涙の数だけ強くなれるなら
私は誰にも負けないはずだ
意味もなく流れる涙
其処に心が生まれるはずだ
「水の中の六月」
錆びた鉄の味のする手摺を伝って
空っぽの水槽を満たそうとする早朝
浸水された浴槽の縁を滑らないよう歩く
生まれた時から水に溢れていた
「駆け落ち」
....
名前を呼ばれていつものように 診察室に入る
顔も見ないで どうぞと言う医師
顔も見ないで
「不整脈は 落ち着いているようです」
と言いながら シャツをぬぐ ....
多くの水が
忘れ去られたままに
打ち寄せる
波打ち際で
なぞり損なった
君たちが
みつめる先で
青草のにおいが凍えてしまう
名前は。名前は ....
あたたか
そぼくな
にんげんの
らくになる
ホッとする
なつかしくなる
あめのまえの
かぜ
がいとうにてらされた
みどり
もっといっしょにい ....
おとうさん
あなたは自分がつくった娘が
どうしているか気にならないの?
元気でいてほしいとか
幸せでいてほしいとか
もしそうおもっているのなら
自分から行動してよ
ぜんぜんそうは ....
中庭の芝生の上に
プリーツスカートを
花のように拡げ
背筋を伸ばし、
聖書の言葉を引用する彼女は
修道女みたいで
美しく聡明なその先輩を
私は崇拝していた
(彼女は廃部が既に決定し ....
今夜の月は何か変だ
と 思ったその時
小さく ひびが入り
――欠片が落ちた
何かが動いている
えっ ひよこ?
一生懸命
殻をつついて
転がりながら
可愛いらしい姿が
....
妻の誕生日に
新車を買って帰ることにした
プレゼント用ですか
と聞かれたので
綺麗に包装してもらった
走り出して
一つ目の信号にも行かないうちに
タイヤの辺りから
包装 ....
終点のバス停で降りると
青と白のしましまTシャツの少女が
大きいでしょうと
ダルマアルマジロのはく製を売りつけようとしてくる
横にいる男の子はパーカーで弟だろうかガムをかんでいる
終点といっ ....
壁にピンナップされた僕らの写真を見ている 時々締め付けられるように過去が蘇るのだが
時間の不可逆性は 僕の味方ではないようだ
一人静かに時を消費することにも慣れてしまった もちろん本意ではない ....
空から突然好きな子が降ってきた
そうね
ちょうどこんなよく晴れた日
ところがそれが
聞いてよジーザス
好きな子には彼女がついてきた
紛らわしいことしないでほしいわ
それは ....
ちゃちい電池式なんかじゃなくて
原子炉内蔵式でさ
スゴい吸引力はもちろん
ポコチンがメルトダウンしちゃうぐらい
ヌメヌメな感じがいいな
なめるとメルト
なめるとメルト
メルトなめると ....
厚い雲は過ぎ去り
青い空が広がっている
それでも私は見えざる恐怖に
震えている
いつ訪れるか分からない暗い日に
死の一文字に飲み込まれそうになりながら
毛布にくるまり目をつむる
どこかに ....
あのひとの笑顔も覚えている
あのひとの号泣も覚えている
あのひとの親切も覚えている
あのひとの冷酷も覚えている
あのひとの口癖も覚えている
あのひとの矜持も覚えている
あのひと ....
心臓がダメになったら
代わりに
原子炉を埋め込んで
それを動力源にして
パワーアップ!
なんてのもイカスよね
口から放射能を
吐いたりしてさ
大東亜共栄圏目指して
大陸に送り込んでや ....
やれやれ 膝が痛むねぇ
この頃 ひどい神経痛
ひと言ふた言 つぶやいて
ゆっくり ゆっくり
立ちあがる
泣きじゃくる
みどり児の背中を
二度三度
撫ぜる手のひら
ほんのわずか
....
{引用=※この詩は或る詩の朗読会の
招待状になっております。
コメント・ポイントをいただいた方へ
朗読会への企画案内のために私信にて
お誘いをご送付いたします。
なお、コメント・ポ ....
目をそらされたのが分かった
紙飛行機雨の中飛んでいる
鬼のおめんつけて豆投げ合っている
ぽくぽくした睡眠のあいだに怒りを差し込ん
で、いるので、起きると朝の世界は、わたしに背を向
けているのだ。それで、コカ・コーラを買って、咳止めシロッ
プ、風邪薬、湿布などを買い、ビルをななめ ....
天気予報をみてみると
昨夜は南南西3メートルを
子守唄に眠ったことがわかった
眠っていたのは惜しいかな
窓を開けて風を招いて
お茶でもしたら良かったかも
風の好みはミルクティー
....
僕の苦しみよ消えないで
此処に、此処に、此処に来て
苦しんだことを糧にして
君の悲しみよ捨てないで
其処に、其処に、其処に居て
悲しんだことを楯にして
超高速エステティック
鉛筆削りで爪削れ
脳天からコンクリート
そんな立ち姿
肥大せよおのれ
甘え甘やかせ
空洞で、シェイク、せよ
{引用=
Please take it away.
It makes me lose myself.
森は、
そこも かしこも
ひぐらしの みぢかき命をしぼる鳴き声
高嶺へ ....
ぷらすちっくの小さな筒型の編み機には
五つの突起がついていて
人造絹糸を星のかたちに結わえたら
それが
りりあんの始まり
食べ散らかした夏蜜柑の皮
白黴の生えた白パン
蟻の住処は大洪 ....
小包を抱える突進する
爆弾を食べ腹中で破裂さす
飛び散る破片がガラスのようで綺麗だった、君は、いつも
ボートを手づくりで作る、
そして川に浮かべる
その先にある街を、僕は想像する ....
わたしでなくてはいけない理由
わたしでなくてはいけない価値
わたしでなくてもいいという自由
わたしでなくてもいいという孤独
あなたでなくてはいけない理由
あなたでなくてはいけない存在
あな ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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