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遠くに星が見えているように
人には遠く目指すものがあるのだと
その男は言った
目は漆黒の闇の奥の奥の
遠い輝きを見詰めていた
....
中速 4時間タイマーで
ぐるぐる回っている扇風機に 話しかけて みた
扇風機よ
ただ 回っていないで
一つ歌でも うたってみたらどうだ
首を縦に振った
....
ここがセンタ
夜
底抜けの青
森の色した舌を抜き
口のあるかたまりに食べさせる
らーーーーーーーって笑っている
魂あるいは
原子
ラヴ
手の中で数 ....
登りきれなかったエレベーターを空から眺めては
帰りきれない胸の巣穴に染みだしてくる虹灰色したシナプスネオン
躊躇いながらひたすら歩いた街の夕暮れ
恋人たちの肩を揺らすショーウインドウ/ ....
もう一度
もう二度と
一体どちらが
罪深いだろう
愛に後先などなく
後悔に未来などない
けれども幾つかの煌めきを
....
柔らかい言葉は聞き飽きた
辛辣な愛の言葉を星空の果てまで届けておくれ
激しさだけで抱き合った真夜中の赤い部屋
星が上から下へ流れていく様子を見ながら
君 ....
かくしているようであるが、全くかくれていない。
わたしたちは穴ぼこだらけである。
穴ぼこの中にあまいだけのキャンディをかくし、穴ぼこそのものをかくし、つるんとした、瀬戸物のかおをして、作られたもの ....
霧の深い夜が沈む僕を抱いていた
月は狂いそうに
白く美しいままだ
君は濡れた世界を
碧く淑やかな瞳で燃やしていた
鳥達も眠りについたばかり
誰も知らない僕等の夜だ
月は暫く眼を伏せる ....
お風呂から出て冷たいハト麦茶を飲んだら
一緒に冷蔵庫にあった昨日の味噌汁
明日まではもつまい
だからおたまですする
いつかの映画で囲炉裏に吊るされた鍋から
木のへらで貪る ....
今日も街は動いている
人が同じように同じ橋を渡っていく
彼らの行くその道こそが一番正しいのだろう
昨日までバカにしていたアイドルも
今日では国民的アイドルとなっている
昨日のことなど振り ....
毎晩
息をふきかえす恋情の手をにぎって
墓場へつれていく
そうして
同じようにして来たあなたと
抱き合ってから
墓を掘り返し
うめる
晴れてるわけじゃないのに、文通の終わらせかたをしらない女の子のことを、友達のひとりがまぶしいって顔で座薬とよんだら、女の子と文通をはじめて三年が経っていた、突き出た頬骨にできるニキビを潰すように ....
原風景は黄金に実った稲穂が
風に揺れて波立つというものだった
背丈のままの記憶のままに
そのことを思い出したのは
ずいぶんと移ろったのちのことで
恋しがってもすでにそれがどこで
のこと ....
トルーマン・カポーティは《冷血》を書き
大岡昇平は《事件》を書き
そして沢木耕太郎は《テロルの決算》を書いた
そこに流れつづけているのは
なぜひとはひとを殺すのかを
我等に問う厳しい難問 ....
私に青が混じっているなら
何色でもいい
それは
荒れ狂う夜の海だったか
静かすぎる夜空だったか
それだけ
教えてくれよ
本当は水をよく含んでいたことくらい
あなたにもよ ....
這い上がって
くるみたいな
あの感じ
背骨を
震えが
そういうのは
なくなった
もうなくなってしまった
終わることのない音楽に
うつくしい
という名を付ける
その衝動 ....
きっと あなたと わたしを
間違えたのでは なく
だれかに 語りかけるように
わたしに 問いかけるように
あなたに 見てもらうように
紡いだ 言葉たちの上を
ソリが 駆け廻る
....
眠りよ覚めよ
光は炎の中
静かに舞っているだけだ
魂よ砕けよ
そして最後の光芒を我に与えよ
俺には宿命を持たぬ芸術家気取りが
ただの馬鹿にしか見えぬ裸眼の持ち主だが
ソウルはとっくに ....
メードを使用することができる
マスターは腹痛で大人になる
彼のズボンは検査されて
あえぎ声が止まらない
彼が望んだもの
明らかな倒錯
従業員とマスター
関係は逆になります
メードにされ ....
胸がいっぱい
心が張り裂けそう
歯が浮く
顔から火が出そう
手に汗握る
溜飲が下がる
そして
土曜日はお休みの日
ということにして
....
街のはずれの花畑
でっかいウンコが
落ちていて
それに蝶々が群がって
汚いウンコも嬉しそう
ソレ、ウンコがうんとこどっこいしょ
ソレ、大便音頭だ
どっこいしょ
街のはずれの花畑 ....
どうにもならない夜の嵐
やわらかな心が揺れているの
でも不思議
それはいちりんの小さな花のよう
黄いろい花が揺れているの
舌たらずで饒舌なため息
ひかりは見えな ....
変わらないねえ と
しみじみ言い合うけれど
私たちが女子高校生に見えたら
化け物でしょう
だけど
やっぱり
変わらないねえ
三人で写真を撮ると
真ん中は早死するからイヤだと言って
....
ハモニカ吹く奴って
なまらモテるんだぜ
場末の小さなライブハウスで
弾き語りブルースを歌った奴が
ハモニカに詰まった唾を
取りながら言ってたっけ
慈恵とか静修とか香蘭の娘とか
兎 ....
古いフィルムネガ
光にかざせば
見知らぬような
女
ああ 確かに私だろう
こびと専用の夜行列車の小窓の中で
かすかに笑っているようだが
それは条件反射の類だろう
本当に可笑しい時は ....
自信を
もつことはできないけど
もってもらうことはできるんじゃないかな
認める ってこと
応援の言葉はいえないけど
いってらっしゃい
たったひとことが
背中を押してくれることもあ ....
【白山羊さんからのお手紙は お歌でした】
うそみたいに お日さんが 輝いて
こんな風に ひかりが満ちると
にこやかな音楽の先生のタクトの間の
まるくて すくない言葉を合図に
あな ....
あなたに逢えなくて
分かったことがひとつある
わたしの日常は
あなたを中心に廻っていたことを
トーストとハムエッグにサラダ
当たり前に並べられた朝食も
ひとりで食べると
なんだか味気 ....
学校が終わってからとか
授業をサボってとか
「やっちゃんの部屋」には
いつも集まってる奴らが居た
ブリティッシュロックとか
ウエストコーストとか
洋楽のアルバムを掛けながら
コーヒー ....
朝の海の喧騒のなかでもはや鳴いているのは鳥の「歌」
わたしたちの歩みはひとつひとつ喪に服すようにもろく
少しずつ衰えてゆく明日軋るのはどんな歌か
昨夜あれほど快活だった暖炉の炎 ....
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