忘れ物に気がついて
もと来た道を引き返す

立ち塞がる湿気
項垂れた街路樹
焦げた揚羽蝶
嫌々巻き戻される遊歩道

本当は忘れたままで
良かったのかもしれない

纏いつく濁っ ....
夏の雪降る深海の
窓にうっすら映る影
ちょうちん鯨の大口に
飲み込まれたのかマルラメの
思考の中の小宇宙

星々の輝き 極彩は
積乱雲のその向こう
遥か彼方に拡散し
そのまま夢の辺境 ....
空はいつも私たちをみてる

空はどこにでもある遠くにいる人と繋いでくれる

空は世界中を繋いでいる
人から人へ渡す問題は
根本の涙を簡単に片付ける
大きな欠片が手垢でこすれて
小さな小さな石ころになって
最終的には影際に追いやられてしまう

日々の課題が見 ....
私の今の感情
あなたに分かりますか?
私は自分のことなのに分かりません

言葉を知らないのです
顔は鳥
体は蝶
耳は象
尻は蛇
心は狸
魂は狐
こんな生物のようです

声は出 ....
どんな美しいひとを
思って

いや、前にして

あなたは言葉を紡ぎだして
いるのだろう

甘く柔らかい感触は
いつも あたしの心を
くすぐるのだ

大きな体のどこに
少女のよ ....
喋った記憶を遡ると
人の中で泳いでる

かたちはおそらく金魚で
よく冷たい水に潜る
ぷくぷくと泡が声に変わる
耳には届かない

書いて書いて書きなぐって
でも読めないので泳ぐ
紙は ....
 
 
 伝道カバン
 

煙草屋の
売り口に
座って
今は昼ご飯
この雑誌を
と差し出すと
ご飯茶碗を
置いて
昼ご飯ですのんで

40円です
お若いのに宗教に
お ....
どんなひかりになにを見つめていたのだろう

彼女をさいごこの世で彩ったひかりたちに

なんどもなんども

ありがとう言いながらぼくは震えている


髪の毛の生えていない頭にかぶってい ....
仏壇がはなやぐことよ
ようきんさったなぁ
帰省した一族らぁが
各地の土産を並べていくけんど
こがーに食べられんでのう、おかあさん
おとうさんはビールがありゃあ良かけん
ほいでも黄色い菊と白 ....
白昼のカゲロウ

昼間の明るさの中で
現れた婦人
私ですと呟いて
ただそれだけで消えていった

ダンス教室の板の間で
踊っていた婦人
鏡の中で体をふり
もう彼女は来ない

バス ....
俺にブルースをくれ
でっかい心の真ん中に
突き刺さってとろけさすような
スイートなやつ
女に振られて気が狂いそう
歌に託して今の気持ちを落ち着かせたいのさ
残酷な現実だっていつかは受け入れ ....
                  120816


降る雪を抱えて祈るダンゴムシ
ニトログリセリンを抱えている君は
まるで凍えてるみたいだと思うが
祈ることもせずに後ろを気にしながらそっ ....
迷う私の
目の前の空に
翼をたてた飛行機雲が
明るい方へととんでいる
おおきく おおきくとんでいる
私の重かった
まぶたがひらり
軽くまぶしくまたたいた
平和は何を生み出すのだろう
戦争が人を殺してきたというけれど
たくさんの中国人を虐殺し
ハワイに奇襲攻撃を仕掛けた
日本に原爆が落とされて
多くの人が亡くなった
そういったことは
僕 ....
まだこれからも
咲いてゆくのだと思って
種を蒔く人がいる
空がこときれたように
雨がとつぜんやみ
後には思い出のように風が流れていた
大地もしっかりと
流れていて 古い
しきたりの中で ....
もうこれからは
咲かなくてもいいと思って
道を掃く人がいる
枯葉やら 紙吹雪
あるいは花びらと 花そのもの
それらで埋まった道を
木の箒で掃いていると
うっすらとにじんでゆくような
心 ....
夥しい死を楽しく貪る蛆虫たち

