いつかプロトコルを委譲する伝達飼育員が
アバラをひっくり返して心臓を剥き出す
なみなみと湛えられた
骨はつぶれて
内臓も空っぽで
血管と皮だけが残った
血はなくてもあ ....
「護りとおす」
木の若芽
午後一時 夕立 風鈴しきり おびえなくてもいいよ
雨が大地を冷まし 風が木を冷ますのだから
生あるものの声は労から快へと変 ....
春の雪はおっちょこちょい
夏の雪はちょっと我侭
秋の雪は目立ちたがり
冬の雪は冷たいけれど礼儀正しい
突き刺さる言葉の雨は乾かない。
「草遊びのうた」
木の若芽
<とうもろこし>
青年たちは青空を支える兵士に志願して並んでいる
インディアンの若き新兵たち
熱気をおびて らんらんと
うぉー う ....
「私が空を見上げれば」
木の若芽
私が空を見上げれば
誰かも空をどこかで見上げているのだとわかる
あの川のむこうかもしれない
あの山のふもとかもしれない
遠 ....
過去は あたたかい渦の中
からっぽのまま 行き先は闇の中
流れていく
動き回る
もがいている
雲が来たり留まったり
生きていれば
生きていれば
風が吹いたり道が見えたり
「わ ....
詩を書くのは
やめにしよう
なんだか
疲れている
「ありがとう」
って言ってほしくて 親切するのは、
偽善だって 誰かが言ってたけれど
ありがとうって
言ってもらえると
こそばゆくて
うれしくて
いい気分になるから
また、いい ....
ここに
ひとつの 針金があって
あなたの指は
それを
曲げようとする
針金は うねうねと まがって
あなたの指も うねうねと 曲がる
道を曲がっても
あなたを 見つけること ....
何かを失うということは
あまりにも日常的なこと
そしてそれが二度と戻らないことも
人が自ら行おうとする
生活に必須なこと以外の多くは
これらの穴埋めや消失感の緩和のため
それが ....
となりのまちから
ひとえき切符を買うより
ぶらぶら歩いて行こうと思ったのが
何かの間違い
閑静な住宅街を歩いていると
だんだん道が狭くなってゆき
家も密集してくる
もとの道を戻ろ ....
あなたの発見を
ぼくは言葉にできる
そうやってふたりは積み重ねてきたんだ
ぼくに言葉にしてもらえなかった発見は
これからふたりで暮らす何十年のうちに
一つ一つかならず ....
目のまえのきみを見つめていると
あんなに触れていたことが
夢のなかの出来事のように思えてきた
白磁を帯びたきみは
純潔につつまれて
どこまでもどこまでも美しかった
....
ベンチに四人家族が
あの夏を集めて
薄い木立の向こう
ジェットコースターの嬌声が上がる
奇妙な家族は動かない
リストラを告げられなかった父親は
濃紺のコートを着
行き交う家族づれのさざめ ....
夜のように平らか
あるいは、呼吸している
みずうみの内面
雨の降りやまない
さみしさに
どこまでも潜っていく
あかるいままの投影
モノトーン、翻って
波しぶきはきれい
....
苦々しい限りの“本音”を
彼女は黙って受け止める
そして、私をまっすぐ見つめて笑った
「まったく、口が悪いんだから!」
私も意地の悪い顔でふふんと鼻を鳴らし
「お互い様でしょ ....
帰り道のパン屋で
硝子越しに覗いては
ランプに照らされていた
こんがり丸い窯焼きパンを買い
紙袋に入れてもらう
今日は、給料日。
10回の高級料理と
たった1個の窯焼きパ ....
この湖の水面に移る世界はキラキラ輝いていて素敵
真っ暗な世界も心も照らしてくれる
神秘的な明かり
あの月へ行けないのかな、なんて
そっと裸足になって水面に足を付けてみるけど
いつ ....
銀行ATMの画面に映る
貯金残高の、底が見えた時
日雇いの如き自分に
歯軋りをしながら
この手を額にあてて、考える
一日の労働を終えて
家に帰れば迎えてくれる
妻 ....
要するに、ダメなんですよ
バツ0点と言ったものです、
君がいない世界は
僕にとって0点なんです
他の人に
点がないわけではないのですが
君がいることで
丸付けが始められるのです
君がい ....
水溜りに
青空が写って
育つ若葉
古い切手を貼って
あなたに送りたい
分っていても 痛くない
かすかな 眩暈
ニンジンを食べて
兔はとびはね
月にまで飛んだ
月を見 ....
気付いたっけ
俺はもう定年までのあと少しば
注射針と一緒に歩いていて
今日も空は青く暑くて
ヘルメットの下で
やんだぐなると
溜息を吐いた、
んで、見上げたとき、ヘルメットの庇を少しだけ ....
何歳になっても
かわらないこと
かわいい人に
愛されて
太陽がぽかぽかする
川辺で
目を閉じて太陽を
見つめてごらん
ってささやきながら
抱き合って
せせらぎの ....
ベイビー わたしがおかあさんよ
一生使う事の無い言葉はあるのだ
禁断の果実をひとりで食べた
そばには蛇がいてつぶやいた
お気の毒だね
ベイビー わたしがおかあさん ....
朝
寝床の視線の先の廊下に
猫のたたずまい
こちらに顔を向け
黒猫の視線の先の寝床に
飼主のたたずまい
顔を猫に向けた飼い主の胡乱な視線
あくび一つ
寝床の頭上の先に
開 ....
その
日没に名前はない
幾重にも
さまよう翼が
無効を告げられるだけ
次々と
帰されるだけ
名もなき標は
明々と燃えながら
あまりに
静謐で
無数の火の粉 ....
明日 言おう を 出来るだけ
今日 伝えたい と 思った日から
素直に表現して来た 言葉のつもりが
そうでないことも 有るけれど、
伝えないよりは 良い と 信じたいんだ。
今、アタシにできること
夢を追いかけること
君の一番近くにいること
そして、支えるあと楽しい思い出をつくる
{画像=120814011903.jpg}
喫茶店を出て目を上げるとポプラ並木が
今日も朝の熱気が
夏の日の予感を感じさせる
今日も暑い一日が始まるよ
朝一番のぼくはとて ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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