駅へ降り立った時
まだ空は青みを帯びていた
ちょっと買い物をした隙に
すでにとっぷりと暮れている
荷物を提げて
街灯が薄く照らし出す歩道を急ぐ
呼ばれた気がして
見上げると
鎌のように ....
だれかが楽しそうなら
きみはそれがいちばん嬉しい
きみは秋の午後のひかりのなかで
だれかが楽しそうなのを見つめている
ぼくもこころでそれを見つめている
黄金いろの土を ....
なんにも傷つけもしない風が吹いています
秋は秋であることに自由なのです
暑いぐらいのことで
ことしの秋は短いだとかないだとか
決めつけるやつらがいるけれど
虫がみんな ....
すてき、すてき、すてき
だから横たわって落ちて飛んだ
軒下のようでした。
ここは、
森から採った木の枝を
温かく突き刺して眠る家
帰る、帰る、帰る
それは違うわ。
ここ ....
わたしが
命をもらった日から
吸って吐いて
繰り返されてきた
呼吸の仕組み
その息は
かじかんだあなたの指を少し温め
その息は
幼子の風車を廻し
その息は
ケーキに灯されたろう ....
人生を棒に振る刹那
誰もいない暗闇で一人、痰を吐く瞬間
・・・僕は様々な事を思い出すんだ
かつて、父が僕に行った説教や
母が僕に告げた「人間失格」について
あ ....
あなたと共にいる時
私の掌に一滴の光がこぼれる
あなたが涙を流す時
私の掌には花が咲く
人生をすっ飛ばしていく時
人生を・・・石ころを蹴るように思いきり
蹴りあげる ....
詩人は呪われた一族だ
言葉というかたちの無いモノに
囚われ彷徨う一族
歴史の最下層から
民衆のおもいを汲み上げ
誰も言えなかった事を
真っ先に吟う
だから権力者に嫌われ
迫害される事も ....
あなたがほんとうに
あなたなら
IDを脱いで
そよそよするビルを三角にして
意味とかを味にして
眠い椅子たちをこうばしく並べて
もしあなたがほんとうにあなたなら
これ以上ないくら ....
女性の胸は
乳首さえあれば
こと足りるのであって
必要以上に大きい人からは
その大きさに応じて
税を徴収するという
巨乳税法案が
文芸筋の女性で結成された
日本貧乳党から提出されたが
....
早朝
寝ぼけ顔で庭に降り
如雨露を取りに飛び石伝いにゆけば
いきなり顔面を覆う蜘蛛の糸
悲鳴こそ上げなかったものの
粘っこく絡みつく網に息を止め
指を立て取り払ても
容易には剥が ....
女性がムダ毛を処理する際
一本につき1万円を徴収するという
脱毛税法案(略して脱税法案)が
国会を通過する見通しとなった
ムダ毛を愛する日本人の会代表の
脇田スネ夫氏によると
ムダ毛愛好家 ....
私には二人のにーちゃんがいる
ただならぬただのみきやにーちゃん
と
双子で5つも年上のお花にーちゃん
がいる
憧憬のキアラキアラした念が 翼を広げて飛んでいる
頼もしい にーちゃんたち ....
褒めて一円もまけて貰えないでいる
写真立て四角く咲いている
土偶の中から美女出てきたよモアイ似の美女が
みずいろの雨をききながら床に入ると、雨がふる
ぽっかり空いた穴を補完するように、雨がふる
決して満ちることはないんだけど、それでも雨がふる
*YouTube み ....
クンニをさせる度に
夫にお駄賃をあげるという
クンニリングス税法案が
国会を通過する見通しとなった
これに反対する
日本妻の会が
国会議事堂を占拠し
あんたのモノを挿入されたって
気持 ....
記憶の扉の鍵は締めないほうがいい。
綴られた思い出に机上のペンは饒舌で、
蘇る風景は良質な硬石のようだ。
不変の美が穏やかに語りかけることもあるだろう。
共に生きた証は残したほうがいい ....
健全な夕暮れに秋の冷たい風が吹く。
私は人生の喜びを一人の詩人に教わっている。
心の師は人生を達観している。
そのため私は私の境地を再確認出来るのだ。
疲れた頭に師の言葉の数々が染み渡る。 ....
雲海に沈む太陽に心が沸き立つ時、
私はもはや一人ではない。
この道はあなたも通った道。
過去に飛翔する魂を私は許した。
生への鼓動がこの道をゆく。
私の視点の先には常に未来が横たわる ....
人はいつか 死んでしまう
人はいつか 消えてしまう
それは仕方のないことだけど
少し、少し 悲しいんだ
何かを求め 旅する人
決められた枠の中で 生きる人
違うようだ ....
コールの途切れた公衆電話のぶらさがったままの受話器からは必ず報われぬ亡霊たちの呻き声が聞こえてくる、コミットなんか出来ない、出来るわけがない、その回線はもうどこにも繋がれてはいないんだ ....
それはちょうど隠された腕が
きらきらとした素肌になる頃で
大切な宝物を見つけたなんて
幸せな気持ちになった日のことです
しづかに汗ばむその手のひらを
そっと ....
彼女を好きだと考えるのは『理性』じゃない
彼女を愛おしいと感じるのは『感情』じゃない
彼女を欲してると思うのは『心』だ
へ理屈も哲学もいらない
ただ心臓の高鳴る方へまっすぐに突っ走れ
「選ぶ」のか「運ぶ」のか
全ては 君の 気持ち次第
輝石になって 編み込まれた
唯一の 糸の 行方
残り香 浮かぶ頃
好き勝手な イメージが 作られ
くすっと 笑いながら
....
どんな言葉も適さない
どんな観念も届かないそんな思想が
肉体の奥深くには秘められている
人の計算の彼方
分子と分子のはじきあいでは計算出来ない何か
・・・そんなものが自然 ....
一丁、二丁、三丁と豆腐はそこに残り在る。
しかし、わたしは というと何もかもを忘れている
あれを失って過ぎ、またあれも失って過ぎて、たぶん
失ったことすら忘れているのではっ・・と過 ....
足先の冷たさ
こごる肌
だから
空間が
分断されるごとに
秋を感じよう
今年は
石油の匂いが嗅ぎたいので
ストーブを
購入しよう
樋にかけていた
紗を仕舞おう
白ッ茶く ....
春のあいだ
君は私から離れて過ごした
色鮮やかな四月が晴着を着飾り
あらゆるものに春の息吹を吹き込んだので
君の姉妹たちは皆
笑い声を挙げて一緒に踊っていた
だが、鳥の歌を聞いても ....
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