近代美術は嫌いだといった
きみへの報復
変な絵じゃなきゃ 売れない時代
{ルビ現実感=リアリティ}なんて
誰一人 求めちゃいないのよね
とも悲しそうにきみは言う
そう 世界は変わっ ....
ミサイルを発射するって
言ってるのなら
こっちも早く準備しなくちゃ
日本民族特有の
ミクロンオーダーの正確さで
寒々しい刈り上げ後頭部に
突き刺してやろうじゃないの
ピンポイントで
....
シャットアウト そのすべて
そんなではじまる その詩には
あたしの全てが詰まってた
お砂糖みたいに 甘いのや
ビールみたいに 苦いもの
シャットアウト そのすべて
してしまいた ....
午前4時
郵便ポストに朝が届く
とおくで電車が泣いている
溜まったメールを洗濯機につめこんでぐるぐると回す
とげとげしたやりとりも
昨日の君との会話も
ぜんぶ漂白剤にあらわれて
言葉 ....
テニスの試合
ポイント入る前
最初のサーブの前には
女性のアナウンスで
ラブデュースって
言って欲しい
そして
頑張ってる
ドテちゃん
じゃなかった
ダテちゃんに
不惑のホッペを ....
夢を破って
丸めて捨てる
夢を破って
丸めて捨てる
ごみ箱を見てごらん
夢がいっぱい詰まってる
ねえ、これって素敵じゃない?
それで結局一番取扱に困るのは自分自身であって
説明書が書けない せいぜい 長さと重さぐらいだ
従って「取扱説明書」は比喩でもなんでもない 真実だ
ぼくは電化製品だ コンセントとプラグは父母だ 修 ....
いまアルバム《常夜灯》を聴いていると
中島みゆきと云う偶像の存在は50%で
30%はアレンジャーである妹尾一三氏
10%はミキシング・エンジニアMr.David Thoener
残りの10%は ....
一人静かに座っている
ばあやの横にすずめが一羽
ばあやは米を振りまいて
にこにこにこにこ動かない
ちゅんちゅん鳴くは我が子とて
お日様だけが動いてる
すずめよすずめ
ば ....
わたしはうまれるまえの
かたまりの内側に潜んでいた
ある日溶岩とともに かたまりが溶けて
わたしが流れ出た
海が生まれた
空には赤い夜の太陽が
花開きながら飛び散っていた
....
この部屋は四角い
建物も四角い
紙は四角く切り取られ
電車は四角く走っている
土地は四角く区切られて
名前は四角く囲われる
レンジは四角く温めて
テレビで四角くものを見る
君は ....
ねぐせはなおさない
あんまりなおさない
はねっかえりの天然パーマ
したいようにさせておけ
校庭に 生徒を整列させるように
頭皮に 髪を整列させるなんて
そんなのナンセンス
ナ ....
お金より
大切なものがある
またあ
そんな手垢にまみれた
こっぱずかしいフレーズが
よく言えるわね
しかもいい歳して
少なくとも
あんたのその
まったく何の新鮮味もない
底 ....
胸に【 研修中 】の札
「 いらっしゃいませ 」と、深々としたお辞儀
ゆっくりと
「 一点、二点・・・ 」
声に出しながら
ミスのないように丁寧に
傍らには先輩社員
さり気な ....
夜がひとつ 木の下に立ち
枝のなかの 空と息を見る
川の向こうの海を
音がすぎてゆく
明るい雲が
枝を照らす
火口湖を巡る鉄塔から
光が こぼれ落ちてゆく
....
僕達の世界は
連結された断片が
縫い閉じられた模様を織りなすタペストリー
つぎはぎだらけの時間を
つなぎ合わせて生きている
僕達の過去は
累積されない想いで満ち溢れ
飽和している ....
喪服を着た父が 部屋の隅にいる
悲しいほど
とても暗い場所に
かなり寝たので 夢だったのか ひどく汗ばんでいる
耳をふとんにあてると 父が階段を上ってくる気配がした
....
朝から僧侶が
歳末助け合い とかかれた登り旗を掲げて歩いていた
助け合え
助け合え と歩いていた
その脇で
道をはく老人がいた
うつむいて
ほうきを使う老人の
背に太陽が反射し ....
身に零れ落ちてくる
生暖かき雨
抱きしめているようで愛しい
今は雨に打たれていたい
悲しみや傷跡が癒えていくようで
少し心が軽くなるよ
この濡れた道を歩いて行けば
きっと光を浴び ....
学校は寝過ごせばいい
起きたら夕暮れだから
バイトをやり過ごせばいい
疲れて眠ってしまうから
気が付けば、朝
義務にくるまっている
指示は代わり映えない
....
ただ口をつぐむのは 勇気がなくて
人より少しばかり 優しいから
思い出したかのように 開けてみれば
タイミング逃して はいおしまい
そんなうなだれなくても ちゃんと考えてる
....
燃え上がる日の高熱
照らす街並みに
煌めいた陽の情熱
瞳は遠くへ
繰り返す幾つかの季節
赤を浴びた自転車の
足元が遠く飛ぶ
信じ切った日の想い
俯き繰り返す
越 ....
就職は決まらない
冷たい風を 冬は 頬に叩き付ける
学校に行きたい
金を 見えないものに払うのは 嫌だけど
東京駅の大通りで
バスの 田舎へ向かうその名を見た
明日は仕事をしたくな ....
時の音と共に
音楽は鳴る
年の瀬が近づくと
人間共の鐘が鳴る
ガーゴイル達が乱舞する街へと
俺の魂は静かに落下していく・・・
いつか、誰かが見た死の味をこの舌に覚え ....
いま時分には珍しい朝凪に
吸い寄せられるように
車を止めて
浜へ降りて行った
もう、母国に
呼ばれることのないカモメたちが
白を惜しまずに羽ばたいている
水面はきらきらとさやかに
....
アン・ドゥ・トロワ アン・ドゥ・トロワ
壊れたトウシューズをどこかに置き忘れた少女がひとり、漆黒の夢の中
そしてその静寂がわたしにまとわりつく
アスファルトが
冷たくて
誰にも会いたくなくて
でも
人の気配がほしくて
笑えよ
ゆるんでよ
そんな
尖った顔して
背中丸めていないで
だいじょうぶ
大丈夫だよ
鳥が飛んで ....
檻の中にいる時より
人の中にいる時の方が
君はずっと孤独だ
誰かと語り合っている時より
一人で黙っている時の方が
君はずっと雄弁だ
誰かに褒められている時より
誰かに見捨 ....
青く開いた空の深みから
一つ また一つ
無言の頷きのように
頬に
建物に
大地に寄せられる
ふわりと白い口づけ
それは
氷柱のように尖らせて行く
生ぬるい毎日の中で肥大した妄想を ....
マダム・スミダを貴方に
(原題:Serve The Last Pie For Me)
{引用=作詞:Doc Pomus・Mort Shuman・岩谷時子
補作詞:因縁崎渡世子
....
2358 2359 2360 2361 2362 2363 2364 2365 2366 2367 2368 2369 2370 2371 2372 2373 2374 2375 2376 2377 2378 2379 2380 2381 2382 2383 2384 2385 2386 2387 2388 2389 2390 2391 2392 2393 2394 2395 2396 2397 2398
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.52sec.