ぼやけた視界に
おもわず無いめがねを指であげる仕草を
いくども繰り返すのも
ひとつの
刑罰のようだ
熱風と鋭い日射し
首の後ろの筋肉がじわじわと緊張している
またも無 ....
缶を一つ 割りました
あなたが うふふと 笑いました
笑顔の空気が 広がったので
缶は パンパンに 膨れました
もっと増えて 欲しいので
踏み潰して 切り離して バラバラ ....
自由気ままでさ
陽気で乱視なナンシーはさ
なにもかもうまく掴めないからさ
大好きな街角を印象派みたいにさ
淡く滲んで歩いてさ
知ってる人や知らない人にさ
軽やかに挨拶してさ
スキップ ....
工場のことを 正しくは季節のない畑と言います 社会のことを 正しくは愛のない家族と言います 法律のことを 正しくは形のない縄と言います 経済のことを 正しくは摂理のない海流と言います 詩のことを 正し ....
解き放つ
空は高く 遠い星の輝きを映している巨大過ぎるスクリーン
広すぎるキャンバスに私のどうしようもない肉体情景をおもいっきり
解き放つ
気持ちの良いくらい 人を殺せる鋭さを持っ ....
代表戦となればそれがワールドカップだろうが親善試合だろうが街は青いユニホームを着た日本人で溢れかえる。サムライブルー。ジャパニーズオンリー。胸には八咫烏。我等をヤマトへと導きたまえ。
居酒屋もパ ....
海のない手のひらの庭
土を踏む三脚の椅子
雪、重なる雪、そのあいだに
燃えるものがあるなら
空白を焚きつける
指先の罪悪を冷たい鍵にする
小さな灯りに目を細める
たったふたつの隠微な ....
小佐保方内晴守(こさぼほうちはるもり 43)は
全聾だったが、自身が捏造した万能細胞を
耳に注射することで3年前から聞こえるようになった
そのことをゴーストライターに論文に書かせ
科学雑誌ネ ....
大人は判ってくれない
どうでもいいような深刻な悩みと
爆走するハートを抱えたまま俺たちは
夜の待つ街へといつもいつも
それには理由がある
夏の朝まだ明ける前に飛び出していくフルーツたちを
....
有名になりたい人が
有名になるために
嘘をつく
嘘のお陰で
有名になる
やがて嘘はバレるけれど
バレたお陰で
もっと有名になる
本人は二度おいしい
と思っている
あるうららかな昼下がり、きみはインターネットにあげていたイラストを全部削除して旅にでたんだ。ほんとに消したいものは他にあったんだけど、それはマウスでどんなに上手にクリックしても消せる代物じゃなかった。 ....
再利用できない屑になる
幸せなドブネズミの尻尾ちぎれている
僕にツっこむときだけ手がグー
ひとりじゃないから
かなたからきこえる
りんとしたうたごえ
あしたのなかまたち
れつをなしてまつよ
新しい扉を開けて
今!
十分に
勤めを果たした風よ
わたしのなかから
出ていきなさい
真直ぐ、迷わず、信ずるままに
うつくしい音を
連れて
うつくしい
音色となって
あたらしい風 ....
信じてあげられなくてごめんね
でもね
不思議なんだけどね
今のほうが信じられるんだ
なんかね
付き合い始めたころみたいなね
そんな感覚なんだ
変だよね
....
彼はいつも身の回りに星座を連れている
折に触れその星々の配置を
巧みに操りながら
蒼を帯びた眼差しの閃きで
ほんのわずか歪んだ口もとの微笑みで
しなやかな指さきのひとふ ....
それは地球環境と生命保存の本能の間で 気の遠くなうような長い年月をかけて作り上げられた習性。長い飛行距離とエネルギー消費の少ない飛行のできる翼と飛び方は 遙かな祖先からの経験の継承と あまたの選 ....
マラルメの、あるいはランボーの孤独は
詩の中でのみ生き続けているのだろうか
美術史や、教科書の中の芸術から
はみ出した彼らの魂は
まだ
詩の中に生きているというのだろ ....
あめふって
あたまが重い
しんぶんにもぐりこむ
しゃかいっていろいろあるなあ
昨日もいろいろ起きたんだなあ
やる気のひもを
そおっとひっぱる
きれないように
そおっと
ぴ ....
痛みを伴うのは
物理的な喧嘩だけでは ないのです
傷が見えても 見えずとも
突き刺さる 言葉も 存在する
喧嘩出来ると言うことは
本音を見せ合えると言うことなのかも ....
見上げれば星は疎らで
物語はみな綻び
我々を慰めも
導きもしない
見渡せばネオンは
星に取って代わろうとする
真っ暗な夜もあったんだ
その時星を探しはしなかったけど
我々の手に ....
日光がけたたましく叫んでいる
俺が異端だと激しくなじっている
俺は河川敷を散歩しながら
昨日の家族との団欒を思い返している
家族には異端の概念がない
俺は一人でありながら圧倒的多 ....
朝は 誰も知らない ミカンだった
街の中を 歩く 遠い 朝は
朝のミカン一個で 家の扉を押した
あまり よいことは 朝はなかった
山手線に乗り込むと 新宿駅で
人の渦に 巻かれ 池袋 ....
尿をため過ぎた体で
バスタブを出た後のふろマットの上で
軽くスクワットをしながら
俳誌「馬酔」’09・6月号を読む
丁度当季の季語を使った俳句が沢山出て来るからで
2月から3月のまさに「今」 ....
カレーライスは悲しんでいる。
君はそのことを知っているか。
玉葱のせいなんかじゃないし
自分が辛すぎるからでもない。
ラッキョに嫌われたわけでも
ラッシーに悟られたわけでも
スパイス疲 ....
Stap the season in the sagi
みんな疑わないでくれ
いつまでもヒロインでいたいのさ
Stap the season, you´re my dream
取り下げな ....
夜になると眠くなる
おばあちゃんは言う
ちょっとうらやましいと思う
詩にくいつく
がっつりとだきつく
心の中で顆粒みたいにとけた
わかったような気持ちで
ほろほろと指を動かす
....
生き物は死ぬために生まれてきたんじゃない
そう思わなきゃ
津波でなくなったひとたちの無念や恐怖を
ぼくはうまく受け容れることができなかったよ
自分にコントロールできないことは気 ....
1923 1924 1925 1926 1927 1928 1929 1930 1931 1932 1933 1934 1935 1936 1937 1938 1939 1940 1941 1942 1943 1944 1945 1946 1947 1948 1949 1950 1951 1952 1953 1954 1955 1956 1957 1958 1959 1960 1961 1962 1963
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.6sec.