洞水門深く掘り中に簀子を当て
上に石を敷き扨て水門石を並べ
縁りも練土にて固め松葉を敷きたり    
           (『桜山一有筆記』より)








 ....
君の、夜明けの口唇に
葡萄の粒を含ませる朝
旅立つための翼をいだく
わたしの翼は白いだろうか
それとも燃えて血がにじんで赤く


葡萄の房に朝の雫がこぼれ
風が喜びを歌うとき


 ....
真実がみたいからと写真を撮るひと
夢がみたいからと詩をうたうひと
はきだしたくて
いやされたくて
そんなに求めてどうするの

片手でもとめて
片手でふりすてて
おなじ方向をみんなみてる ....
悪気があってトイレットペーパー三角に折る もういちど ちゃんと 笑って
アップルパイの焼ける 甘い匂い
おおめにふるったシナモン

ふれていたいのは 痛いとこ
こねていたいたいのは やわらかなとこ
アップルバイが焼ける匂 ....
単に世界を歩く際には
それ自体を切断すれば
能力を持たなくても
アウトラインになれる

無能な俺の外部では
微風はいまだ健在で
1つの音楽が生まれけむ

人々の中の心と公界
旅行す ....
私は五月にカラスに襲われた
いつもの道を自転車で走っていたら
前を歩いているオジサンがカラスに突かれていた
ははん さてはカラスに石でも投げたんだなあ
……と 
この時点では人ごとの顔で通り ....
コーンスープを飲むころには
カップは既に熱さを失い
一気に飲み干せば
底に
意地悪く溶け切らない
塊がある

底に
溶けてはいけない
塊がある

底に
許さなければいけない
 ....
虫たちにさよならをしたら
空気がだいぶ薄くなったみたいで
空が遠くなってしまったよ
いつか約束したね
まわりがすっかり静かになったら
聞こえてくるだろうか
その小さな声が


ことば ....
殺さないでください
いつかは
死ぬ運命だとしても

殺さないでください
ほら 
私の息は
おもちゃのラッパを鳴らすことだって出来るのです

あなたが私に買ってくれたラッパです
これ ....
路上に転がっていた空き缶が

走り去るバイクに跳ね飛ばされて

僕のところへ転がってくる

乾いた音を立て

凹凸の目立ついびつなからだで

(ぼくには行き場がない)

夜の冷 ....
ドアを開けると芥子の実が弾けて
ちぎれた海藻が過去を誘き寄せながら
細く尖った肩や腰骨に絡みつく黄土色の髪
紫の影が月の表面を犯す
瞳は補色と死海をさまよい妖しい。
噛んでとばかりに潤ん ....
小夜のしじまのなかに横たわる
あおい亡霊の指から波は生まれ
響いてゆくうねりと水平のほとりに
たくさんの林檎の樹が連なっている
垂れさがる果実に口づけをする紙魚
もうなにもいわなくていい
 ....
しおと、こしょうを、まぶしましょうよ
あかい、たいようの、詰まった、手で
打ちあげられた、小さなトマト
静かな、浜辺に、添えましょうよ

しおと、こしょうを、まぶしましょうよ
あおい、海を ....
昨日会社を辞めてきた
夢見る人間なんて無力なものだ 
夜の路地を一晩中歩き続けていた 僕は
昨日会社を辞めてきた
センセイ
オ父サンオ母サン
気をつけて下さい