糜爛した街々を闊歩、闊歩、かっぽ、かっぽ。

右手に見えてくる男の居ない高い城 そうあれは……

高炉に偶然生まれた真空、

そのなかに、

    ....
虹蜺眼球説 錯葉標本 花芽儀 胚卵世紀術 
積乱雲球説 天体手記 水滴群 鉛体作成術 
渦巻螺旋説 円環散開 凝縮圏 幾何学蘇生 
星月夜概説 鐘楼影像 死点粋 手術儀脳裡 ....
あの日から続く
今日までの連なり
迎えに行けない
海のうえ
石のした
土のなか

此処で感じている
きみの体温が
幻だって構わない
今年の夏も
もうすぐ終わる
昼の
冴えた青い空
さらの白い厚い雲

夜は
深き濃紺
星の欲する空の闇

くり返しくり返す
するとするどく
光っている、見えないものが

見得ないけれど
見られるものが ....
ドクドクと湧いてくる闇に飲み込まれ

三途の川にたどり着いた。

そこは幻想的で
うっとりするくらい綺麗で
その先にはあの世が待ってる

積み重ねた石
風車
そして川が流れてる
 ....
樹は伸びる
樹は伸びる
樹は掻き分ける
樹は伸びる
樹はかき分ける
樹は押さえつけ
樹は伸びる
樹は向かう
樹は向かう
樹は進む
樹は伸びる
樹は押さえつけ
樹は掻き分ける
 ....
君が美味しいと
言ってくれた
母の作る…
きゅうりの味噌汁

あれ以来…
毎年お盆に帰省すると
母が作るようになった

『きゅうりをね
大きくなるまで
ほったらかしにして
その ....
峠の茶屋に見る月近く
鉄路の涯に家遠し
旅する者の心得は
行き去る者の漫ろなり
行き着きけるの寂寥か
風吹くほかは音もなし
来たれよいざ我が傍へ
今生を去りし同胞
憧れは青空高く浮かぶ雲の上
いつも そこから見上げれば
勇猛が空彼方に群立つ

届かなければ届かないほど
人は触手を伸ばしたがる
子供だって大人だって

雲に乗っかれる憧れの姿は
み ....
ほんの、ひと握り

どの
手のひらにも
負えるくらいの

ちいさな
ちいさな
身の丈で

ほんの、ひと握り

ねがいを載せて
せせらぎましょう

いついつまでも

 ....
鳩時計といっしょに3時をお知らせする 春の日は、光のさざ波をうち、
夏の日は、黒いみどりとなってよどんだ。
秋の日は、木枯らしと荒れた波が流れを遡った。

冬の晴れた日は、凍る清み渡った水面に銀河を描く。
冬の雨の日は、河も空も ....
みて
水曜日が
からからに
干上がっている

じょうずに染まってみても
ここには誰もこない
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
残暑nonya21*12/8/16 21:04
粋人の午睡……とある蛙10*12/8/16 19:17
スマイル?4*12/8/16 19:03
課題が見えない中山 マキ112/8/16 18:03
雷雲いぬぐす3*12/8/16 17:43
蚊帳の外森の猫13*12/8/16 15:34
ぱたぱたしべ612/8/16 15:05
伝道カバン生田 稔212/8/16 13:34
さいごこの世で吉岡ペペロ1512/8/16 13:16
盆にぎわいそらの珊瑚7*12/8/16 13:16
昼間のカゲロウ生田 稔412/8/16 11:07
ブルース黒髪3*12/8/16 9:49
べたなあおば5*12/8/16 9:31
おおきな飛行機朧月212/8/16 9:04
戦前の人番田 112/8/16 2:52
種を蒔く人岡部淳太郎1212/8/16 2:24
道を掃く人812/8/16 2:22
自由な蛆虫高原漣0*12/8/16 2:08
鋼鉄の棺・機械式の蜂鳥高濱012/8/16 1:31
連鎖112/8/16 1:12
めぐりあいシホ.N3*12/8/16 1:10
三途の川月乃 姫花212/8/16 0:51
迫り来る森北村 守通512/8/16 0:27
きゅうりの味噌汁清風三日月312/8/16 0:22
salco2*12/8/16 0:09
憧れは雲の上subaru...20*12/8/15 23:59
笹舟千波 一也4*12/8/15 23:58
鳩時計といっしょに3時をお知らせする北大路京介13*12/8/15 23:41
河の記憶灘 修二3*12/8/15 23:18
からからはるな712/8/15 23:16

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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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