これぐらいの大きさの私を知ってる
もう、大人だからそう変わらないサイズで十数年
これぐらいのままで、ここまで来ました
あの場所からここは遠いかと、訊かれると
曖昧な返事しかできないでいる。 ....
夜はため息の連続
線路を冷たくぬらす朝の
鎖骨の硬さにも似た
確かな孤独をなぞり
なにもない虚空の中心で
太陽はのびやかに残酷に
眼を手を声を営みを
射るように記憶していく
朽 ....
小さな炎にゆれる人々の影が
夕暮れの草原を 黙々と進む
神に近づく不安が 音と風を封じて
手に捧げ持つ 灯明は
真っ直ぐに夜空を指している
白い神衣に身を包み
いくつもの儀式 ....
餅を食べ過ぎて、ジーパンがきついので
「お腹が、いっぱいになった。」と誤魔化して
近所を走ってみた…。。
子供らが、親に急かされて車に乗っている。
若い男と女が、手を繋いで駅へと ....
僕が初めてこのサイトにお邪魔をしたのは
確か2009年の12月31 ....
元旦
ぽかんと開けた口に
〈賀〉が入って わたしは わたがし になった べたべた 甘すぎて たまらん と
〈誰〉が逃げだ し
わたがし ....
この世界はとても窮屈で
両手を広げると色々な物に触れてしまう
人や建物や空気
私は何も触れる事のない世界で
眠りたい
午前3時
自分以外の誰かが
同じ空間にいると言う
錯覚に陥る…。
(キット/コレハ/カンチガイダ。)
この気配が、何なのか?を理解できぬまま
左側の鈴の音と
....
鍋のなかで踊る蕎麦を見つめ
何かを潰すように
何かを壊すように
菜箸を掻き混ぜる…。
もしくは
それを生き物に見立てて
趣味の悪いハンティングだと
自嘲する… ....
数字がまた一つ増していくのを
昔より 特別なことだとは思わなくなった
人の恩 もらうは易し 伝え難し
僕は人の気持ちを何に変えてきたのだろう
ランドセル 背中の家路に 刻む罪
すべて ....
冬になると私の全てが痛む。
銀杏の葉が落ちゆく時期から、曲がった末端を責め立てる。
暖房で窓は曇り、外は遠慮のない風が吹く。
家の中にいても、親の冷たい視線と言葉が突き刺さる。
もがき苦しんで ....
神の使いは潜水艦で来ない
福耳の貧乏神はそのうち福の神へと変わると思う
無料で貰った唐揚げに火が通ってない
伯父さんのお葬式の日に
父に会いに行った
病床で 夢と現のあわいを
ゆっくり行き来している父は
「今○○さんが来て行った」と
仲良くしていた兄の名を言う
その人が亡くなったという事を
お ....
昨日と 今日と 昨日を見よ
一昨日は 知らない
梟だと 信じていた 鳴き声が
キジバトだと 知った日
汗をかきながら 笑っていたけれど
心では 泣いた
もう それは もう
....
栗色のたてがみをなびかせ
どこまでも駆けて行く
その凛々しい姿どこまでも
草原の果て 日の昇る場所
おまえは駆ける 駆ける
休むことを知らない
この大地をどこまでも
おまえはひとり駆けて ....
蒼がふるえ 灰になり
灰がふるえ 手のひらになり
折れた蝋燭の火を護っている
時を迂回しようとして出来ぬ径
水に照らされる灯のない径
暗がりをすぎる異なる影
黒が黒 ....
先ほどから気づいているあの水の滴りは
何処から流れてくるのか
しんとした部屋にただ流れ続ける
Cの音の繰り返し
水道管のなかを流れる
貧相なうつくしい靴音
小川か、ドブか
裏町の溝か、
....
大学を出たあと、私は郷里に帰り塾講師として働いていた。郷里は自然の風景が多分に残っている田舎町であり、私の家もまた自然に取り囲まれていた。朝、鳥たちの声と影を庭に認めながら、朝陽を浴びた庭木の輝きに緩 ....
竹はしなる
そして折れる
金属はしなる
そして曲がる
矢の
1本は
3本より
しなりやすく
折れやすい
JIS1級金尺の
1本は
3本より
しなりやすく
曲がりや ....
闇をまとって
防御する
この暗がりが
空間を固める
光に洗われ
裸になる
この明るさが
眼を突き刺す
カーテンを引く
その閉塞の重みに
濃くなる心身の密度
窓 ....
ハッピーニューイヤーは
死にたいんじゃなくて自分を殺したかった
ダッチワイフに抱きしめられて
愚痴ならいつまでも並べられるからエレキギターを抱き寄せオナニー(非恋人、普遍 ....
ほしぼしが受肉される了解を得て、ぼくらは彗星のパラグラフをひもとくまでの一刹那を、あやめいた海の凪ぎにまかされ集中する夜光と砂浜を、待っているだろう。
彗
星はお
ち
ここは ....
ことしもあたらしいかなしみがやってくる
それでいいのだと思う
ことしも友が去ってゆく
それはしょうがないこと
遠慮なく時は過ぎひともかわる
すべてをうけいれてはいられない
僕の ....
ペンを取る鉛筆立ての中は空っぽ
ノートの上でぼんやりと何かを考えている
鉛筆のないテーブル 蝶の舞う緑色の庭のすみっこで
一人でいたら 生きる者はすぐに死ぬのかも知れない
一人で詩の言葉を書 ....
金木犀の香りは
砂漠の夜を連想させる
闇に光る 強く…
沈丁花は雨上がり
桜は都の盛衰
だから
古今の東西を問わず
桜の木の下には
屍がごろごろしている事になっている
....
意味不明な場所で会うんだよ
真っ白な怒りの板に
悔いを食ませ
流れた燐のほとばしりとは
ついさっきまで
この身体だったもの
としたらかすかな
ほんのわずかな瞬きで
吹きすさぶいまの ....
だれが言うんでもないが
晃は一年前に死んだんだと
なんども響く声・・・・・・のようなモノ
に惹かれてここに来たけれど
来たけれど
の
美しさを孕むことは
僕ら男には・・・・・・孕めな ....
深い森の中
ダンサーは
柔らかく しなり
五感を開放して
踊りながら 問いかける
古代の森が醸す
気高く
人を受け入れることの無い
重い気配
人という種の 居場所 ....
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