老人ホームは
駅のホームみたいに
最終列車を見送る時がある
いろんなひとの
いろんな最後を
見送る時がある
いっぽ前まで
せいかつをしていて
静かに静かに
旅立つ時まで
....
浴室で
血は
思うより
少しだけ赤い
一枚ずつ意識を剥いでゆくと
なつかしさの手前で
熊たちが手をふっている
わたしは
もう
あなたがしてくれたようには
わたしを愛せな ....
庭木の虚空を指さす
その たくましさに見惚れたとき
リグレットは にびいろの反芻に苛まれる
そうして カルマが ルーズな演出を始める
「風」が立ち 「時」を騒がせている
「 ....
グラスのふち いちばん
ぎりぎりのところに
つかまって
あなたが落ちれば
わたしも落ちる
わたしが落ちれば
あなたも
でもべつべつの
ところに
こぼれおちたさきで
明日 ....
紅いやら
黄色いやら
騒いでるんじゃない
山の中に勝手に入ってきて
ジロジロみて
写真撮って
弁当食い散らかして
ゴミだけ残して帰る
観光客たち
俺は
おまえらに怒って
....
俺の眼の前のプライオリティシートに
足広げて悠々と座っている
外国籍の少年達よ
他の奴らは知らねえが
俺をなめてもらっては困るんだ
いいかお前ら
満員なんだから
ちょっと詰めろ
そうだ ....
5大陸90ヶ国を2年にわたり
ノーブラで旅をしました
グループ痴漢や
強姦未遂や
集団強盗など
様々な困難を乗り越えながら
明らか乳首の立っている私
Tシャツもブラも同じ事
ノーブ ....
「まなざし」
木の若芽
強さ弱さは千差万別
だから いのち思いやらなければ
人の表情の変わりぐあいを見るより
花のつぼみがひらいて ....
「最果てに」
木の若芽
雨を降らせない雲におおわれたまま
今日は暮れてゆく
漂泊の旅について考えてしまう こんなとき
旅に自分を探したり 美を求 ....
「静かな鐘」
木の若芽
からーん カラーン
どこか宇宙の彼方で鐘が鳴っているのが
わたしだけに聞こえる 胸に響いてる
なんと言っていいかわか ....
僕には心がないのです、この充実ですか、これは何か砂糖菓子のような余分なものでしかないのです、ただ甘いだけでそこで閉じてしまいます、あなたはそんなに死にたいのですか、死にたいと言いたくて、死にたいと口に ....
キミがあんまり
機嫌が良さそうだったから
どうしたんだろうって思って
聞いてみたんだ。
「ねぇねぇ、何かいいことあったの?」
「いいこと?」 ....
色あせたオレンジ色の水銀灯が
列に並んで指示してる
明日へと向かう道を
雨の中、
雨の中、
雨の中、
降りしきる漆黒の暗闇に
アクセルは緩めない ....
ある日
小さな「面倒くさい」と出くわして
何気に後回しにしてしまう。
だけども、後回しにしたことで
視界の隅に追いやっただけのつもりが
いつしか ....
我等を弱者と呼ぶな
力あるものたちよ強きものたちよ
我等はお前達が権力を得るための
道具でもなくまた利用されるものではない
我等には後援会もなく秘書もいず
いるのは互いを慮るものだけ ....
クリスタル
まるい ビー玉
褪せぬ夢
この次の
停車駅は
どちらかな
くるくる見渡す
ミラーボール
君に 聞かれた
ミラーサイトって
どういう意味?
それはね…
....
すべてのことが
一瞬
遠く遠くに行ってしまって
意味をつかみ取れなくなる
世の中の人間が
右往左往
一生懸命していることから
時々
なにひとつ受け取れな ....
月や星を手に取り転がし 口へ入れて吐き出し、また口の中で転がす よく泳ぐ魚は海面を境に映る月の遠く忘れられない記憶たちだ 波風模様をつけた砂丘は 旅人の足跡止まる、長編の楽曲をのせた遥か線 ....
自分自身を言葉が伝えられたなら
僕は だけど そう思って 生きてきた
何故だろう だけど わからなかった
僕は何故生きているのだろう
そう思うほど だけど
眠気がやってきた すべてが遠い ....
はじめ!
の掛け声で始まる祭りは
一年に一度のコトで
何万の人、人、人が
何万のパイ、パイ、パイを
投げて投げて投げて
飛び交う皿
飛び散る白
飛び回る子
そ ....
ひとの哀しみを
知りたい
深く…より深く
青いビーズの散らばる
大広間に
君と寝そべっていた
手を…手を繋ぎたい…
....
アリアドネは悟った
彼はもうこの迷宮から
二度と帰ってこない
「きっと、君のところに戻ってくるよ」
そう言った貴方の瞳の
絶望の色
私は気付きまし ....
ジャック・ダニエルを呑んで
やってられないとつぶやく
おぞましい闇を
月明りが潰す
猫のようなきみの手も時に
すばしこいジャブを繰り出す
痣模様 ....
枯らせたくない花ばかり
両の手に溢れる
会いたくて泣けども
抱えきれずにこぼしてしまう
いつも間に合わなくて
いつまでもこの手は無力だ
守りきれない
たくさんのまたたきを
ただ見ている ....
{引用= (stones)
喜びは
あなたの膝に
置かれた石
(eyes)
漆黒の髪と
睦み合う指の
眩暈をもよおす
数 ....
うしろからきこえる声
噛み切れば
冷たい雪を
ひとつひとつ積むだろう
棺の
かわいた脈動
その影を
一本の湿地の思想に
束ねている
あなたの
まぶしい眼光 ....
1
眠るってなんなの
とても
生きているとは思えないほどの平穏だろう
なにも知らなくてもわかる
静かなことはわかる
2
目を覚ますと
ありとあらゆる音が聞こえ始めて
驚き ....
スマホってのが
スマートフォンの略に決まってる?
てめえ、調子にのってんじゃねえぞ
俺の言うスマホはな
スマトラ半島掘り出し物件のことなんだよ
インドネシアの人口
無駄に多いわけじゃねえん ....
弱味 君の顔がちらつく
アルミホイルをカシャカシャ噛む
2360 2361 2362 2363 2364 2365 2366 2367 2368 2369 2370 2371 2372 2373 2374 2375 2376 2377 2378 2379 2380 2381 2382 2383 2384 2385 2386 2387 2388 2389 2390 2391 2392 2393 2394 2395 2396 2397 2398 2399 2400
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