息を吐くように嘘をつき
息を吐くように詩を語り
息を吐くように哲学とか
そばで僕は
息を吐くように見過ごす
息を吸うように語る人に
息を吸うように耳傾ける
破裂する水素の浮遊、
熱せられた鉄板は伸び
連打される削岩模様の光滴
やがて寂れる恋愛残照近付き
曲線の湧出と膨張に伴い上昇する雲海
なんだろう?
笑ってしまう、
わたしに ....
さようなら
さようなら
みんな簡単に手を振るけど
この夏は
一度きりの夏
君も
甘夏色の帽子を振って
家路につくんだね
白昼夢のように
陽炎に揺れる空の青み
光のなかへ還っていく
熱するアスファルト踏み締め
延々と続く葬列蒼白く微笑み
光の庭で踊り叫ぶ狂女の言の葉、
舞い散らし受け止め呑み込んで
....
この時
会うのが
最後
かもしれない
と時々思う
あなたの
存在を
知ることが
出来て
よかったと思っている
今年も
ひぐらしと
すいっちょと
こおろぎの歌を ....
リルリ。
ザネリ。
生きていくことは困難だが
同時に希望を教えてもらった
先生に
リルリ。
ザネリ。
生きるのは底知れない闇との戦いかもしれない
同時に私は勇気 ....
久しぶりに電車に乗っていると
スマホゲームに夢中になっている
高校生の集団がいた
きっと 珍しくも何もない光景なのだろう
その様子を見て 私は悲しくなった
0と1の集合体でしかない ¨モ ....
まだ 夜は明けない
食器棚からグラスを出して
のぞいてみる冷蔵庫の野菜室
うっすら汗ばんだ からだに
国産レモンを半分絞った
ミネラルウォーター
....
カニ味噌を泳ぐ
珍しい形のしゃもじが
私をご飯にする
世界、と口にしてみる
人口よりも多い
イクラを数えながら
父は余生を送った
美味しかった、とだけ
書かれた遺書を見つけて
....
卒業の記念を持たない人が
ポケットに
石を忍ばせているらしいと
風の噂が耳を掠めた
石ころの仕込みは人それぞれらしい
代々受け継がれるモノもあれば
下駄箱に投げこまれてい ....
異様な輪郭、
漆黒の色彩と合一し
湾曲しながら立ち塞がり
聳え立つ、オマエ 誰だ?と
自らの内なるもう一つのジブン
それ、生産的な創造的な実在の核
夜闇に直観し委ね集中しながら ....
暑気 夕暮れ ぶらりぶらぶら
細道の向こう 畏き門構え 雀はかしこみ羽休め
窓から祈る老婆 目が合って はにかんで 愛を知り
古い家 唐突な二階のドア なぜに階段がなくなって
....
いまからおれは
ナスのことを話す
乳白色のレジ袋の中
群れをなすナス
おれはナスに仇なす者
包丁の鈍い光
ナスのヘタ切り離す
輪切り
乱切り
半月切り
水にさらす
もはや ....
薄刃の{ルビ夜=よ}に藤は散る。
狂える鳥居の向こうに{ルビ永久=とこしへ}が眠りゆく。
「糸切り鋏が紡ぐよう、傀儡が回るよう、
うなされる夜の夢は誰にも分かれしまへんよってに」
お歯黒の笑み ....
安らぐ心、
力に充ちて
ゆったりゆたり
途 たどれば
同じ強度の音保つ
正方形みたく均衡に
立ち昇るこの静かさ
この内に生き開放する
オノレというこの奴が
いつもの原初の光景携え
....
子どもが さけぶ 肺をからにして
名前を奪われた 動物を確かめ
さけぶ こめかみをふるわせ
おなじ靴、おなじ服
好きになれない 名前 みなひとまとめに
ぬぎ捨て駆ける
さ ....
「殉教者の髑髏に唾を吐き」
「遍く救済をドス黒く塗れ」
尾を嚙む蛇の口に擬態する赫色が血を零すスティグマ
喇叭の音に破れた鼓膜への雷鳴の轟が聖痕を灼き
白亜の病棟、陰鬱なベッドで瞬く真空管 ....
熱砂 と
真空
ごう音と
死の静寂
閃光 と
奈落
重々しい
数十万の足音が
はてもなく続いて行く
銃をかつぎ
一すじの乱 ....
○「今あるもの」
今ある健康
今ある幸せ
今ある平和
今あるものを
大事にしていかなければいけない
ないものねだりではいけない
人間ドックを受けて
改めてそう思った
○「昭和の台 ....
{引用={ルビ水=water}
射掛ける
{ルビ藁=straw}色の光/が}
姉妹たちは
patchouli の馨りを辿って
護謨林の{ルビ陰翳=迷路}へ
(拍 ....
夜闇 もんわり熱し、
緑の葉影は揺れ動かず
走り去る車の間を置き
街灯照らす領域 開けて、
佇む人影の異様
過ぎ去る時の
血流し泣く子に
ただ沈黙の目視、
夜闇に街道 ....
海の彼方で揺らめいていた狐火がいつの間にか消えていたので、千枚通しで手のひらの真ん中を思い切り貫いた、その刹那、激しい火柱が世界を二つに分け、それからそれまでと同じ暗闇と静寂が訪れた、そう、狐火は ....
響き光放ち
聴き入る
私は螺旋
眠りこけている意志を叩き起こし
肉体の損傷の辛いという感情を生き
私は螺旋
乱打のリズム
刻まれ刻みながら
うねりしずかさ台風の眼
ふりしき ....
水が 欲しい
もう 雨が聞こえる
水を思うと
ことばの膜は かわきはじめて
そのまま 波の奥
さみしさが鰓をおさえつけ
こころ、と消えて
択ぶように石をつかんだ
....
冬の日の山
真白な雪の その彼方に
孤り高く貴女がいる
あの山の
雪を被った樹々の間に立ちあらわれる
男の前に
肉を欲しがり
血を欲しがり
体温を欲しがって
....
集中し深まりながら
浮上した霊性の感触
その瞬間に身を委ね
持続の宇宙に祈った
時間という残酷の白手伸び
持続の宇宙抹消されていき
呆然として別れ、虚脱し転がる骸
空 ....
寝息をたてて
未来は進む
すやすや育つ
期待と
希望と
願いごと
すこやかな暮らしにだけ
降りてくる夢があるから
ささっと
おやすみなさい
疲れているうちに
....
だいたい
車の中で泣いている
その時間が欲しいので
行き帰りは渋滞の道を通る
きちんと車を降りるため
きちんと地球を歩くため
イセイジンノワタシハ
だいたい車中で済ませてしまう
仮名の桜は星害によわい。もう少し適した土地に植われば善かったのだろうが、残念ながらこちらの星には、系の恒星となる日廻りによる明白とだんだら闇が存在する。明白のあいだには仮名桜は水を吸うことしかできず ....
小学二年生ぐらいかな?
道幅いっぱい 横並ぶ
かしましい女の子らの
背後にピッタリくっ付き
駅へ向かう
なんだろう?
ラップかな?
彼女達の口から繰り返し
飛び ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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