愛は心臓ではありません
ひと刺しくらいで死にません
悶え苦しみ血を流し
こと切れるまで幾日も
血が乾くまでに幾月も
断末魔のその姿
もとに戻るには幾年も
愛は蛙じゃありません
....
リビングのドアも
ウインドゥも締め切って
空調で森閑となった
四次元に息を殺している
(南海トラフの
まどろみを切望して)
庭先のぺんぺん草よ
お前も息 ....
最初に
お互いが
どんな病気を
持っているか
検査します
検査の結果
両者同じ病気を
持っていた場合は
ドローです
違う病気を持っていた場合
12ラウンド
ノーガードで打ち合いま ....
チャリティですから
一発やらせてもらいます
いやとは言わせませんよ
チャリティなんですから
なに、グズグズしてんですか
早く早く、服脱いで
ほらっ早く!
えっ?嫌だ?
断るぅ?
あん ....
夕暮れさんぽ ぽつりぽつり歩む ちいさな足音 和音になる
くだらなさが かわいいな いつもの つり目で云った
僕のいのり 苦しまぎれ 呼吸してる
だれも見ていない ....
蜂蜜色した時間を歩く
裸足で歩いた夏の日は
今は慣れないヒールの下で
遠く揺らぐ陽炎と同じ
30℃をなんとも思わなくなって
私は私をなんとも思わなくなった
泣いて震えて地団 ....
イメージを
ひとつ
ひとつと
潰してゆく
頭に浮かぶ
未来の像
浮かんだ時点で
かなわぬモノ
思いを馳せる
過去の様々
思ったところで
かわらぬモノ
その場 ....
僕はロボット 1953年生まれだ ガラクタを適当につなぎ合わせてできている
だが僕の父は天才科学者ではなかったので かなり杜撰な構造だがなんとか生きているさ
僕が生まれたのは三丁目の夕 ....
【ふたたび、レヴィナスのイリヤ】
戦争で、なにもかもが変わってしまった、のに、
世界は、なおも、ある
中心をうしない、意味を奪われた、
そんな、世界が残されて、ある
死者がもたら ....
【ハイデガーのエス・ギプト】
存在は、あたえられたもの、である
存在がそれをあたえて
存在者、存在する物が
ある、に、なる
戦争が生死をわけ
生き残った人間に
よりそう人、よ ....
よいことも悪いことも
すべて
ブーメランのように
戻ってくるものだ
傍若無人な振る舞いをするものも
永遠に続けられるわけではない
力で他を圧しようとするものは
やがて力で滅ぼされる
....
暑すぎてを理由に降りてこないから
自力で一人で試みるよ
でも本当はいつも そばにいる
ほら できるじゃないかと そばにいる
暑すぎて心配する 規模の違う宇宙の問題
人間に ....
風が吹けば
裏返り 寝返る
白と黒
どちらも表で
どちらも裏で
裏の中に表が潜み
はっきりさせないことが
生きる術
だというけれど
白 黒 × ○
二者択一を迫られる
意思 ....
ラウンジの女の子が
ハナミズキを歌っている
男のとなりで
ハナミズキを歌っている
君と好きなひとが、
女の子がそこを歌うとき
ふたりは軽く触れ合っている
....
【ロゼット風】
両手両足は よく動く パペットマペットをつけたみたいに
たんぽぽの根は 大地に動く
たんぽぽの種は 空に動く
いまは 雨で どこにもたどりつけないよう ....
忘れたことを縒り合せた糸で
軌道エレベーターを作ろう
スペクトラムにロマンじみてる送話には
3歩ほど首をかしげるくらいが正直
しゃっくりのようなブレスを挟んでくれたら
じっと声が ....
週末
いそぎあしで帰った
どしゃぶりの雨のなかさ
かなしみはひきずったままだったさ
雨粒の落ちるはやさで
やさしさを抱きしめられたらよかったのになと
インスタントコーヒーを飲んで
ああち ....
ことばはとめどなく産まれるけれど
ひとつもどこにもとどかない
やわらかい壁がゆれる
わたしがあなたのそばに落ちるとき
きっとひとつも言葉をもたないで
まばたきだけでやりあうような
....
今日は月が邪魔しないから
夜更かしをしよう
暗闇に紛れてしまえば
溶ける感覚に目を閉じて
私はもう何者でもなくなる
誰かと何時でも繋がれる
人工的な明かりは
電源を断ってしまえば
....
覚えたてのシンカーの握りかたで
深く沈んでゆく
午睡
サイドハンドスローで
手渡された
ワンナウトランナー
八月二十日
野球帽のひさしの影に
そっと触れる
オーシツクツク
....
130717
無神論者はもちろんなんとも思わないよね
神様がいなけりゃ怖いものないと思っているんだもの
神は強い魂が生み出したものと ....
7/28 今日は、逗子のおばあちゃんの家に行った
近所に住む同い年のヒロシくんと雪合戦をした
ヒロシくんは野球が上手いので、僕は10回当てられた
だけど、僕は3回しかヒロシくんに当てられなか ....
エアコンをつけてまどろんでいる
ねむくもないような、とてもまぶたが重たいような
外から、何か求める幼い声がする
めんどうならすべて切ってしまえばいいのに
耳にだけ意識を持ってい ....
僕は僕が誰かを知らない
僕は僕がどんな場所にいて
どんな人間であるかを知らない
僕は僕が誰かを知らない
どこに生まれて 何を話し
何を口にして 誰を愛 ....
誰にも必要とされない仮面をかぶる
全裸じゃありません僕が考えたキャラクターのコスプレです
俺の悪口でもウケたのならいい
問【食べ物を残すと祟られるのだろうか】
答【ライオンに きいてみました】
ライオンとして 食べ残しは ハイエナにあげました
すてきな死肉でしたが ハイエナは かみさまに感謝したでしよう
先 ....
(波が、足もとで。)
うまれたばかりの波の子らが
ころころと笑いあう
くるぶしの
ちいさな砂が
星のかたちの足あとをつけながら
ひそやかにのぼってくる
ふくらはぎの
わすれてし ....
ま昼にうす闇の絶望をえがいて
えがききれずに筆を折るのはおよし
空はまいにち傾いて
だんだんに染まる木々や青を
眺めている場所がちがうってだけだろう
筆を折るのはおよし
ま昼にはま ....
2136 2137 2138 2139 2140 2141 2142 2143 2144 2145 2146 2147 2148 2149 2150 2151 2152 2153 2154 2155 2156 2157 2158 2159 2160 2161 2162 2163 2164 2165 2166 2167 2168 2169 2170 2171 2172 2173 2174 2175 2176
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.73sec.