おはよう、と一言写真へ声を掛ける老人。
写真のなかの人は宙へほほ笑んでいる。
木製の円卓の上には朝食のパンとコーヒー
祈りの言葉を宙へささやく老人
陽光に影は濃さを増し、老人はパンを持ち
....
手をかざし見通す むこうに段々畑
咲き揃っていた向日葵はもう
どれも 天を仰がず
吹き来る風に
あぜ道の 緑濃い草影
ころがる日差し
ああ、好い天気なのに
....
イルバ赤坂ラウンジ是枝様
いつもお世話になっております
早速ですが手短にご報告申し上げます
先日の英雄ひよこ脱走の件につきまして
この度は大変ご迷惑をおかけ致しました
まさか一匹に留まら ....
さやかなこまかなことばさきとどかぬのならそまず散るだけ
おとしぶみおとした文の子守唄
せきをしてもひとりよりすこしふかい秋はひとり
焼きいも売りの声すこしたかく
石黒くなりショパン ....
あなたと見た県境のダムはゆたかな思い出をたたえ
ときをへて今もわたしのもとに春の潤いをとどけてくれる
ふたりでダムのうえを歩いて堤体の縁をなぞり
底にしまわれた互いの想いを胸にだきいれたあの ....
中華そばが食べたい
鶏ガラスープにしょうゆ味
チャーシューは薄くてかためで一枚あれば上等
メンマはくたくたで噛むとじゅわっと濃い出汁
しゃきしゃきのネギが散らばっている
脂が透明 ....
死生観のような雨を避けて、廃墟ビルの中で壁に背を預けて座り込んだ、雨音は右心室で染みになり、睡魔に負け始めた俺は次第に薬物中毒者みたいな微睡みの中へと溶け始める、小さな火がそれ以上広がりもせず、だ ....
川を越えて
戻ってこなかった
砂利になった言葉ならば
ひとつかみにして 気のすむまで
玩んでいられるのだが
駅の屋根に
ふる雪のかなしさ 静かさ ....
洗濯物は洗濯機が創る。
噂は風が創る。噂話は君が創る。
伝わる。沈黙が伝わる。宇宙は大騒ぎだ。
技術は待っている。手探りを。
呪縛。
人生はproject。Mission。何処に産まれようが ....
このこまやかなひややかな
かんだんなくたえることなく
降る震え 降り注ぐ
響きの 静かに激し
降り注ぎ降る震え
天空から、
こののろいなつかしいこえの
たえることなくかんだ ....
雨が
木の幹を濡らしていく
濃緑の木立は
微かに揺れ 揺れ動き
時の狭間に佇んでいる
この冷える冷える一日に
銀の透明 雨は
間断なく降り続け
街を静かに濡らしていく
....
火山が好きよ、と言ったら
火山をプレゼントしてくれたあの人
もっと僕を怒らせてくれたら
もっと凄いのあげるって
だから悪口これでもかって
言ってあげた
余りの怒りで真っ赤に燃えるあの人 ....
のうぜんかずら の咲く港
軍艦の沈んでいる波止場に
電線の鳴る夜
暗い地下の酒場で音が はね飛んだ
けばけばしいライトさえ
薄暗い いやらしささえ
初めて訪れたの ....
ウサギは窓辺で静かに眠っている。ゆっくり上下するので息をしているのがどうにかわかる。死にかけたウサギをそのままに私は玄関の鍵を閉めてでかける。すこし歩いて橋を渡ればそこはウサギはおろか蟻一匹生きてはい ....
牡蠣のピッツァ、
とめどもなく分泌されるもの、
舌の上で厚岸の海をふくんだ、
牡蠣肉の貝汁と、
液体のように熱々にとろける、
チーズの塩見が絡みついて、
トマトソースのあかい酸味とともに、 ....
{ルビ蟇蛙=ひき}よ、泣け。
泣くがいい。
ぎやあろ、ぎやあろと
泣くがいい。
父は死んだのか、
母は死んだのかと
泣くがいい。
....
プリンターの音と
蟬の音と
僕の爪の掠れる音が
誰のものでもなく騒つく
地球は夜を見せびらかし
僕は寂しさを見せびらかし
ただ操られている馬のように
そこにある穴を探す
あの日 ....
1
葉がふと 落ちる
はな れ て
ゆく
おとなしい
終りが
始まる
それにそなえて
私を 消す
2
浮き出た血管のように
夜を
青い星 ....
ハゲはサイコパスなのかな?
悪戯に自分の髪の毛を
皆殺しにしておいて
その後藁にもすがる思いで
育毛剤だの何だのと
髪の毛を生やそうとする
そのくせ髪の毛のあるやつに対して
難癖をつけて ....
まっすぐ転がれない実 跳びはねたいふくらみ
ひそみ音にうまれ
みどりの波にたゆたう星の娘たち
まっすぐに見つめる こころをつなぐ
つないだ胸をあかるい笑顔で満たし
しなやかな手足に結ばれ ....
もさもさとはえてきますな
ふつふつとわいてきますな
なんでしょうな?なんなんでしょうな?
たかぶるたましい包む無限の慈愛 微笑み、
無言の沈黙の のびやか色づき
無機を有機を つ ....
悲しい
と言う
悲しみを
遠く
鳥はゆく
つめたい自転のひだひだから風のたましひもきつくかたより
{ルビ伯林青の=ベルリンブルー}それのだまつて行き過ぎるさまは何だ。
とても九月の心ない祈りやみづつぽい敬虔の
能くす ....
さいごだから、と
紅をひいて会いに行った
二度とこの紅がくずされることはないので
安心して いちばん似合う色をひいていった
約束の場所で待っていたひとは
いつも くちびるをくれたひとだっ ....
ずっと夜に引っかかっていたい
蜘蛛の巣の落ち葉みたいに
まさぐる闇に身をまかせ
ふるえながら黙ったまま
水中に咲く花のよう
静かに息を
ひらいてとじて
やがて夜光虫が模様を描き出し
嘯 ....
静かに狂う
私を
認めつつ詩を
書いていたのであった
私は昔
こころの底に
流れていた
川の音を
ずっと聴いていた
生まれることが出来なかった私の子は
愛を知ることもなく
や ....
いつ 死ぬか
わかんないんだから
食べたいもん食べとけ
飲みたいもん飲んどけ
言いたいこと言っとけ
そんな
ダイエットのために
食べるのガマンとか
いつ 地球が ....
これから「なおこバンド」で
福島ツアーに向かいます。
その前に…
と思っての投稿です。
ボクが、ずうっと若い頃に
激しく心を病んでいた証拠写真が出て参りました。
人付き合いが出 ....
肌が乾燥したら
化粧水をつけるといいです
そんな言葉につられ
せっせと
めっちゃひんぱんに
化粧水つけていたけれど
なんか
お肌の状態が
あんまよくない???
....
私はあらゆるボタンを押してまわった。
dボタンで全てが消去された。
リズムが揺さぶる葉っぱたち。
頭の中の音楽に、全ての有線が断ち切られていく。
何もかもが静止した通りの中、揺らめく人 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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