うまいもんも不味い
留守電の知らない声に励まされる
余計な一言が面白いと思っていらっしゃる
思い出を一番から五十六番まで
USBメモリに移動して
一息
私のディスクは空(から)になる
空(から)になった空(そら)に
星が一粒
もう一粒
繋がって
絵を描く
尺取り虫が
一歩 ....
肌に艶のある小母さんが暖簾を掲げている
くいっと曲がり
小さな路地に入っていくと
木のこっぱや削り粉が雑然と置かれていて
いい匂いがする銭湯のうらっかわ
すぐ右手には
古びた人気のない ....
黄身は賢い
同化しないように
いつだって
気を付けてる
白身は綺麗
いつだって
光を発しているから
注目の的
それでも きみは かしこい
★,。・::・°☆。・:*:・° ....
子供が
60過ぎのじいさんを
飼いたいと言い出した
おまえにちゃんと
世話が出来るのかと
聞くと
餌はやるし
毎日散歩にも
連れていくと言うので
妻とも相談し
まあ、一匹ぐらい飼っ ....
「ネットを捨てよ町へ出よう」(2011年12月10日)
ネットを捨て町へ出よう
店へ、路上へ
ネットを捨て手紙を書こう
好きな人へ
ネットを捨てあの人に会いに行こう
ネットで ....
桜が舞い散って、花筏
枯れてしまった君はまだ
愛すべき人なのだと
桜が流れ去って、花筏
負けてしまった君もまた
愛すべき人なのだと
どこからが空なんだろうって考えてみると
手を伸ばせば触れられる気がした
鳥みたいに自由になりたいって思うと
空が果てしなく高く感じた
境界線はないのに
空も飛べないなんて思い込ん ....
可憐だったり清楚だったり 或いはとぐろを巻いて見せたりする君の中の花が好き
薄紅色だったり萌黄色だったり 或いは血を流したり
君の六十兆の細胞の隅々まで僕を行き渡らせたいのだ 君がどこにも逃げ ....
そばにいて
そう言って欲しいの?
あなたを感じたい
そう言ってしまいたい
私だけを見つめて
そう言ってしまえば
この手を離す時がもっと辛くなる
あなたの背中が見えなくなる時 ....
みつめあって
死んで
いきかえって
みつめる
なんども
おんなじに
すりへって
どうしようもなく
さびしかった
それだけで
ひとを
好くことができた
あんなに
穴 ....
うすずみ色の
やわらかな蓋を
かぶせられた街で
こまやかな水に
しっとりと懐かれて
わたしの内側は
ほんのり熱を帯びる
うすずみ色の
やわらかな蓋の裏に
みっしり結露した水玉 ....
友達と一緒に山登り
近所にある登りやすい山
山登りに慣れてくると
高い山に挑戦したくなる
精神的にも強くなる
山それぞれに輝く個性がある
次はどの山に登ろうか
旅行雑誌を捲り ....
遠いところで
雷が落ちた
ちょうど此処からも
落ちる瞬間が見えた
僕の嫌いな
ディックに
落ちた
そばに大きな
糸杉があるのに
落ちた
手足を広げたディックの
身体の周りが星形に ....
つばめの二番子は自由だ
二回目のつばめの子育てがはじまっている
一回目とは別の親子だ
家族も慣れたもので
つばめたちを見ながら
見ないで暮らしている
ああいるな と
目で確認 ....
中央アルプスと呼ばれるこの山々は
今でも年間数ミリ隆起しているという
主峰、木曽駒ケ岳の山頂からでも見えない
はるか太平洋の海底の
大いなる力に押されて
遠州灘で雲になった水蒸気は
天 ....
スーパーの駐車場に
小さな犬が繋がれていた
妙におどおどした態度で
あたりを見回している
近寄って撫でようとしても
触れようとする手を避けて
絶対に撫でさせないのだ
きっと飼い主は
....
翠星石が死んでしまった
ついに姉妹に殺されてしまった
翠星石は動いてはいるが死んでいる
人形のあるべき姿に戻っただけかもしれない
綺麗なオッドアイだった
片方の眼は潰れてしまい
口 ....
気がつけば雨は雪。
創造の世界では初夏でも雪は降る。
なんて自由な空間。ぽーんと抜ける空間。
木曜日の午後の喫茶店。
一年中飾られているクリスマスツリーに暖色が宿る。
....
進め、進め、力強く。
進め、進め、誰が何と言おうとも。
進んで進み尽くして疲れたら休めばいい。
そしてまた、どこまでも突っ走れ!
偉大な先人達の後に続け。
先人達が創り上げた光の道を ....
街灯が照らす夜道を歩く夢を見て
人並みと揺れる風が小さくひらいた花びらを落とす
目がさめたら残っているものがあるだろうか?
思いは遠い過去にあるけれど
今日の瞬間も必ず遠い過去になる
忘 ....
口下手で悩んでいた、僕は
ある日突然、目の前にいる人が
?の文字を秘めている
黒い人影に視えてきた
その人の瞳の奥にある
不思議を求め
些細な一つの質問で
もしも、口 ....
帰り際に君が残していった
つれない言葉のひとかたまりが
僕を軽々吹き飛ばし
ふりだしにまで戻してしまう
まるで魔法だね
はだしで睦み合った日々を
真下に眺めながら
いつも ....
名曲喫茶ライオンの店内は
五十年前のコンサートが流れ
ブラームスの魂が
地鳴りを立てた、後の{ルビ静寂=しじま}に――
(ごほ…ごほ…)
無名の人の、{ルビ堪=こら}え切 ....
何気なく
蒼風を受けて
広大な水と一つになり
木葉の声を聴いて
移り変わる水色模様を見て
始まりから終わりを見守る
優しい笑顔に包まれて
錆び付いた歯 ....
千本の隙間に君を視る
連立した木立、立ち込める夜の匂い
揺らぐ葉、ざわめき
君は何処を見ている?
君は何を観ている?
抜ける風、ざわめく
連立し ....
土星ではハンサムな顔ですよ
鬼はそと非通知
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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