ボク
凶器を
もっています

鉛筆を削る
小さなナイフでも
凶器になります

空き瓶の口をもって割れば
瓶の割れくちが
 ....
生まれてきてしまったのだから もういいの

よろこびに満ちた今日だったから もういいの

過ぎてしまったことだから もういいの

やるだけやったのだから もういいの

死んでしまっ ....
仕方なく布団に入り
意味もなく
ただ携帯をいじる

数台の車が通り抜けた
雨音

ひとり

弄ばれている時間
今日の余韻の中で
明日への淡い期待

夜の闇に飲み込まれない ....
クリスマスソングとすれちがう
あわててふりかえる

もうきてしまったのかしらんと
気の早い店主がかざった
クリスマスグッズがそこにいた
注目されないとしょげていた

そこにはふれずに
 ....
風を脱がされた雨が淋しげに
吶吶と落ちている
かなしみだ
わたしのかなしみのうつしみだ

晒されて
ほら聴こえる
よおく聴こえる
嘲笑い

わたし、宛て





風 ....
かなしみをおしえてくれたのは
10歳の頃

せつなさをおしえてくれたのは
あなたでした

旅の途中で
消えていくともだちも

笑って送り出して
くれたおかあさんも


わたし ....
「ひそひそ」
「ひそひそ」
「ぷっ」
「いやいや そんな」
{引用=

 いつか どこかで
 すれ違った
 小さな縁
糸を手繰り寄せられ、
髪を結い
黴のにおいの
黒い衣を身にまとう
 行き場を失った 御霊が
 森を 来世を 
 彷徨って ....
ライトブルー ソーダーシュワ
真冬のアイスクリーム

   そんな匂いが弾けるシュワ

着込んだ湯気が凍てつく氷張りの澄んだ鏡空へ
何気ない息を膨らますシュワ

   星に雪がかかる降 ....
シュレッダーに
放り込まれた
愛の秘密が
刻まれた
細長い紙に
印字される

そこにあるのに
絡みあって
取り出せない

見え隠れする
手のひらが
ワタシを
 さがしている ....
僕のおへえさんが
僕のおもうさんと
こいにおちて
けつこんして
僕のおきゅうさんが
僕のおへえさんのお腹から
産道を通って
この絶望てきなせかいに
うみおとされたのは
僕のおきゅうさ ....
休みたくても 休めぬアナタ
今日は 休日の 筈だけれど

最初から 働く予定を 立てていれば
眠る 布団も 重たく 感じる
動かぬ 我に 罪悪感

だからかな
ちこちこ動く 枕が 愛お ....
「瞼の上に何ペニー載せようがあの世は明るくならない」
あの人は言っていた
僕は今瞼の上に眠気を載せてこれを書いている
題名なぞクソ食らえだ
僕は僕のやりたいようにやるだけだ
もっとも現状では ....
「宇宙樹に」
              木の若芽


木の葉にさわる
思わず手が伸びてしまう
ひんやりとすがすがしい感触
かぐわしい気が私の体の中に入ってくる


とにかく思いな ....
「わたしのしごと 1」
               木の若芽



木に登る
カシの木かクスの木
すわりごこちのいい太い枝を見つけて
体を思いきりあずける
そして
時を忘れて木と ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
水琴窟HAL4*12/10/18 13:57
朝の葡萄石瀬琳々9*12/10/18 13:51
真実のかたち朧月312/10/18 12:47
悪気があってトイレットペーパー三角に折る北大路京介712/10/18 12:04
ホスピタル・サーキット[group]るるりら10*12/10/18 11:52
ビームけむ和田カマリ0*12/10/18 11:28
【 カラスの勝手じゃない! 】[group]泡沫恋歌8*12/10/18 11:03
そらの珊瑚612/10/18 7:59
やくそくyo-yo512/10/18 7:35
殺さないでくださいそらの珊瑚912/10/18 7:32
運命三田九郎212/10/18 7:30
月と哭け (三)アラガイs6*12/10/18 7:28
祝福紅月112/10/18 7:26
ソルト・アンド・ペッパーかいぶつ212/10/18 4:21
グッドバイ番田 012/10/18 2:21
キョウキシホ.N2*12/10/18 0:50
もういいの芦沢 恵15*12/10/18 0:33
おやすみまきちぇり112/10/17 23:55
10月のクリスマス朧月412/10/17 22:08
とつとつともっぷ812/10/17 21:42
旅のはてに佐藤伊織212/10/17 21:33
副班長集合吉岡孝次112/10/17 20:55
いつか月の眠る森で月乃助712/10/17 20:43
ライトブルーソーダーシュワ朝焼彩茜色812/10/17 20:38
愛の秘密フクスケ112/10/17 19:51
おへえさん花形新次012/10/17 19:11
ピロートークの狭間で藤鈴呼5*12/10/17 18:37
Scheisse!itaint...112/10/17 16:16
宇宙樹に木の若芽212/10/17 15:47
わたしのしごと312/10/17 15:41

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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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