モーゼさんが海を割って 大漁 大漁
タクシーを止められなかった手で背中をかく
震度3で久しぶりの会話
放り投げたものが渡っていく
橋が暗闇にかかっており
おまえはそこんとこを疾走する
車の中の横顔を見たようだが
先ほどから雨脚は強くなり
強くなりしていく雨脚にまぎれて
見えない
遠く見え ....
誰もいない夜
クレジットカードの請求額を確認していると
代々木駅の 駅前に
並んだ食堂が 頭を掠める
どこに行くというわけでもないけれど
ゲームセンターではない
そんな気がする 記憶が ....
蝶を追った
鳥を追った
羽のかけら
羽のにおい
入口の奥に入口があり
その奥にさらに入口があり
近づくものを見つめている
泣き腫らした目を 見つめている
....
言語というものは
フランス川藤幸三主義ゲンゴロウ学者
ミソシールが言うところの
エロい言語(オマール)
ワキの臭い言語(クサイケドミリョクテキ)
舌絡めの言語(舌表出)の三つに分類される
....
いちばんたいせつなもの
財布だろうか
いのちだろうか
ものとかだろうか
いちばんたいせつなもの
いちばんなんてあるのだろうか
いちばんってなんだ
なに決めつけ ....
今
君の人生と
私の人生は交差した
何物にも替えがたい
時が光る
今
君の命は花咲いた
しかし
この恋は仇花
何の果実もつける筈もない
祈りが虹になればと思う
現実でも ....
走って行って渡った
点滅を始めていた
青信号
お昼休みに
買ってきた弁当が
手の中で跳ねている
サラダがいくらか多いのにした
空は晴れ渡っているのに
風は冷たい
私の胸の中にも
....
弁当を作りながら
異能する君は謎の生命体
昨日までの怒りと不満が
女のカタチに脱皮して行く
鉤爪は残したままで
朝は不躾に明るい破魔矢
夜明けの夢を葬り去って
吉凶を告げるかのように ....
たてものを
すこしずつ
くみたてている
おとうさん
風雨にさらされて
おんだんな
気候の
平和な
雨と雪と風とひとに
さらされながら
ちいさなおうちをつくる
かくじつ ....
少女の耳は
たくさんのこころをきこうとして
とっても
おおきく
あたまから
ひらきました。
中心部は
とっても
あつかったです。
あついあつい熱をじゅうじゅう持って
みんな ....
ぼんっすぽん
ちーん
ぶっぽう
痔 屁 痔 屁
ずっぼぼぼぼぼ
ぶうっぶうっ
ずぼぼぼぼ びり
っぶう
ぶう。
・・・・・・ぶう。
知らぬ間に妻が撮ってあった
私の写真が私を驚かす
知らぬ間に白髪頭の
頼りなげな初老の男が
否応なくしょぼくれた様子で
サンジェルマン大通の店のウインドウ越しに
チョコレイトやらマカロ ....
遠くの街の錆びた街路樹に
薄紅色の吐息が咲く
秘密めいた儀式は終わりがない悪夢によく似て
通りすがりの足音を数える孤独な作業みたい
蛇口からほそく水を落とす
鉄くさい地 ....
同じ 花びらでも
気候によって 咲き方が 違うように
人間の表情も
くるくると 変わる
スミレは 一年中
可愛らしい花を 咲かせてくれるんだよ と
あなたは言 ....
たらいに水を張って
カーテンを沈めると
昨日の夕焼けが
染みだしてきた
わたしはそこに足を浸し
夕暮れが指先までゆきわたるのを
感じている
ため息ひとつ
だいだい色
真暗な部 ....
この街は
太陽の光がやけに強くて
家族の笑顔と一緒に
食卓にふりそそぐ
そういえば
昨夜は魚をおろしたの
生ゴミがたくさん
新聞紙につつんで
冷凍してあるの
だってにおい ....
冬の午後を
公園に置き忘れたので
急いで取りに戻った
言葉を頬張りながら
塾へ急ぐ子どもたちと
光速ですれ違いながら
公園に着くと
理科準備室から
そっと盗んでおいた
雲母の標本 ....
人間とは不思議な生き物だ
月までだって跳べる時代に
自分の足で跳んでみたいのだ
高く 世界一高く
動物園へ行くというので、
振り落とされないように掴まる。
檻の中にいるあのクマのさ。
憎しみに満ちた目を見たかい?
アレルギーが原因で両目が塞がっちまってるって言うじゃないか。
足の ....
空の真下の空白の
なんでもないの日常の
ありとあらゆる感情の
つまり私は空っぽで
そっぽを向いたまっぱのマッポ
ジッポで葉っぱに火をつける
ジジジと燃えた空白は
いつにも ....
お揃いの指輪が揃って入らなくなった
肩たたき券にプレミアがついた
部長の女と知らず説教している
蛙の鳴き声を聴くのが好きさ
ぼくの家の緑に囲まれた
窓からも
そいつらの逞しい声が
よく聴こえる
近所の公民館の植栽を
しっとりと彩る
ツツジの花や葉っぱも
田んぼについた ....
冷たい風の中を
歌いながら歩いたら
歌が千切れて
後ろへ
飛んでいった
飛んでいった歌が雲になって
遠くの煙突と
空を繋いだら
紫色の歌の塊が
夕陽の方へ
押し寄せてい ....
春の海の
波の色は真珠のようだね
水平線が桜色に燃えて
誰かが捨てた氷結の缶すら
宝石みたいに光るんだから
花見に行きたいと言ったら
危ないからと止められた
不審者が出るのは
経験 ....
古い蝉が、この部屋の
窓に貼付いて乾いている
色々なものが置かれていたが
結局ひとつもとどまらなかった
きょうの月は、頼み方しだいでは
ベランダに ....
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