創作意欲と背反している創作技術
作りたいのに作りたいものはこれじゃないんです
ディスプレイに打ち込んでいるこの文章も
作りたい訳だけど作りたかった訳じゃないんです
歌いたい歌はここにあ ....
きみはなぜ生まれたときに
あれほど大きな泣き声を挙げたのだろうか
この厳しくやさしくない世界を
きみはすでに知っていたからだろうか
それとも笑うことは難しいから
その代わりとして泣き ....
夢を見ていた少年のくっせつ
無用の腕が ひとつひとつと音を立て
分針のリズムに置いていかれる
かみなりの先端を指先でひらいて
少年は蜘蛛の巣にからみ合っていく
浮くよりはむしろ しずんで沈ん ....
窓の外には
あたらしくて きらきらしたものが
きっと たくさんあるのです
この部屋の中には ただ
のびきったゴムのような
穏やかさがよこたわるだけなのに
あなたは相変わらず
ただいま ....
きっと思い浮かぶ光景も景色も 今は繰り返すだけで
背景はいつも同じ中に 似たりよったり 歌っている
今は緩めの目尻を撫でながら また繰り返しを刻む いつもの事
お水にカボスを絞って透明同 ....
ねじる腰のあたりいったい
やどるからだぜんぶに
ひとみチカラみちみち
くりかえしくりかえしては
みちなかば
そこをこえたい
そこをこえてゆく
そこをこえきって
できた!
....
ご馳走になった
そらまめとエビスビールを思い出し
テトラパックのそらまめと
エビスのロング缶を
セブンイレブンで買って来て
ホタルしながら
ひとり送り盆
わたしも ....
葬儀屋からダイレクトメールが届いた
人形供養の案内状である
そうだ そうだ おもいだすなぁ
遠の昔は 昭和初頭
二人の妹たちが 愛玩 ....
そらみみさまのみみはききちがいのみみ
空気踊るくらいあつくなつく夏の夜
ジャンキー頭は
つぎはぎだらけのだらけたことばばっかり
思い浮かんで
へらず口あきれるくらい
生ぬるい唇ふやけて ....
あなたの立てたポストは脆く
内も外も、やまない雨に濡れそぼつ
底冷えに、這いつくばった無音の小部屋の
差込口は狭く
取出口は固く
錆びた金具
動かない
こころの番地(アドレス) ....
あくびをしたら
なみだがポロポロでてきた
いまごろあなたの
町ではどかんどかんと花火だろう
強がってみたけれど
ふたりで花火見上げたかった
たくさんの写真の
....
夕焼けのオレンジとピンクと薄い水色
併せた柄で帯を巻く
私はガッポガッポとなる
不思議なサンダルが好きだった
手荷物の袋の中身にはきっと
いつも持ってるあめ玉と小銭が沢山入っ ....
山から差す日差しで顔を洗い
谷から吹く風で口をすすぐ
毎日そんな素敵な朝を迎えて
岩盤浴の様に 大地に寝ころび体を清める
そう 人間がもし水を必要としなくても
生きていける生き物だったら ....
美人が遠くに座った
静かなブームに静かに乗り静かにやめる
家出少女は彼女のフリしてうちの実家に泊まりに来てもいいよ
ほめられて
ふいに人にほめられて
私のことでなくキミのこと
それは小さな出来事で
たわいもない出来事で
それでもとにかく嬉しくて
こらえようにも
ニヤけてしまう
それが ....
原っぱに出かけよう
そこには盆の間にだけ
夏の組合の人たちが見え隠れし
錆びついた刃物や
色とりどりの皿を持ち寄って
陽気な盆踊りを踊っている
陽気な音楽に誘われて
物を知らない子供が迷 ....
きみはあまり泣かなくなった
うたもうたわなくなった
ほほえむ時間が増えた
笑いごえをあげなくなった
花はすべてドライ・フラワーにしてしまった
部屋からひとつずつ色が消え
そしてすこしず ....
高く登った太陽が
より濃く写す真夏の影
それは微睡む、眩む昼下がり
汗ばんだ首をそっと撫でる風
窓際の儚く揺れる竹簾
それは蝉時雨の白昼夢
向かいの酒屋で風鈴鳴れば
土佐錦、 ....
概念上の自動拳銃の引鉄が脳下垂体のなにがしかに風穴を開ける時、眼球はコントラストのバランスを僅かに淡くして、忘れられた観賞用水槽の中の、小魚の死体を含んだ腐った水のような白になる、ゼラチン ....
七時間の分離の後
凍った脳を温めて
溶けたココロを寄せ集めて
自分の存在を置きたいくせに
身体は宙を漂い出す
午前七時三〇分
駅を行きかう人は健気で
真夏の朝はそっと咲く
真っ赤な
パラボラアンテナは
今日も恋をする
南の島の
センチメートル波を
受け取りながら
灼熱の
コンクリートの上で
鮮やかに咲う
真っ赤な
パラボラアンテナは
....
この孤独な思索者に
私が今、思い考える事とは一体、何か
そんなものには何の意味もないと
ペソアの放つあらゆる言葉達は絶叫している
もし、君が何者かでありたいと望む ....
下町の団地の小さな台所で
母が作ってくれたホットケーキには
必ず人参のすりおろしが入っていた
海を隔てた異国の地で
日曜日の朝私が作るパンケーキも
やはりほんのり柑子(こうじ)色
....
いい人になんか
ならない方がいいとおもう
どこにでもいそうで
あんまりいないといういい人を
どうしてか目指しているあなたは
ほらさみしそう
無理しないでって
言っている私だってほ ....
とびたい
という言葉に対して
どういう思いを抱くかで
その人がどんな人物なのか
おおよそのことはわかる
そう言って
おおよそどんな人物なのか
長い付き合いを持ってしても
未 ....
なかなか切り出せないでいた
嫌われると思っていた
その時が来たらどうするか
ごまかす方法を練習していた
女性に見せるのは
初めてだった
きみの下着を脱がせたら
今度は僕が脱がされる番 ....
くずれた コンクリート
身でたどる 無
囲う羽に 野が歩む
キミドリ草 と 居留守メモ文字
続きの光 撫でて 振り返って
きれの裾 メモに はさまれて
何所へも行けない 行きたくな ....
低い低い太鼓の音が燦と祈り 鳴り罅いる響き
受け取らずにはいられない 貴殿の懐からの暖かな心
遍くこの風に 草を石で磨り潰した色味が 包む 私の懐を
颯爽と澄むこの神無月の空の下に 惹かれる ....
2110 2111 2112 2113 2114 2115 2116 2117 2118 2119 2120 2121 2122 2123 2124 2125 2126 2127 2128 2129 2130 2131 2132 2133 2134 2135 2136 2137 2138 2139 2140 2141 2142 2143 2144 2145 2146 2147 2148 2149 2150
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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