歌いたくても歌えないよる
うたうたいは血と指で絵を描く
石のうえに
詠みたくても詠めないよる
詩人は枝をうちならす
懐かしいリズムで
描きたくても描けないよる
絵かきは文字を ....
くだり坂を転がりながら
ミートボールたちは言いあっている
きみの家を焼いたとしても、そうだな
つめたいパスタはおいしくないね
依然として玉ねぎは
玉ねぎをやめようとしない ....
夜を渡ってくる
飛行機のために
夜毎、灯りがともされる
ここへ舞い降りよと
目印となって誘導する
人はなぜ
夜を渡りたがるのだろう
知る訳ないだろう。
君の語る永遠なんてさ。
熱心に説いている愛なんてさ。
知る訳ないだろう。
君の心をすべて理解しろだなんて。
君の全てを見てくれだなんて。
知る訳ないだろうな。
....
白い馬が
眼をとじて横たわっている
柔らかな草の緑
露薫る朝につつまれ
あなたの夢の頁は
遠くからの風にはらり捲れる
はじまりから終わりまで ....
痣のある朝に
カーテンをゆらし
重たい気持ちに
重たいからだがぶら下がっている
開封されない手紙の束が
いまにも崩れ落ちそうで
崩れ落ちない
ずっと
眠れない夜が
あるよね
あなたを
もとめている
ふざけていないの
眠れない夜がある
明日に
何も 考えてはいない
見ているものは美しい気がする
夢を そして 見るだろう
故郷の土を脳裏に感じさせられながら
疲れたよ
って
ソファーに
ストンと座る
ぐてーっと
もたれかかって
90度回転
コロンとすると
美味しいご飯を
作っ ....
殴打する中空に指を二本立てたら銀河の果てまですべてはピースだから、水中眼鏡かけて、太陽の目を潰して、苦くて冷めきったブラックコーヒーで夜を水没させる肉体労働をしようよ。喫水線がシンデレラの膝下にとど ....
言葉を書くのが苦しいと
そんなことを書いてみた
手紙のいちばん最後の行を
破るときっと詩になるんですね
もう青色を絞り出せないガラス玉は
止まった時間を幽閉している
そしてガラス玉 ....
霧の中に
忍び込ませる
スプレイ
たいせつなもの
傷つけないように
そっとひかる
薬指
夜は遠く
行き来する
吐息のような
それでいて
濡れたような
....
真夜中に降る
明るい雨
君のいのちを引き継ぐもの
真夜中に降る
明るい雨
君が育む 小さな鼓動
帰れない
という
幸せがある
夜のとばりが
光に変わる
....
領土をめぐる中国人たちのデモ
私の国の街宣カーたちのデモ
私の国の原発廃止論者たちのデモ
私の国の原発推進派たちはデモをしない
ひとつの考え方を
排除するような時にし ....
病気になろうと
ひとに見向きもされなくても
酸性雨に降られても
誰かに傷つけられようと
セシウムを撒かれても
ひとびとに伐採されようと
木はただ木だ
文句 ....
回転扉 押せば良い
入れるだろう
多くの忙しい人々が
私に続いて 押す
入った私は
ガラスの煌きと共に
ある一点の中心の
虜になり
こちら側からあちらへ ....
ゆっくりと昇る、長い長いエスカレーターに
静閑と座すドーベルマン
傍らの階段を
人間は忙しなく駆けていく
考える獣よ
お前は顎をあげ、頭上を見据え
エスカレーターの流れるままに
どこ ....
東の方角からその 訪れが告げられると
愛らしい小鳥たちの一日が始まる
まばゆい永遠の訪れが告げられると
嫌われものの黒い翼の一日が始まる
東の方角からその 訪れが告げられると
エスプレッ ....
境界線のない
36度7分にたゆたう
怠惰、
あるいは慣性
そうして21の曖昧なきみ。
0と1との鋏で
切り放された生と死が
点と線とで結びつこうとうごめく
ので
放物線に沿っ ....
やさぐれた町に、カップ酒の男がひとり
あまりにしっくりしていて、存在すらわからない
そのポケットに色あせた息子の写真があるなんて誰も知らないし、興味もないことだ
「ねぇ、ねぇ、ケンちゃん
知ってるかな?
男が喜ぶさしすせそ」
「あぁ、なんか、聞いたことがある
さ、酒
し、下ネタ
す、寿司
せ、世界一
そ、尊敬してる、かな?」
....
私がまだ子供& ....
母親が泣きながら額を床に着けながら
そだてかたをまちがえましたすいませんと
三回繰り返したのが僕の人生最大のハイライト。
何度見たって飽き足りない。
マサカリ担いだ金太郎
今日はどこまで行って来た
どんなオイタをして来たの
熊を何頭ぶん投げて
何頭負かして泣かせて来たの
お前の腹がけひんむいて
お尻をぺんぺんしてやろう
まるまる太い ....
ここは東京 刹那街
沈む夕陽は 茜音色
お他所とおんなじ懐かしさ
さよなら さよなら
今日の 東京刹那街
ここは東京 刹那街
朝陽の空は 菫礼色
お他所とおんなじ爽やかさ
おはよう ....
黒のお茶に半月浮かべて
トースターでパンを焼く
焼く順番で喧嘩になって
お茶の色で喧嘩になって
バターが切れたと泣いて
わめいて 子どもの朝が
船出する 半月が笑った
夏と秋の間に線が引かれる
夏の空気と秋の空気が入れ替わったのだと言う
若い頃に
紙に縦線を引いて
左側にはできたことと
右側にはできなかったことを
書き出す男の話に夢中になった
....
定型というか
規則性というか
常識、
節度と言ったっていいかもしれない、
生き方っていうのは
どうしたってある程度の
種類というのか
区分というのか
そ ....
身を動きもせず 見続けている 浮かぶ月
歩くのを辞めれば
聞こえてくるだろう
彼女の歌声が
痛みや苦しみ そんなものは
はじめから 知らなかった
はじめから ....
期待しないように
どうせだめだって想っていれば
傷つかない
そんな壁づくりにいそがしい
なんにもしない夜
できないわけじゃない
のも いいわけ
明日にゆけないと
それはそれで困 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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