連絡船はさいはてに
列車を積みて揺らぎたり
吹雪く海峡暮れゆきつ
霧笛のおもく迫りくる
行手に君のありぬとぞ
文にちかひて来たりけり
東都さかりてはるけくも
夜行列車の幾時間
....
片耳にさしたイヤフォンのなかで泳ぐ深海魚たちはゾンビみたいでも尾ひれで光る水泡は悪くない
ドラッグストアのシャッターの絵クリスチャン.ラッセンかよ
行き交う誰もが振り返らないねいつまでも
優 ....
子供部屋はできたが俺の部屋はない
俺は窓を開けて煙草を吸っている
工事現場の赤いランプが見える
遠くに鉄塔がある
通りを越えればそこは埼玉だ
歯周病が進行している
歯磨きをしても歯 ....
練馬インターは関越自動車道につながっている
関越とはたぶん、関東と北信越のことではないか
俺は車に乗らないのでわからない
車とは人殺しだ
窓からマクドナルド1.8kmという看板が見える
....
因果が 眼鏡をかけた男の統計的手段によって
幾何学的なネットワーク構造に編まれている
秩序だって組立てられたものも
カオスも情緒も彼にはいらなかった。
不合理と不可解
つまり必要なの ....
僕は以前住んでいたマンションに帰ってきた。
駐車場でたくさんの女の人が踊っていて、おしりが丸出しだったけど、あけすけで魅力がなかった。僕は部屋に帰るのをやめて、持っていたはずのない車に向かった。僕の ....
向かいのホームから出たのが最終電車だったようです
村八分八厘 24本 79打点
フェンスよじのぼって夏つかまえた
さて、私はこの気持ちの良い夜を吸い込もう。
満天の星空もろともだ。
あなたも私も輝ける朝を待っている。
何をしようが何もしまいが朝は来るのだ。
私はしばしば夜の香気に身を委ねる事があ ....
窓を開けると練馬インターが見える
皆ここからどこかへ行き
或いはどこかから帰ってくる
けれどこの街に立ち寄るわけではない
行き過ぎる人たちの中心に僕らは住んでいる
引っ越してきたばかりの ....
地球はどうだい
悲しみにみちているかい
浮上しかけのヘリコプターに飛び乗った
髪や衣服がはためく
だれかの期待に応えたくて
緑の景色を滑ってゆく
こちら管制塔よりト ....
悲しい夢のなかにひたって
目覚めた後も
ムードだけは引きずっている
今朝もあなたはいないんだから
窓から流れこんできそうな
ミルク色の霧
ディテールをおおい隠す魔術
今朝もあたし ....
肉片になってはじけ飛んだ肉体は
まだ私なのだろうか
アスファルトの黒い石肌に落ちた
赤い塊と割れた骨が見える
肉が赤く骨にこびりついている
大量の血を流したことはなかったが
生臭い
....
明日は4つの家族が集まる
父母と2人の妹と私の5人の元々の家族
そして
今の私の家族と妹たちの家族が加わり14名
多分
母は元々の家族に酔い
派生した新しい家族に緊張し心配する ....
『本当に欲しいなら手を伸ばせ』
そう繰り返す
『本当に欲しいなら手を伸ばせ』
そして胸を叩く
『本当に欲しいなら手を伸ばして掴め』
例え掴み損ねても
手を伸ばした分だけ
想 ....
それは中毒性がありますといわれればきりがないし
さいしょから栓を抜いてしまえばいいだけの
それだけのことだったけど
すうねん前から君もわたしも
もの哀しい空気で肺をいっぱいにするのが
習 ....
何度話しても苦手意識を感じる相手へのお愛想
豆腐とわかめが入ったお味噌汁の味
左右対称非対称すべて
ボタンの掛け違いのような勘違いもすべて
昨日と今日の差がないものだか ....
自然の形成力と人間の矯正力が、大地の響きが錯乱する場所で渦を巻いて凝縮され、蓄えられたエッセンスが滴としてポトリと落ちた。農の滴は、嵐と豪雨と雷の飛び交う空の高みでひと時羽を開き、やがて人間と自然との ....
かもめは母国に呼ばれない
カムチャッカもシベリアも
君たちのことを忘れてしまったようだ
かもめは帰らない
かもめはかもめからこの国で生まれた
産んだかもめもこの国で
いつからそうなった ....
妄想の糧まで尽きる月末に
腹を空かせた迷い子一つ
曖昧 実入る殻すら生らず
奇行 愚行を繰り返し
削れる魂さえも無し
マタニティーブルー今日もまた
孕む言葉に背を向 ....
携帯は見ない
家事はいっさいしない
仕事のことは考えたくない
窓も開けないで
一日中 ボーとして
無為の時を過ごしている
病気じゃないけど ....
赤い星から届く光と熱を糧として成長した生命
闇に怯える幼い生命をやさしく照らす黄色い星
人は太古から赤い星と黄色い星を崇め慕い
年を数え 循環する季節を知り
様々な物語を幻想してきた
....
残雪の道凍りつつ
晩冬のいともきびしく
行人だちはひたにもだせり
ふと町猫のゆき過ぎぬ
街道に樹木つらなり
冬芽ゆたけく小草睡れり
むら鳥の地啼ほぬかに
翠なす春とほからじ
....
<クレームと改善>
・おはようございます(今は夜)
↓
・こんばんは(今は朝)
↓
・こんにちは(人類は汎用性の高い単語を開発した)
<メモ>
『真夜中と早朝の中間地点に ....
銀行の
待合室の
灰色の片隅で
女の子が泣いている
傍に腰かけた母親は
無言で書類を書いている
時折娘の頭を撫でたりしながら
けれども
娘はちっとも泣きやまない
待合室の私達 ....
酒に敗れセンチメンタル放浪者
外来魚泳ぐ歪なピラミッド
網の中上半身だけ魚
つながれた指の
無言の理由を探りあって
にじむ光の
遠くを見つめるふりをして
みずからの域を出ない
ふたつの熱帯魚
あれは雨の日だった
つたない呼 ....
1911 1912 1913 1914 1915 1916 1917 1918 1919 1920 1921 1922 1923 1924 1925 1926 1927 1928 1929 1930 1931 1932 1933 1934 1935 1936 1937 1938 1939 1940 1941 1942 1943 1944 1945 1946 1947 1948 1949 1950 1951
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.83sec.