内臓から
絞り出される渇望
追い詰められていた
それでいて抱きしめられていた
壊そうとしているのか守ろうとしているのか知らないままだった
熱をかきわけ
わたしは生き延び ....
ヤマアラシなあなたは
いつも なにかと考え無しに
針という針を 逆立てて
誰かれ構わず 体当たり
あなたが喋ると みんなが黙る
あなたが通ると みんなが避ける
あなたが怒ると 誰もが謝 ....
台風何号かの接近を数えているうちに
夕暮れの窓から入り込んでくる
それはいつの間にかやってきた
秋の気配をはらむ風
誰かが、もう夏も終わりねと呟く前に
静かに後退してゆく日々を
僕は前 ....
眠りを売ってパンを買った男がいる
腹がふくれても、だから、眠くならない
砂糖が嫌いな男がいる
周囲の人は彼を変人だと蔑んだ
砂糖は誰もが好きなものなのだろうか
....
ひねくれてたって
いいじゃないか
君のココロは
広い空と
深い海が
ちゃんと
受け止めてくれるよ
そして
君を想う僕も、ね
ほら
空には
まっすぐな
飛行機雲
苔色の水のうえに
釘が一本刺さっているのを
みとめて、きみは
小さく立ち止まった
むし暑い夏の午後の風は
邪悪な商人のように
きみのポケットには ....
水に浮かぶ気泡は
儚い恋心のように
儚い命のように
生まれては消え
近づいては離れ
漂っては弾け
消えては生まれる
なんのために生きる ....
『そしてまたあなたは』引き金を
ひく
ぱちゅん
で
ぼくはしぬ
なにも
股間をねらわなくてもいいのに
おもう
股間をねらわなくても
と
人間は考える葦だ
と
おもう
でも
....
世界がクリオネのようで透明、
からだは氷のままずっと目覚めない
パプリカの色をした肌に魅了され、気づけば機械になっていた
(くすくす)
わたしを笑う声
トマトをつぶす音のように
....
遺跡に夏
かなしいね
雨で死者が見える。
重ね合わせた掌に のせる想いは煙り
ろうそくと線香の火に 日常が遮断される
目を閉じ 心の奥に目を落とすと
闇の中にかすかに
小さな子が 手を合わせている
幾人いるかは 暗くてみえない
....
雑居ビルのエレベーターに乗り込む老人たち
ベビーカーに眠る赤ちゃん
恐そうなお兄さん達の会話
ほとんどこの人達はいないだろう
自分の100年後には
もちろん私も無機質な身体となっ ....
何だか
疲れたから
働くのはやめにしようと思う
その方が 良い
詩を書いて
誰かに見せびらかして
生きていこう
新宿で
そしてまた
夜が明ける
僕は インドへの ....
水面近くに 杜若抱いて その言葉を願った
螺旋を描きつつ 影を濃くする 増してゆく
湿気孕んで泣こうとする曇天は 蒸らす
遠くの雲に 雷 一つ
その鳴りの響きに 何を想うのだろ ....
雪の舞う硝子の中で君は
まるで冷たくないみたいな振りをして
もう死んでいるみたいな振りをして
温かい灯りに横たわっていた
虚ろな瞳を何処ともなく向けて
不思議な味のアイスクリームを齧っていた ....
想いに
順番をつけようとして
どれも自分のわがままだから
いちばんでないと怒りだす
やさしさも
おもいやりも
あたたかさも
受取るときにはあんなに
うれしいのに
どうして一番に届 ....
水と油は
反発し合う
反発するから
互いが成り立つ
水と油は
こばみ合う
こばみ合いつつ
となり合う
水と油は
よごれ合う
よごれ合うから
澄み分けてゆく
....
たとえば一本の麦穂のように
収穫を 忘れられて
項垂れながら  汗を流している
黄金色の畑のへりで
埃っぽい道のかなたの
青空に
憧れている
そんな
一本の麦穂の ....
僕らは終わりゆく夏の片隅に凭れている
空中に半透明の骨がいくつか漂っている
(時々うっすらと虹色を帯びて見えたりする)
何が朽ちたあとに残った骨なのか などと
僕らはもう考えることもな ....
夜になれば
盛り場行って
さどっこだの
まぞっこだの
性欲満たそと
思うべな
朝になれば
電車も込んで
さどっこだの
まぞっこだの
みんなに紛れて
消えるべな
....
愛していると
水に沈めるようにしか
言えなかった
おもたいものほど
きちんと遠くへ沈むので
うみがめが
なみだを分泌するように
水のなかで
愛しているを
沈めている
....
生きているって
気持ち悪いものだよ
気持ちがいいのは
自分だけだよ
うねうね
くよくよ
気持ち悪いまま
進むのさ
あしたも
あさっても
自分のなかじゃ
気持ちはいいの
....
120825
AKBも大ファンでと
初老の男が声を高めた
テレビ中継でないから
顔が見えない
歳が声に現れないよう
やけに若作りに話題を ....
「草が熱い夏」
木の若芽
葉を摘むと
草は傷つくが
いっそう枝は伸びられるようになる
自らもともとの健康に復するいのちが
草にははっきりとある
葉を摘むわた ....
たとえ一人でも
木の若芽
「わたしはたとえ一人でも咲きます」と
どの花も
ゆりも てっせんも ほうせんかも ひまわりも
最初の祖先が生まれた時から宇宙に誓った ....
そっと触れてみた
あなたの手の暖かさに
涙がこぼれた
眠れない夜
無機質な光を放つだけの月にさえ
すがるように 祈りを捧げる
どうか、どうか、
この人の命の灯をいつまでも消さな ....
朝は不思議なことがいろいろわかる時です
昼間 木は木なのですが
朝 木は宇宙だと感じるように
でも夜はまったくわからない謎の時です
いったいわたしが木なのか 木がわたしなのか
** ....
語り×暗号 誰もいない動物園 今日も静かに閉じていく
乱暴に無感動を羽織り 今日も頼りない足取りの老婆とすれ違った
答えのない乱数表に頼るしかない日々
永遠に届かない「CQ、CQ」
眠りの ....
夢のきざはしから空に向かって自由落下してゆく赤い魂
魚の子は寝相が悪い
鱗が見せる遊色効果で
虹がちらつく
昇っているのか 降っているのか
それすらわからずに
霧 ....
闇迷路
夢と希望って
どこだっけ
第六感
掻き分け探るも
触れるもの無し
待つことが希望
と言う君 追うけれど
追いつけないと
立ち止まる
初めての同志
昔の恋
昔 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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