1月の曇天は、この田舎町に
たくさんの雪うさぎを放ちます。
最近は、昔ほどは多くはないけど
それでも今年も雪うさぎが放たれました。
雪うさぎたちは、放たれた ....
生きる事が許されなかった子供達が
大人になったいま
それでも生きると
決断する事の
哀しさ
生きる事は許されない
ただ生きるだけである
自然にも社会にも逆らい
生きるだけで ....
世界に呼びかける
世界がふりかえる
世界に呼びかける
声が返ってくる
価値があるから
交換するんじゃなくて
交歓するから
価値がある
一人では成り立たない
人の尊厳も ....
結婚式に300万かかるという話を
ハンバーグを食べながら聞いた後
ムータンのことを考える
かわいいし
たぶん
へいこうせかいだと
いっしょになれたけど
へいこうせかいじゃないから
むり ....
大きなサイロの下に身を潜めて
電柱に止まるカラスそっくりの雲を撃ち落とし続ける
大胆な予想はいつもはずれて
てきとうな優しさに骨が溶けそうだ
もしもロボットになれたら
光とか匂いに包まれ ....
涙して書く詩なんて
これからいくつもあるだろう
そう思いながら
ナポリタンを食べる私
食べながら涙が出てきた
何なのよ このシチュエーション
思わずケーキセットを追加
椅子の上の荷物 ....
今日の月は白かった
明日の唇は蒼いだろう
震える夜を通り過ぎ
突風の下で木漏れ日を待つ
嗚呼 緑は何処へ行った
追い駆けて 捕まえて
口に含む寸前で
調味料を 間違えたようだ ....
台所の片隅で
シーフードカレーが腐っている
作ってくれた人は
新しい冷蔵庫を買いに行ったきり
帰ってこない
蛇口からシンクに落ちた水滴が
一筋の水脈となり
排水 ....
デブのほうが
早く落ちるってのは
間違いで
むしろ表面積がデカイぶん
空気抵抗が大きくて
遅く落ちるんだよ
納得いかないから
このラブドールのアリサちゃんと
一緒に
ピサの斜塔から落 ....
暮れなずむ冬道を
人は家を目指して
せかせか歩む
一つ路地を曲がると
落日が
真っ赤な柿の実のように
目に飛び込んできた
夕日よ
こんな ....
佇んでいるだけで受け取って欲しい
阿吽と 目と目をぼかして
オブラートを貫いて直立に佇む 鑑を増やし
優しさにふやかし 手のひらも筋の通る表側もバイリンガルに
動かない手を振る
佇 ....
ある意味かわいいので、きょうも3さいながく生きちゃった
結果は死んでみないとわからない
葬式でかけてくれが口ぐせ
エンディングテーマが表面張力あふれてるコップの水の映像がきれい
のどがなる夏は ....
ネット通販で
藁人形を探していたら
呪いもセットで
380円が最安値だったので
購入しようと思ったが
セットの呪いは
いったい誰に対して
付いてくるのか
ひょっとして
買った本人にじ ....
ブランコを欲しがったのは私
それを父にせがんだかどうかはおぼえていない
どうだ こんな大きなブランコ
どこにも見たことないだろう
校庭にあるブランコよりも
はるかに高い木の柱と
長 ....
同じパッケージに2度騙される
弟のおさがりは褒められる
白目向いて愛想笑いしている
「アイスコーヒーにシロップいれるとき、なんか綺麗だよね」
「……ごめん、わかんない。っていうか、その、」
「あ、マスミちゃん、シロップなんかつかわないか」
「うん」
「オトナだねぇ」
「 ....
どうしても転がってしまう
できそこないの
羊のぬいぐるみ
連れて帰って気がついて
でももう取り替えてもらうなんて
ありえなくて
きょうも昼間っから
転がってた彼女を
仕方ないなぁっ ....
いったいきみはどこにいったんだ
きみはぼくたちに愛想をつかしたのか
ぼくたちの背信に
なにも学ばない愚かなぼくたちに
なぜ消息を絶ったのか
なにも知らせずに消えたきみ
ぼくたち ....
聖バランタインにまつわる
一つの商業的まやかしの
祭りは過ぎて
巷にはカカオのかほりを
求めて彷徨うチョコレイト・ゾンビが
「くれ〜 くれ〜」と多数出現している
別 ....
自宅の向かいに
鍼灸店が新たにオープン
昨日の夕方
店主が挨拶回りでお菓子をもってきた
予報と外気の狭間で
悩みながら少し厚めのコートを着て
向った駅のコンコース
定期券売り ....
ぽっこりと
大きな顔のお月さま
長い夜が始まった
今夜は月とお話しましょう
暗い夜が明けるまで
七十億の人類と地球に取って
お月さまはたったひとつだけ
その灯りで世界中の町を照らして ....
ついこの間まで
アンチエイジングな歩き方というのを
こころがけていた
高い化粧品も買えないし
せめて遠めに若々しく見えればもうけと
良い姿勢には自信があるし
さっさっと足早に
目 ....
朝がやってくる
風がやってくる
音がやってくる
虫がやってくる
雨もふりかかれば
猫もやってくる
人がやってくる
外へ広く放たれた
寛容な空間だった
祖母が景気よくぞうき ....
次回予告なんて見なくても
展開を読み切れたドラマの結末
高度9000フィートの上空から
ポツリと言葉が降ってくる
それは
簡単な発音で
....
夢を残し
寿命を終える魂は
天へと帰って行く。
葬儀場を見下ろす魂は
愛する者達の傍らに寄り添うと
ありがとうを繰り返す。
横を見れば
生涯を捧げたアニメーショ ....
「もうすぐ、死にます。」と言われたら
誰に何を伝えよう。。
お父さん・お母さんには
「ごめんなさい。」
兄弟・姉妹には
「よろしくお願いします。」
友人・恩師・知人には
....
甘辛いモモ肉の中に、パイナップルを見つけた。。
(お主、何者だ!)
オレンジ色に染まるパイナップルを見つめ、一人ぼっちのにらめっこが始まる。。
(お主、何者だ!)
昼休みの教室 ....
種をまこう
名前も知らない種でいい
名前や理由なんてあとでいい
木を植えよう
太く立派になるかなんて
植えるまえから考えもせずに
今すぐにでも
今だからこそ
きっと ....
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