あなたのような人は長生きしてほしい
そう素直な人あってのひねくれ者だから
だから九十四歳は悪くない 悪くない
これでも献花のつもりなんだ
アンパンマンを見たことがなかった
なのにアンパン ....
さやかさんは無理して
ガラスの靴を履いて
ナカトミビルで行われた
晩餐会に出席したものの
予想通り体重に耐えきれず
ガラスの靴は粉々に砕けてしまい
破片が足の裏に食い込んで
血だらけにな ....
暑さ寒さも彼岸まで
現場帰りの皆さんがクーラーをやたらつけなくなって
冷蔵庫の作り置き麦茶もポット一本が減らなくなって
仮決算の季節です
「いいから着とけ、俺もう入んないし。」
太っ ....
例えば
恋人は数ヶ月周期で変わるのに
ずっと同じ色の法被を着続けること
例えば
卒業と加入を何度も繰り返す流れの中で
並ぶ握手の列の先は同じメンバーであること
それでも
その人の ....
繰り返す中に人生が始まり
いつの間にか落ちてしまった・・・。
(何かあるなら・何かするなら・生き残ることが出来るよ・・・・。)
誰かの入れ替わりと
自分とが重なり合う刹那
....
話をするのは
メールをするのは
本音だからと彼女は笑う・・・・。
(話を聞いて。とでも言うように
着信音が鳴った・・・・。)
東口から
西口へ行く前
一分十六 ....
黒服に落ちる涙は
雪原に紛れたダイヤモンドより
安易に見つかることは無い・・・。
あと少しで咲きそうなつぼみをつけた木々は
それらを隠すかのように
一面の雪景色を枝々にま ....
絶えず
一定の方向にだけ
エネルギーを集中し
間断なく
成長あるいは変容し続ける
モノやコトや
言い表せない何か
そんな奴等に
ヒトという間抜けな動物は
いつも
驚愕さ ....
好きか 嫌いか 確かめながら
箸を 進める
此処が ジャングルだったなら
橋を 悠々と 渡れただろうか
端で 蹲って いただろうか
自問自答しながら
懐かしい気分に 浸る
時 ....
人格はひとつでいいから
方向性を整理して
いくつかをペルソナとしていかす
様にする
わたしはひとり
表情はたくさんあっていい
勉強はしていない
本もなかなか読めない
でも、気持ちは ....
{ルビ呼 吸=い き} し
地 に
陽 魅 入 り
・・・ 意 ?
君はきれいな人で
僕は間抜けな奴だから
頭の中で爆発した何かは
撃たれたんじゃなくて
打ち上がった花火
九月が過ぎた
誰の断りもなく突然
何かが何かを思うことに
本当は断りなん ....
レイラ、振り向いてくれ
朝の光のなかで鳥達は飛び交ってる
待てど暮らせどやってこない福音を捨てて
死が迎えにくる前にこっちへ来いよ
レイラ、振り向いて
最高の晩餐と最高の時間を
お前の ....
駅に着くと電車が止まっている
なぜだろう
風が強いからだろう
僕は 暇をもてあまして 駅前をうろついた
やや疲れた顔の人たちと向かい合う
飽きた目をしながら見るフィレオフィッシュの掲げら ....
記憶の糸をほどく
風景や音や肌触り
縫い合わされていた
いくつもの欠片が
ふたたび熱を取り戻して差し出される
思い出は語られたがっているのだろうか
子供の頃ひと夏を過ごした祖父母の家
....
ピーテル・ブリューゲルの塔が部屋の中央に屹立し
周囲を侏儒の叛逆天使たちが蜻蛉の翅を以って飛び交す
絵画美術は幻視の領域にまで後退し
観念的な支柱を破壊された現代神学の修道僧たちは
科学的 ....
紅茶専門店で珈琲飲んでいる
死んだ眼でロマンポルノ見ている
思春期にED
軽薄さを曖昧にぼかして
一輪の草 風に踊る
仕方なしに去来する思いを
吐き捨てるための錠剤たち
時間こそがすべての源泉で
ひとの営みをめぐるすべての不安は
パンタグラフを走る
細密画 ....
部屋に呼んだ
さやかさんは
時間が来たら帰ろうとしたので
ギュッとしたら
動かなくなった
はじめはドッキリしたけど
そのうち慣れてきて
このままやっていけそうな
気がした
でも、気が ....
曖昧な外気だ
完満たる清貧と 絶えだえに
光る 水に酔う
九十九に折る地図に匂った暮れ
謝りをただ 撫でる
肥沃の丘にくりのべる あの脚たち
を書きおろし
無欲な気化を巡るまま
こ ....
老人は、もはや泣くこともなく
日がな寺の石段に腰かけ、笑うこともなく
そうして人は
化石になってゆくだろうか――
*
昨晩、偶然、点けたTV画面から
私 ....
愛していないと言われたら
喜ばなければならないよ
愛されていた
短くても
そんな時間が
あったってことだから
ありがとう、さやかさん(22 飲食店勤務)
テーブルの下に見え ....
せかいはゆったりしている
小径にすぅと鬼やんまがきえるときも
ほの暗いひんやりとした木かげが
風に戦ぐ
秋の空高く深まる
せかいはゆったりしている
座椅子に ....
生きるのを思い詰めたら
あの角を曲がろう
そしてダウン・タウンに紛れ込むんだ
一文無しの
ありのままの姿で
そして私は翔んでやる
想像力は限界を超え
はるか宇宙へと飛翔する
....
パンティを一枚盗む度に
500万円を徴収するという
パンティ泥棒税法案が
国会を通過する見通しとなった
国会周辺では
パンティ泥棒達が
これは同じ罪で
二度罰せられることを
意味するの ....
まだ心拍を確認できていないから
小さな豆粒
あと10日後に確認しにいくね
小さな豆粒
今日は雨が降っていたんだよ とても落ち着く音と控えめな曇り空
一日中眠気が取れず 半 ....
口角からはみ出た口紅を
小指の先でそっと拭う
赤い口紅は
いつも私を強気な女に変える
呪文のように
優しい嘘を口から吐く
独りぼっち
砂の上を歩いていた
彼方にオアシスが見えるけど ....
{引用=
「 そんな 時代でした
また この月をむかえるのですね
*
青年は 凛とし
少女は ひたむきなうつむき顔
( 二度と会えないと けして ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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