大海原は苦手だ
小さな滝壺を庭にしてひっそり暮らした
時々、「見晴らし岩」に座り、遠くを眺めた。
渡り鳥のような大空は苦手だ
見捨てられた小さな神社が裏庭だった
時々、「千年杉」の枝から ....
交差点の一角が更地になっていて
かつてそこに何があったのか
ひたすら思い出せなかった
いつの間にか始まっていた工事は
何を壊したのか ーがが
がー を持ち去ったのか
ひとつもわからない ....
あなたは
今どこにいるの
誰といるの
何をしているの
どうしてるの
気になってしょうがないんです
こんな感情間違ってるってわかってるつもりなのに
こんな自分もこんな世の中も嫌いです
....
パンティいらんかえ
脱ぎたて
ホッカホカの
パンティはいらんかえ
さっ、寒い
もううちに帰りたい
あかん、弱音吐いたら
このパンティが売れへんと
病気のおかあはんに
薬買えへ ....
君はピザ屋のサンタクロース
君がたくさんの人を
子供を
笑顔にできると思うんだ
冷たい風の中
注文チェック
そっと応援したくなる
君の後ろに見える
あたたかな景色は
私の理想 ....
僕には忘れなれない…
クリスマスがある。
君と出会った頃…
僕にはお金がなく…
君には何も…
買ってあげられなかった。
それでも…
クリスマスくらい…
何かプレゼントしたいと思 ....
先走る脳内時間
過去は
願望と忘却
変容する記憶
未来は
膨張する
観念のお化け
ほとばしる脳内血流
熱い血潮で
凍える心を
ときとか ....
ぼくは手首の関節を外す。控えめに悪態をつきながら、ありとあらゆる手段に打って出る。首の関節だけは皆無だったが。
肉体というものは政治の弱い国としてシンボル的役割を担うが、川の中州に佇立する鴫はいかに ....
人と街が食べあっている
道路にたち
あふれるように行き交う時間の
どのひとつにも乗りこめない
きのうの夜
きみが外した錠を
どの時間にかざしてみても違う
もうだれにも会え ....
時間を突き離したわたしはすでに、
わたしであることに疲れていた。
気球のように烏につつかれ瀬戸際に顔を打つ恐怖に、
疲れていた。そうでなくともボイラーは切れそうだった。
それからは無量 ....
名前は親からの最初の贈り物
光と書いてヒカル
その名前を彼女はあまり好きではなかった
「光は周囲を照らすけれど
光が照らされることはないの
虚しい人生だと思わない?」
いつも甘いタ ....
君を抱きしめる
折れそうなその細い体は
案の定
折れてしまった
添え木になるものを探しながら
僕は君の名前を呼び続ける
あなたが悪いんじゃない、と
君はできるだけの笑顔で言う ....
街、都市計画は百年たってもまだつづく
しずみこんだ街の青い静脈で
渋滞しはじめた一台一台
濡れた車体はガス漏らし震える
なりをひそめたクラクション
....
炎帝飼いならして夏を早送り
重たい青に喰われている
咳するごとに命減っている
積もった雪が奏でる
静寂の夜の世界
凍えた闇を彩る幾億の星に
惹かれ、誘われ
輝く鼓動
真冬の空に駆け抜ける
吐く息は今
月の明かりに反射して
銀色に煌めいて
....
法則を聞いてみる
雲のうえに
青空に
ひかりに
法則を
発見せずに
決めつけずに
雲のうえに
青空に
ひかりに聞いてみる
市電がとおる
....
あれからもう何年の月日が経ったのだろう
昨夜 昔の約束事のように深夜0時に掛かってきた電話
そしていまクリスマス・イブの雑踏のなかでぼくはきみを待つ
やがて遠くからでも分かる背の高いきみと小 ....
風が
やすやすと
国境を越えて
やってくる
クリスマス寒波に
背中を丸めて帰りを急ぐ人の
ひとりにひとつ用意された家路をたどれば
夜に沈んだ土地に
ぽつり、ぽつりと
灯りがともさ ....
家に帰り寄り添うように暖をとる
鳩たちをベランダから追い払う
スーパーで半額と札の貼られた
フライ ....
いま
言われたいことが
転がっていない夜
灯りは決まって
白色の町
自転車で抜けて
風も無い
向かいっ風も
追い風も
泣いていい理由ばっかが
ダイヤモンドの原石かのように
加速していく
死が 思いを
だけど僕は
止められなかった
浮かばない 言葉は
泣いていた
罵声のこびりついた
荒れはてた職場で
式場の人が何もしてくれない
ってぼやいていたのに
何だよ
サプライズ続きの披露宴に
思わずこんな言葉が口を吐く
けれど
結婚っていいなと
温かい気持ちにさせてくれた時点で ....
明日地球が終わるので
最後の卵を食べようと思います
全卵を大きめの器に落として
よくかき混ぜます
出来れば炊きたてのお米を
おにぎりを握れないほどのお米を
よおく混ざった卵液に ....
電飾に縁どられた
人と人のあいだ
影の中の瞬き
流れる
動きは不確か
いつの間にか
呑み込まれてしまった
音は聞こえないで
吐く息の白さを
見ていた
愛しているとつたえようと
ことばをさがして それをやめた
瞳は光にとまどうでしょう
あなたがふりそそいでいる
森は深く
水は冷たい
霧のように時が晴れる
すれ違っても
出会えなくて ....
帰る事を目指し歩いた/
鍵盤の足りない団地の/
複雑なカーブ/
赤い開渠を渡り/
点滅する青信号//
切り株を押し上げる巨石/
枯芝の広場にベンチが並ぶ/
あなたと腰掛け/
愛 ....
特別に憧れる
選ばれたものに憧れる
平凡を嫌う
一般の中にあるものを嫌う
独特に憧れる
「個」という意味を知っている人に憧れる
普通を嫌う
皆と同じで安心する ....
ジュリーさんは天使なので
だんごを
あげます
と
いって
だんごを
さしだして
はねのけられたばあい
どうやって
あしたから
いきて
いけば
いいのか
むずかしいから
あげ ....
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