始まりは海
すべては海から生まれたの
この世界も
この世界に疲れてしまったあなたも
あなたが流す涙も
涙を洗い流す雨も
すべては海
だから
海へお帰り
さあ、海へ
って、ドラム ....
君とは砂場で出会った
人見知りの激しかった僕が どんなきっかけで
初対面の君と口を利くようになったのかは
よく覚えていないけれど
とにかく君と 日が暮れるまでそこで遊んだ
別れる時に ....
こころがとどまってるね。
カーテンのそばで
くちを結んでいる。
ちがう。
ちがうのよ。
もっとひらいてみてごらんなさい。
だいじょうぶだから空気をぬいて。
どうしてそんなにかたま ....
撃ち殺された夜に
撃ち殺される直前まで
夢を見ていた
おまえと笑っている夢だった
おまえの顔を見て笑っている夢だった
よくよく思い出してみると
おまえは笑っていなかった
おまえは笑え ....
ネコマニア
さようなら いつの間にか居なくなった友達へ
悲しいけれど すぐに忘れてしまうかもしれない
お墓を建てよう 冷たい地面の上じゃなくて
まだ暖かい 心のずっと奥の方に
い ....
晴れた日に口紅を買う
いろいろ遠回りをしたけれど
やっと自分に似合う色をみつけた
女はもともと紅い口紅をつけて
生まれてきたのに
日々の雑事に追われて
いつのまにか
それは色あせ ....
「The first place」
いつも、夜が明けるころに口を噤む、僕の詩。
(囀りを見失ったまま発音記号のない文脈を游ぐ雛鳥、)
いつも、夜が明けるころに口を紡ぐ、僕の詩。
二 ....
陽射しを浴び
並木道は影に染まる
暗がりは
木々の存在の証明だ
存在とは、結局
何者かに照射されて初めて
浮かび上ってくるものなのかもしれない
いったん木々に ....
仮に/きみの腰の括れが好きなんだとか言ってみる 。
きみはすぐに誰を基準に言ってるのかと不信に思うだろ?
いいじゃないか誰だって
括れであることに違いはないんだから
Sein…日々変 ....
叡知の海で僕は空腹だった
水平線にうわ唇をあてて
南極を氷菓子のように食らった
腹を下った一隻の客船が
座礁して人々を吐きだした
光のとどかぬ海底に
沈んだ宝飾が失明した
叡知の ....
曲がり角で今と同じ自転車をこいでいた
10年前の 何も知らない僕が浮かんだ
芸術を理解することに あの頃は 必死だった
そのくだらなさを知るのも 時間の問題だった
僕は中央線の中でど ....
彫刻の道化が
舞台の上に佇んでいる
暗闇のなかで
誰かが固唾を呑む音がする
彫刻が 手を振り出した先に
三振りの剣が現れた
剣は 次々に道化を離れ
宙高く飛び上がっては
ま ....
冬の終わるところへ一緒に行きませんか
さやかな声に振り返れば茶色い子
翼がふるえている
寒さにふるえている
融けないままの樹氷の絵がみえる
、いつの間にかここは冬の国
もとっか ....
酔った勢いでなんか
I love you は言えない
雲の切れ間から
現れた満月が濡れ始めても
僕は言葉にはしない
起った勢いでなんか
I love you は居えない
蜘蛛が吐き出 ....
あなたは私のために全てを捨てると言ってくれた
だから私はあなたのために私の心を捨てる
こんなにもあなたが愛おしくて溢れてくる想いを捨てる
だってあなたのその一言だけで私は生きていけるから ....
ラッシュアワー
スクランブル交差点
運ばれては行き交う無言の人々
傘がないから
雨に濡れた
言葉を失うと
僕らは何を失うだろう
寄り添い
抱き合い
....
回る 回る 回る廻る 廻る廻る廻る転る
転る転る転る 回る 回る 登る 登る の
ぼ る 降る 降る 降る降る降る降る降る
回る 廻る 転る 転る転る 回るまわるま
....
高層マンションを
見上げている人がいる
最上階のベランダから
飛行機雲を見上げている人がいる
青空を ....
思いは言葉を越え
沈黙は時空を越え
満ち足りた月と
つぎはぎだらけの僕の満身
寒風に洗われる
僕の心は月光と暗闇とに抱かれ
投身
光と闇とを纏い
朝の来 ....
ライオンは王なんかじゃない
だれかがつくった王冠は
きつくかぶせられてぬげることはない
王は滅びそうになりながらも王でいる
しかばねをみられぬように食いながら
雌に牛耳られ
仔にぶ ....
どこへ行けばいいのだろう
満腹になる×10倍の大量意思疎通の四次元で自分らしいとはどういうことか
大事なのは感性か 理性か 美意識か
欲求だろうか
この世の中のどこを見よ ....
嘘ついた
まったくどうでもいい嘘ついた
どってことない嘘なのに
君はなぜだか傷ついた
鉄骨の隣に愛
裏っ返しのフードに夢
嘘ついた
あたしなら 泣 ....
目を背け合い、
信条を違え合い、
些細なことで喧嘩をする。
誰の益にもならない地獄絵図。
君となら違うと
僕の心をさらけ出す
切り傷だらけ擦り傷だらけ
でも脈打っていて
温かな
君の ....
飛行機の音だけ寒空、トレンチコートダッフルコートの幽霊は、互いを見ている、あとはなくて、陽炎でもない、季節外れだ。だから管制塔よ調律を合わせろ、螺子巻いてみた、螺子巻いてみるけど切れて、螺子巻いてみ ....
世界は硝子で
ハンマーに打たれてバラバラになった
世界はね、断片を集めたよりも大きいんだよ。
どうして先生?
今日これから会う人たちを
私の子供だと思って
ちゃんと優し ....
帽子ひとつで海に行く
浜辺に大きな銀色の傘
木陰に避難しながら
水売りをさがす
空と海と浜辺
反射しながら溶けていく
母と同じくらいの女性
スカートの裾が海水にふれる
砂に ....
偶然や必然のふりをして
なにかがぼくらを試している
みんな失いそうになるたび頑張っていた
だって世の中すべて
失いそうなものばかりだから
摘みたての金木犀を
ポケットティッシュの袋に入れて
そっと胸のポケットに忍ばせる
体の熱を帯びた柔らかな匂いが
歩く度にぽっぽっぽっと溢れ出す
ぽっぽっぽ
なんだかスキップでもしたいけ ....
けっちゅうって響きが好きだから
きみにけっちゅう!
君も意外とアレだねえ
アレって何ですか、ヨシダセンパイっ?
アレだよ、アレ
ですからあ、アレってなんですう、ヨシダセンパイっ
分から ....
1899年4月19日の深夜
オーストリアのブラウナウの街で
税関上級事務官であった
アロイスとクララの間に妊った子が急に産気づいた
アロイスは即座に掛かり付けの医者の元に電話を掛け
医者 ....
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