼくの上の階段を
かあさんが登る
その上の階段を
おばあさんが登る
....
空中庭園で一人たたずむ少年
目の前には真っ赤な薔薇
棘に触れ続ける少年
その指先は傷だらけ
薔薇に変わってしまった少女を
思い出しながら微笑みかける
痛みに触れることで喜び ....
マジカルミステリー
オルゴールならして
リボンつけて
走り回る
空から風船飛んできた
カチューシャつけて
ワンピースふくらんだ
マニキュアつける
野良猫見ている
ミルク持って ....
飲んで騒いで
タバコ吸って
食い散らかす
そんな暮らし
昔の話ですよ
友達は子供が
いて忙しくて
連絡してない
テクノポリス
聞いて一人で
口を開けてる
勉強しなくて
....
亜寒帯のオフィスを出て
果てしない温水プールを
東から西へ
亜寒帯の百貨店を目指し
思考停止のままの潜水で
東から西へ
最後の力を振り絞って
エレベーターのRボタンに
タッ ....
今日は何から始めよう
コーヒー飲んで
パンを食べて
靴を履いて
今日はおじいちゃんに
会って
知的障害児を迎えにいって
おばあちゃんをおぶう
帰ってきたら
詩を書いて
散歩 ....
草野心平さんの蛙の詩を読み
古い本を閉じた後
夜の散歩へと、家の門を出た
がわがわがわ
がわがわがわ
がわがわがわ
がわがわがわ
がわがわがわ ....
そうか痛いか胸のうち
ひとは過去で今を見る
そうかおまえか
初めて会うのは
あのときぼくは
どんな過去でおまえを
見つめていたんだろう
夏の夜の紙袋
....
彼は素朴な場面へ
裸心のままに、飛び込んだ
長い手足の隅々に増殖する
(歓びの細胞)はゆきわたり
彼の裸眼の射抜いた、先に
一つの宇宙があらわれる
....
熱風が頬を刺す
まだ汗は出ない
背骨が前傾する
まだ息は普通だ
悲しいことを探している
楽しい約束を探している
実現することを
月の満ち欠けを
朝日が昇 ....
小さき花のテレジアは
修道院の姉妹等の
冷たい目線が心に刺さり
獄中で鎖に繋がれた
ジャンヌ・ダルクに自らを重ねる
「風の家」に住む井上神父は
老いた体に嘆きつつ
在り ....
おしっこの夢や単位が足らなくて卒業できないというような夢ならよく見る
でもフロイトの考え方は苦手だ
夢をあたかも神からの啓示のように尊重するような考え方が苦手だ
夢をすぐ不安や性的な ....
120801
勝利の女神が微笑んだから余は満足だと時間軸を傾けて引っこんでしまって90年
パワースポーツがプロ化して絶え間ない新陳 ....
(破壊)
によって分解される
生成された世代
彼らのアクションは
氷の雲の存在によって
引き起こされた
気相固相の不均一
熱帯夜の続く
冬の間に速く
誰よりも速く
増加しま ....
およそ七十億の人間が
仮に敵になったとしても
たった一人の君が居れば
強烈な眼光も
手に握らされた刃先も
何も痛くない
およそ七十億の人間が
仮に煽てに来たとしても
七十億の中 ....
雨上がりの
苔の上で眠る
あの幸せを
私はどうして手放してしまったのか
雨上がりの
苔の上で眠る
それをするには
私は大きくなりすぎてしまった
雨上がりの
苔の上で眠る
極 ....
気配
異様な気配
何かが違う
息を殺してあたりを見回す
鋭い視線にとらえられた
あなたはどこから来たの?
地上はるか4階の
歩くには気が遠くなる程の距離
キッチンカウンタ ....
風光る今日は
明日を
ずっと
すけたまま。
然れば
夭逝したその
影は日回りの
種といっしょにおにわへ
埋葬しました。それかあらぬか
見上げれば
懐かしく ....
また、夏が
また、あの光景が見えて来る
田圃の畦道を
母と一緒に歩いている
手を繋いで歩いていく
畦道の陽射しは強く
麦わら帽子の隙間から
頭髪の汗をさす
揺らめく道端
青い稲
....
僕が何かをする時、
彼女は決まってこう言う。
それの、何が、楽しいのかしら
この問いは、常に、そして、絶対的に正しい。
日本人はこの問いかけから逃げている。
家族 ....
?
先に逝った人が心に棲む様に
きっと愛が結びつけるのだろう
あなたは私の心に棲む
複雑な感情が私達を
グルグル回るコンパスに
愛と憎が定 ....
秋田美人 なんて言葉を
思い出したけれど
降雪の 多い地方や
寒がりの 女性には
嫌煙されがちな 雪国
そうかも知れないのだけれど
ボーダーだったり
可愛らしい ....
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