ここはもう戻れない金平糖の国
甘さを装って溶けることのない呪詛
が降り積もり降り積もり見た目ばかりは
綺麗だろう有り難かろうときょうも恩を売っている
色とりどりに騙されたふりをして
住人 ....
身なりを整えて
スックと立つ背に 問いかける
実なのか 花なのか 茎なのか 葉なのか 枝なのか
もしかしたら 根じゃあ 無いのか
土壌深く 埋め込まれた 存在だ などと
どうか 決 ....
熱唱したいタイミングで店員が入ってきた
となりから聴こえてきた歌を唄う
"かわにし"か"かさい"かわからないまま帰る
あなたの夢へ羽ばたく翼になりましょう
白くも無く
黒くも無く
灰色の汚れた翼で良ければ
喜んで差し上げましょう
振り向かないで
きっと罪悪など存在しないのだから
前を向いて笑って欲し ....
もやもやの空気の中をいく宇宙船からミサイルがこぼれた
てきとうなお椀にいれて水を注ぐ
机の上に置いて、こわいものをもてあそぶ
たとえばこのひっかかりに指を差して
底から上手に抜 ....
130517
4畳半神秘体験
なにそれ
冗談じゃありません
今すぐ帰らせてもらえませんかと言ったって
この長い行列の人達を放置しておいて帰れるもん ....
ひとりにひとつ星があれば
遠慮なく願い事ができる
かなわなかったと怒ることができる
なまえをかこう
しるしをつけよう
星には手が届かないから
だから
私は木がすきなんだ
空 ....
私、どうして結婚するのかしら
5年付き合った
それは極々、至極フツーの流れ
誰も疑いすらしない、いたって当たり前のことなの
もうすぐ妻になる
きっと心の持ちよう
今より妻になっ ....
生まれ変わったら
水虫になりたい
ジュクジュクの
しつこい
水虫になりたい
水虫になって
貴女の
薬指と小指の
間に潜んで
貴女のことを
感じていたい
貴女の匂いを
嗅いで
....
海藻の匂いが漂い
干し蛸がぶら下がる漁村の道を
おとめは エシエシ笑いながら歩く
焦げ茶色に焼けたうなじを
苦い潮風が打つ
塩をまぶしたような髪をほつらせ
おとめは よだれを拭きながら ....
或る深夜観たいものがある訣でもないのにTVを点けた
想わず眼を見張ったそこには見慣れた歩行器を必死に
掴もうとするいつかのぼくがいた
もちろんそれはぼくではなかった
ぼくと同じ脳梗塞で倒れ ....
歩く速度
プラスマイナス
悪意と敵意
バランス
欠けて割って
世界は心のままに
救難信号
置いてけぼりにしたのは――
ちがうよ
べつにデートってわけじゃ
ぜんぜんそんなのじゃないし
楽譜を買いにいくだけだし
二人で
キュラキュラキュラ キュラキュラキュラ
(洋子)
合 ....
アナログ時計の夕日が沈む頃
わたしにSOSが届く
しなやかな息継ぎが人人を魅了する
そんなクロールに憧れるだけの
泳げない魚は歎いて、ついに
陸に出て腹をみせて
跳ねて転がってそして
....
「ぼくはなんで泣いてるんだろう」
蛙のルルは、そう鳴きました。
夜空に星が見えました。
星からの光線がとてもまぶしくて、ルルは目をしばたたかせました。
「ぼくはなんで目をしばたたかせてるん ....
そとはいつくしまれている
陽光は燦燦と花へ草へ
木木はそよぎ梢には小鳥
されどわたしはなみだする
薫風はきっと平等に
いきものの気持ちを運び
かなえることのできる場所へと
いざなって ....
花びらの縁に
ほのかに薄紅を帯びた
白い野茨で
五月の少年の情景を縁取る
スフィンクスのように座る 両手で胸に秘密を暖める
手っ手ないない
そのポーズは誰でもする 人と思っている飼い猫だろうが
自由を選択した逞しい野良子だろうが
手っ手ないない
....
ひとはね
かんたんにじさつできないこころとからだをもって
うまれてきているもんなんだよ
いませんろにとびこもうとするきみ
いまだんがいのしたのうみにおちようとするきみ
いまこうそうびるか ....
小さな
ぼくなら
海の近くから
人ごみにでては 浮かれた音楽を聴いたり
アメリカ映画ばかり
まるで
大人の挨拶のようにきみが呼ぶから
ぼくはきたけれど
いつにない星 ....
町境のしじまの軒先で
酒盛りをやっているというので
おともなく
どんなもんじゃといってみると
みな斬られて死んでいた
付近の田んぼから蛙の声がする
ひとばんじゅう
ただししじ ....
細い腕を抱え込んで
そのような乱暴な言葉は
どこで覚えたというのですか
おとこが
手取り足取り教えたというのですか
抵抗はしない
そのあたりだけ
華奢な格好をもちいる
わたしの思う ....
大好きなあの曲のように
道(メロディ)は
穏やかではなかったけど
よく食べている
お気に入りのケーキのように
甘くはなかったけれど
見えていたはずの
星(えいえん) はいつの間に ....
そんな力を”誰も”持っちゃいない
だから、一人から、一匹から、一輪から
俺かい? そうしてもらっているよ
恥も外聞も俺には無いよ
そもそも無い者だった
有 ....
伸びすぎた爪を切った
雨が吹いて桜の花びらは散った
たくさんの緑たちを巻きつけて春が夏に変わる
男の子がカナシミを知ってくみたく
女の子がタイクツを知ってくみたく
....
黒い狼が走り回る正午過ぎ
風の止まったハイウェイの上
僕らは透明な車に乗ってザッきそうな空を眺めてた
老人の皺だらけの瞳に刻まれる躍動
視界の隅で色彩が蠢いてる
隣に座った君の着てるカーディ ....
春の風は遠くから来ます
夏の風は遠くへ行きます
あこがれ、とは違う
何処か知らない所へと
私を誘います
秋の風は通り抜けます
冬の風は通り過ぎます
喪失を知らしめ
懐かしい者どもと ....
今年は見に行けなかった
私はひたすら
見知らぬ誰かの食事を運んでいた
この国のすべての土地の
花弁が地面に落ちるまで
ハコの中の
真面目の象徴は
この花の知らせを読む
この国の ....
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