静かな墓標に、白い午後を過ごす日。
紋黄蝶の舞う向こうを眺める。音も立てず、声も出さず。
心の時計が動き始める。
朝露のしらべにのせて、運ばれてくる。
たった今、生まれたばかりの言葉。香り。
記憶の内を探ってみても、何も見えない。
予感・・・ひらひら風に舞う。そっと手を伸ばす。
森の奥から聴こえてくるその声は、
鳥でもなくましてや風でもなく。
とても心地良く、ただ、惹き込まれてゆく。
つめとゆびは
20ずつあるので
ちょうどよくセットになる
わたしは
とりだせないしいくつあるかわからないので
だれともちょうどよくない
かなしい
僕とオートバイの夏
焼け付くアスファルト 微かな白煙とオイルの匂い それが僕の青春だった
見上げた空には星が無く ただどんよりと地上の光を映していた
アクセルを開けると世界がスリッ ....
おやおや本日も無表情が美しく整列した大衆娯楽へようこそ
史上最強のエキサイティング体験をご堪能くださいませ
さあさあなたとわたしのファンタスティック空間でtrippin'
新米アルバイト店員 ....
小さいとか
貧弱とか
言わないで欲しい
早いって
非難しないで欲しい
スマートって
言って欲しい
出る量も少なくて
ティッシュも
あまり使わなくてすむから
エコだし
むしろ誉めて ....
たくさんの酸と行き交う夢がぶつかる空で
部屋のなかから仰ぐきれいな曇り空の美しさに疲れ果てた瞳を澄ませる
潤いはじめたと 嬉し泣き 子供の頃の心のなかで 初めて光る毒の味をしる
まっすぐひたすら ....
青い青い
卵のかたちをした夜の背中が
真一文字に割れて
ぼわぼわした薄明かりが溢れてきます
桔梗色の
夏の始まりの天使の鱗粉で
朝は塗られてゆくのです
「おっきくなったね ....
遠い日々の想い出は
端からゆるやかに欠け落ちて
ときめきや痛みばかりが
消え残る
懐かしい山々の稜線は
暗く沈殿していく記憶の底で
鮮やかな結晶となって
溶け残る
彼方を眺 ....
さようならのよいんはきえなくて
冷たい湯船につかりながらそればかり
かんがえている
君にふらふらしているといわれたんで
白くなろうとおもい カルピス のんだけど
肌は ひやけ したまんまで
黒くなろうとおもい コーラ のんだけど
白めは もう しろくて
....
ぼくはあの地平線から生まれたんだ
ぼくはきみの期待に
沿わない
ちがう
沿えないんだよ
きれいな砂はあるけれど
きれいな土はないんだね
ぼくは逃げて、きみは正しい
知らない ....
しばしば プロムナードの路肩で
尖ったつぶてを踏んづけたとき
たまたま 古びたカーペットで
痩せた足首を滑らしたとき
ときおり 三段変速のサイクリング車で
....
いたみ。
それがひとつ、
水たまりにうかんでる。
とろとろの月といっしょに
サンダルをひっかけて
コーヒーを買いにでたり、
すこしだけひらい ....
ため息曲げられている
愛に深さがあるのか
何時の頃からか詩が化けている
病身の助けになればと書いてみた
介護詩は気味の悪い怪語詩に
看護詩はよく解らない漢語詩に
理学療法詩はまさかの自爆消防詩だ
イガ栗養蜂詩になりたいと打 ....
地球は青かった 僕らと一緒で
物欲は
ほとんどないんです
何にも欲しくないんですが
実は最近
ひとつだけ
ひとつだけ欲しいものができたんです
いやはや、そんなに大したもんじゃないんで
言うのも恥ずかしいんですが
言 ....
テーブル、ほんの一秒まえの
カーテンの波を再現できない
難しいことを言わないで
泣いたり笑ったりして
わたしの手前で
息を吸って
そしてすぐ後ろで吐き出して
運動を繰り返して
....
だんだん死ぬひとを見ながら
それでもやめられなかった
もうおいしくも気持ちよくもなかったけど
あたしたちはきっと
ああいうふうには死ねないよね
やめられない道のとちゅうで
ささやき ....
あいつがコーチした中じゃ
金メダル取ったあたいが
一番の筈じゃない
それが
あたいだけ
指一本触れられないってのは
どういうわけ?
酷くない?
ねえ、酷くない?
ふざけんじゃないっつ ....
汽車にのって
なまぬるい水筒にぼくは口をつけた
鞄からとりだしたおむすびは少し
いびつな形にへこんでしまった
ほおばりながら見まわしてみるけれど、
このなかに ....
謙虚な君 主張する自己を脇に置き
傾ける耳の側に 妖精を瞬きと共に見る
乾燥した晴れの海に沿う アスファルトの道で謙虚な君を初めて合致する出逢いをした
私は私を主張する自己を真ん ....
しろい壁に
夏がからみついている
目に見えないほど小さな
花々が咲き乱れ
呼びかけたはずの声はどこか、
遠いところから戻ってこない
あざやか ....
夜中に
なき声が聞こえた気がして
目が覚めた
流れ星がいま落ちた
祈りの声が
夏の夜の
そこかしこから
聞こえた気がした
春すぎて、白妙
きみのひとみを覗く
彩られた虹
星のかたちをそのままに
人知れぬ森の底で
空を待つ火種の連連
泉のなかに息をこらし
選ばれる日までを指おる
夜霧を ....
運命
振りかぶって何球も、何球も
性懲りもなく くり返し、くり返し
運命
胸トラップで何回も、何回も
性懲りもなく くり返し、くり返し
フォームなんて 気にし過 ....
最近やけにカタカナが多くないか
訳せない言葉なら致し方はないが
政権公約がマニフェストになり
尊敬という美しい言葉を
リスペクトと言う
祖国とは国語だと喝破したのはシオランだが
カ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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