二00一年十月
白い骨になった祖母が
熱気の中に横たわっていた
八歳の息子が私を見上げる
「お母さん、人ってこうやって焼かれるんだね。」
君に答える言葉がない
だって私も今初めて
焼 ....
オバサン オバサンって ウルサイ!
今は若いアンタたちも
いずれはオバサンになるんだ
その時のために
オバサンの心得を教えておくよ
まず オバサンは
“ 絶対に負けを認めない ”
何 ....
僕は、僕たちは、みんなは、間違えてしまったのだ!
僕は、僕たちは、みんなは、失敗してしまったのだ!
僕は、僕たちは、みんなは、小鳥たちの声にさいなまれている。
そりゃー自信はありましたよ、根 ....
みんな お空を 眺めるの
今宵
楽しいことが 起こるのよって
パパも ママも 笑いながら
☆を 見上げたわ
私には 見えないの
視界には 入るのよ?
でも
哀しい 哀しい で
心 ....
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カネにならない創作は
理由の不確かな
突然の欲求から
下らないと笑う人もいる
本人は真剣なのに
実に滑稽に見えるだろ ....
自作パソコンはもう商売にならないらしい
変わらないのは 詩と
女と あとは 何だろう
10年もすると変わりはててしまう街
何か 疲れた
腕を 女に 引っ張られた
街を 歩き ....
この町よりも
あの町よりも
その町よりも
どの町よりも
山々に囲まれた ....
/*しめっていく衣服*/
勝ち負けだけで決まることのほうが少ない
省みられる過去に絡みつく
勝敗のフェンスを潜り抜けて
思い出は形を損なわず光を放射する
勝ち負けを判断するのは誰か
私か君か親か世間かそれとも ....
君と手を繋いで歩くと
前を歩く影
私がやけに小さくて
君の大きさに
なんだか安心したんだ
私は君が思うほど強くないんだよ
小さい身体の中には
小さい心しか入ってな ....
この前の台風で吹き飛ばされた
標識とバス停。それと
信号機を見失うと最後。
立ち尽くすだけの我々
十万人の願いが
流れ星の残したその穴に
新たな光を生み出すまで
闇がつきまとう。
それ ....
赤い実を摘む
意味の無い音が唇からこぼれた
庭に赤い実が生った
忘れていた裏庭に足を踏み入れる
音をたてて足元から崩れていく落ち葉
足音は知らぬ間に自然に奪われていた ....
柔らかな白紙が
一歩ごと
白さを増し
やがて
新雪の上の足跡のように
言葉だけが残る
歩道橋の上から
あなたの生まれた
病室が見える
夜を越えるたび
淡くなっていくその ....
きみを思うと
僕は張り裂けそうだ
聞いておくれよ
僕がどんなにきみを思っているか
きみを思うと
僕の前は膨らんで膨らんで
今にも爆発しそうなんだ
撫でておくれよ
40過ぎの
多くの人 ....
土の時から切り倒された木が
障子の枠になり
冷たさと暑さをさえぎる
みあげていた空は
どこにしまいこまれたのだろう
根もなく 葉もなく
マストのように 飛行機のように
航海が ....
遅い昼食を済ませて
苺の実を一つ齧る
幾つもの
目には見えない高い壁が
頭のなかに聳え立ち
増えたり減ったりしている
煙草を一本吸う
....
愛を送る
そっとあなたを包む
やっと、
気づけたから
愛を送る
エゴではなく
身体中であなたを包む
だから、
先を、
....
どこまでも ゆっくりと
歩いて行ってくれれば 良いと思う
適度に 酔いながら 笑いながらの
微妙な距離で・・
☆
空が 月になったり 海に代わったり する
心が 繋 ....
ゆうぐれに向かってはしっている
かえっているのに
だんだん離れてゆくようで
君がならすおんがく
私のみみをこじあけて
はいるよ乱暴にむねのなか
せつなさをきざんでる
なにか後悔さ ....
キヨクアカルイ――君の生き方を見ると、そう言いつつ嘆息が漏れる。多くの声が聞こえてくるけれども、君の声だけは澄やかに聞こえる。他の声とは決定的に違う、芯を持っている、根をもっている。君の名前だ ....
海中を漂う砂粒が、潮流に弄ばれながらも、時には魚の口から鰓へ抜けながらも徐々に沈んでいく。天に在る日輪がその姿を鏡に映している、その鏡である美しい海面から離れて黒い海へと沈んでいく。それは途 ....
ちょっと待ってください
兄弟ですから
似ているところもありますけど
性格は違いますし
性癖に至っては
兄はドMもドMですが
僕はどっちかっていうと
Sですので
兄の代わりに
調教して ....
窓の下には鉄の部隊が並んでいて
わたしは今日も外に出られない
大きな口をがらんとあけた
あのパラシュートみたいなものに飲み込まれる
そうすればわたし、麻を縫わなくてすむのかしら
見世物小 ....
つぶれたスーパーの裏には
ひとり郵便ポストが立っている
その赤いからだは色褪せて
ところどころが剥げている
スーパーとともに忘れられ
....
ワイシャツに挟んだネクタイに視線を落として
パソコンに向かう背中を眺める。
穏やかな心は/切なさを交えて/水面下に姿を隠しながら
妬みと嫉妬を掻き立てる。。
(叶ウ物全テガ、 ....
日記詩
(一)
真昼の銀行、キャッシュコーナーの長い列は
金にまつわる一喜一憂を分かち合うかのように寒いほど静かだ
これはまさに近代の儀式
笑っても泣いてもいけない参列者たちは
残酷な ....
それはまるで二人きりの秘密
くすぐったい内緒話をいつも微笑みが包むよう
とある産院での一室
大きな苦難を乗り越えた若い娘が
生まれたばかりの赤ん坊を抱いて誇らしげに微笑んでいた
赤ん坊もさぞ ....
雲ひとつない冬のそら
白いちいさな骨が
すこしずつ進んでゆく
ひかるアスファルトを
北風に押されては
怖くて笑いあっている
ホテルのロビー
さて、問題です ....
いいことも
わるいことも
関係なしに
うつくしい
ため息さえも
いとおしく
白くかがやく
冬の青空
時間がない が口癖になって
汗を かかないままで 奔走して
どこまで行けば どこまで行けばいい
どこまで歩けば どこまで走れば 辿り着くのかな
腹を空かせたまま ふくよ ....
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