ばさばさ、
ばさばさ と 鳥がかえってゆく
曇天に八重をばらまき
水は流れだしてしまう
流れていってしまう
僕はここで永遠に君と腐っていたいのに
近くなり遠ざかる海のかさなり
乳白色の巻貝の奥に
うずくまる内蔵
砂となった記憶の粒を探して
耳の感覚だけになる
ふくらみ、しぼむ浅い眠り
とうに輪郭をなくした風の面影に
なつかしい ....
【カタツムリの抜け殻】
実家には もう人の気配は無い
生気のない 家に行くには 迂回路しかなく
すぐそこに家はあるのに ふるい路は
家を まの当たりにしていながら ゆるやかに曲がり ....
干潟の鳥はどう飛ぶか
頭に描いてみる脚に力はいらない
力んでいるのは視線
飛び立とうとする足をとらえるものが
砂かセメントかセメントってなにか
この距離からでは分からない ....
真っ赤な闇に2分間切り裂く風が吹けば
愛しさは多重構造の鬱屈を砕き
白銀の刃よろしくブリリアントな願望で穿っていく
苦しみを包んで生き延びた花束があった
小さな街の小さな出来事 ....
白い海 と 青い空
そっと触れて夢
波紋ができて
音が聞こえる
鳥の羽ばたきが
白い海から飛び出して
ざわつく空の
揺めきはイルカのよう
時は過ぎて
海には黒が 空に ....
駅のホーム
立ち食いそば屋で
かき揚げそばをすすりながら
おにぎりをほおばる
小学生の高学年
夏休みなどに入ると
私はひとりで新幹線に四時間ほど乗り
田舎に帰省していた
とても酔う ....
くゆらす紫煙の
リアリティが止まらない
最新のAndroidが
端正な顔立ちで時報
失くした腕時計が
魔法になるはずだった
見つけてしまったから
秒針のリズムが愛おしくて
生きてい ....
四月を前にして
雪を振れば風もふく
何かをごまかして生きるのは
つらいけど らくだった
夏までには
ダメになっちまおう
決意みたいな確信みたいな
淋しい独り言を路傍の草が聴いている
....
この街に
とどまれば 色々な
この街の 誰かなんだと 理解する 君も 僕も
荒れ狂う矛盾の中を歩く 透明な 風を受けながら
やがて 語ろうとする 自分の言葉も忘れ
それを忘れさせ ....
きゅうりの存在感ってば 凄いんだゾ!
昔は 何だか 味気もないし
どっちかって言うと 彩豊かな
トマトの方が サラダの主役!
な〜んてコト 思ったって ひ・み・つ☆
だって だって
お ....
浴衣をあわせ夏祭り
太鼓の撥がみつからない
山車の担ぎ手きまらない
祭りはまだか、もうすぐか
あなたが来るまで始まら ....
あひるは腰かけていた
石のおいろはみどりいろ
あひるはそこへ腰かけて
誰かが来るのを待っていた
誰かが喋り声を出すのを
じっと待っていた
しんしろの太陽は黙っていた
これらの人を知っ ....
誰だ?
マオたんが
なんとなく
首相に似てるって
言ったのは?
マオたんは
どこぞの
金メダリストと違って
何度見ても
ハッキリ特徴が
掴めないみたいな顔じゃ
ないんだかんねーだ ....
届かないんだって知ったときは、怖かったよ。
それに、驚いたし。
僕自身もこれから何をしていいのか、分からなかった。
恥ずかしいね、自分のことを喋るのは。
けど、そういう時代、いつまでも続いてい ....
銀紙をくしゃくしゃに丸めたあとで
拡げたみたい
海面で瞬く無数のさざ波が
煩い
雲から
スポットライトが注ぐ
見えるはずないステージが
現れ
翳む
ぼやける
ぶれる
沈み ....
クルマの傷を
なぞるだけで消す
なんて眉唾だ
スマートペンが聞いて呆れるぜ
真のスマートペンとは
腹や頬をくろーく塗って
影のようにして
スッキリ、スマートに見せる
このペンのことを言 ....
俺のテレキャスターは
どんな女よりも
艶っぽく喘ぐ
だから
要らないんだ
柔らかくて暖かい
夜の女の 肢体なんて
俺のテレキャスターは
どん ....
考えると苦しくなる
胸も頭も指先も
だから考えるのをやめる
病気でタバコをやめるみたいに
それは体力と
心の頑丈さの問題か
愛とか嫌いとかではない
朝から ....
君がステキな景色見る時には隣にいたい
一方通行の恋 逆走している
愛別離苦のたましいよ
この世に生まれしその日から
いのち湧き立つさきを探して
物真似ばかり繰り返す
会社を強くしたい
息子たちを人物にしたい
霊能者になりたい
....
こうしているあいだに彼女は彼と思い出を作っていってる
暖かくなって来たけれど
冬のコートはそのままで
中は何も着ないという方法を用いて
対応しつつ
JKの待つバス停で
春を満喫しようかと思っている
お嬢さん達
ちょっといい?
デハーッ ....
しんどいんや
と いう君のまっすぐな心も
曲がることを覚える
慣れない乱暴な言葉に
正直にバカがつくと
まるで加害者
どうしていけないの
おもったことを言うのが
梅が咲き
こ ....
花が一気に咲いて
それが一気に枯れるのはもう嫌だね
真夜中に鳴く鶏がいてもいいじゃない
朝!?と暗闇に目覚めてもいいじゃないか
いつか自分でもわからずにセットした目覚まし時計が
....
飼い犬にまたがって
腹情死したおじいの
畳に書いた鼻血の
ダイイングメッセージ
「こしがもたんきに。」
キャインキュアイン
キャインキュアイン
あな恥ずかしや
膣痙攣で外れない ....
君と同じ空を見上げたかったのだ
お雛様みたいに仲良くちんまりと並んでいるんだよ
桃の花だって咲いているし重箱には煮物バスケットにはサンドイッチ
おまけにスパークリングワインなんぞも冷 ....
目蓋は開かず
絶たれる
眼光
静寂の重さに
つぶされる
耳
過剰な匂い
混乱する
鼻孔
とろける毒が
浸潤する
舌
痛み痒み
おおわれる
触感
....
子供のころは有名な人になりたかった 。
サッカー選手になりたかった 。
ストリッパーでもよかった 。
ひと殺しでもよかった 。
バスの運転手にはなりたくなかった 。 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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