振り向けば昔 雲のないあの日
主文読み上げて法廷が私で満ちる
おっぱいで一敗
風呂場のタイルの絶望が
部屋の柱のさびしさが
寝息にしめる秒針が
角で拾った意味たちが
そこら中で
縮こまる
息をひそめる
死のうとしている
涙のかわりに
泡で濡れてる
ラッシュアワー
千本足の林立の狭間
スーツケースからはぐれた
よそ行き幼児が泣いている
わめき声は動物じみて
朝を病んだ善男善女の苛立ちを
憎悪域にまで掻き立てる
半ばは勤労地獄に子を詰 ....
今年ももう
一週間も過ぎました
なんてこんな風に
過ぎた時間ばかり思うのはやめようと
それも前の目標でした
お前は後ろに目がついているのか
そう言ったのは中学のときの先生
そ ....
あなたにあげる
おおいぬふぐりのあおい花
うぐいすのなきごえ
おひさまのあまい香り
はるの日のはじまりを
....
裸の証拠をあたためる
抱きしめながらあたたまる
おなかの痛いところを
わしづかみにして痛みとる
そんな愛し方が下手でした
弱くて物足りないって
抱きしめながらあたた ....
そんなにやわらかな声で心配されたら
こんなにもいとしい存在に痛みがあるなら
あんなに苦楽を分かち合えるというのに
うたぐってごめん
清流が森のなかを走る
こまらせてご ....
一、
 
ひとつ、ふたつ
もっと
でたらめなものとして
 
の
わたしの
きみのわたしの
きみ
 
....
継ぎ目という
継ぎ目が、
糊できらめいて
わたし今とても資材
軋んだ
 
書かれている
紙としての
反応
きみの筆跡が
わたし ....
燕は何故に
王子の頼みを受け入れたのでしょう
王子の目指すのが不幸の撲滅だったから
と
わたくしは考えます
命をかけた燕の最後は悲惨でしたが
王子も悲惨を極めます
....
泣いて嫌がって生まれた僕です
生きていることをほめてください
からっ風に吹かれ
あなたはひとり
どこへ往く
寒かろう
たったひとりでは
あなたの暖となり
ともに往き ....
ときはきた
木々は熟し芽吹きを待つ
凍る大地のなかで
目覚めたる巳
いのちを包みしものなれば
巳は脱皮する
....
視界も
音もなく
匂いも
味もなく
固い枕と
軽い布団の
身に触れることだけに
意が集中する
意するところ
過去未来はなく
今現在の
一瞬一瞬
間隙なき
....
生きていてくれて
ありがとう
生きさせてくれて
ありがとう
呼吸させてくれて
ありがとう
食べさせてくれて
ありがとう
感謝とは
その事実を
全身全霊で
受け入れ ....
フォースならば ボーリングの話
ホースならば 馬で
ツーリストならば 添乗員を 思い起こすダケで
駆け抜けた 覚えはないの 単気筒
四気筒 多分この漢字なんだろうなぁと言う感じダケで
....
ぼくらが生まれたのが暗い色をした水の中だなんて僕は認めたくない
だいちを蹴って前に進めば
それだけ明るい色をした果実がもらえるんだと
ぼくらはいつから教えられたんだろう
水は雲になり
....
凍る
水の表面で
足先から
凍ってゆく
満ち欠けの
潮騒のように
訪れては
去ってゆく
感情に
感覚が
乗っ取られる
肩の上に
降り積もる
雪は
道にできた轍を
消そうと ....
ぼくとつ
一人のぼくとつを見た
五十手前のぼくとつは
頭を低く低く下げ
ただ芸を身に付けようと
足掻いておられたもくもくと
「芸を極めるか
家族を愛するか ....
ただそこに在る 思考より感情を含む空気
色だけ覗けば 桜を待つ橙色 生命の明るい炎
窓を邪魔とも云わず 柔らかく射して来る ここへ来る
四季がまた美しく溶け出す マーブルにキラメキを添え ....
冬をついばむ
くちばし
幼い蕾が
羽ばたく季節の夢をみている
今はまだ色を持たずに
たくさんのおみくじが
今年の枝に結ばれて
羽ばたく明日を待っている
少し前まで
小さな ....
なくしものはないと
あの子は云った
わすれものもないと
あの子は笑うんだ
いつかの夕やけが ぼくの肩にとまった
片手に乗せた鳥が とおくへ飛び立った
宙を舞う羽の しなや ....
部屋が寒いと悲しくなった。手紙を書こうと思い立った時から、何かに追い立てられている気がしていた。八月は遠ざかり、友達は消え、毎日が残った。残っていたものものはべたべたと路上にへばりつき、それでも坂道 ....
救いを差し伸べる歌い手
懺悔を聞き、受け止める神父
恋人に裏切られた女性
コンピュータベースの思考
過去の栄光とは言えない
同系統なら飽きるだろう
....
にほんの
とうぶにあって
とざまの
ガザン藩
という
藩が
あると
いう
あやまった
ちしきを
おしえると
がざんと
いうじは
どうかくのかと
きかれない
がいこくごぽく ....
ひとりのひとを ほんとうに愛することができたら
多くの人に愛される 気がします
1人の男が死んだ
71歳だった
死んだ男はクリーブランドの墓地に埋められた
男はユダヤ人だった
コミック雑誌の原作者だった
うだつの上がらない男だった
女と2度離婚したことがあり3度結婚し ....
くらがりが覚醒している
背筋を伸ばすとからだがこまかく震えているのだが
それはそれ以上のことにもそれ以下のことにもならなかった
全てが語尾上げのコミュニケーションがつくりだす古めかしさで
....
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