すこしのかなしみがあったけれど
それはさもないかなしみだから
窓のそとのことを考えようと
わたしは祈る
きっとまだ
のこっているはず
わたしの場所
この残照のまばゆさ
のな ....
帰っては来てほしくない
波もいつかは帰ってくる
それが自然の営みで
逆らうことなど考えるな
と記された記憶のそこの
谷間にはあるのだろうか
あの町が
揺れる稲穂が不似合いに
原 ....
{引用=冬のきみがすきだった
冬のきみがきらいだった
ひややかな恋のまま
ずっととおりすぎて
しまいたかった
あの ....
ココロのコエは
悪夢のような
繰り返し
始まりは遠く
際限はなく
ココロのコエは
真っ白く
しろくしろく
燃えつきたけど
なおしずかにひびく
ココロのコエは
今ここに ....
河田町のランチ時
ショートカットの急坂を
曙橋へと下りる時
おとこ社員を従えて
登って来たのはお地味なあの顔
あべちよ
羽織ったカーデのあいだから
堂々お山の五合目見せて
やっぱ露出度 ....
あなたの言葉が わかんない つまんない
そんなんもわからへんのかとか
もっと、つまんない
木々の葉が周囲に
ざわざわ鳴っている
{ルビ藁葺=わらぶ}き屋根の山門が
中天の日に照らされている
あの門を{ルビ潜=くぐ}った向こうの
石段を上ってゆけば
一体何処へ導かれ ....
思いをこめた白球を、無心で投げる。
霧の向こうから返ってくる白球を、両手で捕る。
霧の幕が開いてゆく――空白の明日を見据え
もう一度、白球をにぎる。
都会のカラスは金色 銀色
無菌状態に保たれた部屋の中できみは横たわっていた
酸素と、栄養を身体中に装着された管から受け取りながら
常に心拍数や体温をチェックされていた
みんなきみのことを眠っていると思っていた ....
体育座りから解き放たれた我々が目指すものは
給水塔より遥か東に張り付いている
アーモンド型の月なのである
必要のない嘘をつくのである
ついに我々の背丈を追い抜いた言い訳たちに
弁解の場を ....
国
という言葉がいま浮かんだけれど
どうしたものか思案している
一ヶ月近く洗っていない
ランチョンマットには三箇所の染みがついているが
それでも洗 ....
手引きにそって
あなたは杏の皮を剥ぐ
かわいた頁がそっと
透き通るように捲れてゆくと
それが風のせいなのか
陽の光のせいなのか分からない
....
川風を感じながら
堤防の上を歩く
眼下には長良川
終わることが救いなのか
終わらないことが救いなのか
それは誰にもわからない
たしかにあの瞬間
私は君を好きになった
瞬間にいのちを ....
ぶさいくは
せいかくが
わるいと
おもって
いたけれど
なにか
それは
ちがう
ことが
わかって
たとえば
なにか
けが
はえて
いて
からだ
の
はいめん
に ....
ひつじたちへかなしみの業を負わせる物語に
いっさいの批判をさしのべてください
いかなる犠牲をもいとわないという独裁の
空白への遺言として五感が間引かれてゆく
領海の侵犯をそらんじ ....
私とあなたは
地球を愛しており
生きており
友情関係が望まれます
現在の関係は悲しい
嫌いじゃない人々で
アクションを尊重する
多くの人々がいます
アカウントによって
見なさ ....
煩わしい些事にまみれて
退屈と馬鹿らしさのなかで
諦めと悲しみにくれる日々
それでも
煩わしさのなかに
救いがあるように
諦めのなかに
優しさがあるように
些事のなかに
....
琉球の秋
感じるに尊く少しばかり
ここにも秋の巡る風は流れて来る
されど 蒸しる
太陽だけは涼しげ てぃーだかんかんのおぼろげな空
青は青にしか 収まり切れない 南の空
....
小奈留沢くんの
オナニーには
華がない
なぜなら
小奈留沢くんの
オナニーには
夢想する
オナペットもいなければ
DVDも画像も
なにもない
ただポコチンへの
直接的刺激があるだ ....
Rock'n' Rollを聴いてるだけで
ぼくらは不良と決めつけられた
JAZZ喫茶で本を読んでいただけで
ぼくらは不良呼ばわりされていた
髪を長く伸ばしているだけで
ぼくらは不良扱 ....
押入れにすわっていると
何も入れたくなくなる
だいじなもの
だいじなひと
すべてはもっていけない
しあわせがある
トイレに残ったペーパーを
見送る
おわりも
はじまりも
....
君はいつも駄々をこねる
(だから僕は怒る)
君はいつも悪ふざけする
(だから僕は嘆く)
君はいつも花を枯らす
(だから僕は悲しむ)
でも
君はいつも僕の傍にいる
(だから僕 ....
踊ろう
踊ろうよ
真っ青な空の下
呑気に浮かぶ雲
踊ろう
踊ろうよ
僕らには
それしかない
たとえ
偽物の空であっても
その道の先
途切れた先に海があり
海を覆って空がある
空のなかには窓があり
窓のなかには月がある
その月の先の暗闇に
えも言われぬ雨が降る
二つを分けた雨雲の
そのまた先に ....
「虹の詩」
木の若芽
1
虹の線路を敷いていく歌声が
高らかに私の口から響き渡っていく
旧型列車は私を扉の外のタラップにすわらせて
家並 ....
あなたに感謝状を差し上げましょう
ありがとう!
宝石のような言葉で
私を輝かせてくれる
あなたは素敵なペテン師さん
ありがとう!
負けず嫌いな私は
いつも敵を作ってしまう ....
「胸に映る景色」
木の若芽
近所の犬の吠える声
まだやんちゃな子犬だろう
だけどきっとすぐ大きく強くなる
毎朝太陽に向かって吠えているから
鳩の群れが ....
気づくと
無意識に祈っている
例えば
エンドレステープのように流れる
交通事故のニュースを見れば
家族の交通安全を祈り
遠い国で
爆撃によって命を落とす人がいるニュースを見れば
平 ....
ハイウェイを飛ばして
地平線の向こうへ行こうって
ストロベリージャムの香りがする
彼女は突然に車を買った
エンジンをふかして
夜が明けてしまう前に旅立とうって
ストロベリージャムの香り ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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