雪たち降り積もるしろい世界では
浪漫という夢なんて
くだらない幻想なのかな
深海の光の射さないくろい世界では
孤独という音さえ
聴こえない無音の闇なのかな
(じぶんを使っ ....
もう
逢えなくていい
いっそ
逢わない方がいい
心についた悲しい嘘
他にはもう誰も
愛せないことを
知ってるからこそ
心が痛い
なぜ思い出だけは
変わらず美しい
もう一度 ....
なおこバンドで各人のソロ曲練習で
なおこさんは「ルージュの伝言」
シブタニさんは「おもかげ色の空」
ボクは「愛はかげろう」を
歌うことが決まった
声質から
切なげな愛の歌が良いと言うの ....
九月から通い始めた歯医者
他の歯科に掛かってないことを伝えると
7年振りですねと言われた
右上の奥歯がぐらつき
痛むことを伝えると
レントゲンを撮って
あっと言う間に
抜かれてしまった
....
夜の舟
櫂はいらない
ゆられているのは
こころのありか
星くずは
あかるく燃えながら
一瞬で消えてしまった
とても遠い闇が
触れるほど近くに落ちてくる
ここは宇宙の湊
願い ....
蟻の子ですら分かることが
君に説明できない
詩人なんかやめてやろうと思うのは
そういう時だ
そもそも詩人であったことなんて
一度もないって言いたいんだろうが
それは
鳥とか魚とか人とか天 ....
月も冷笑してしまう
走り続ける独創的な
コキュトスへの思考
孤高なけもののように
おのれのしをさとり
文字に置き換えていく
どくりつした文字は
文字なのに君がしんだら
誰 ....
○「無」
死んだら「無」
天国も地獄もありゃしない
無、無、無、無の宇宙
善悪も苦楽もなし
無、無、無、無の宇宙
正義も金も権力も優劣もなし
無、無、無、無の宇宙
無の前には
すべて ....
駅舎の垢を落としていた工夫が
簡単な朝食をとるためだろうか
夏の最中にゆっくりと
手紙を出した
曇り空のホテルに停泊した潜水艦は
色とりどりに悪態をつくけれど
言葉がすべて気化して ....
クマさん、街へ出る
撃たれちゃう
禁猟区から飛び出た獣は
始末される運命なのだ
クマでなくてもだ
ヒトでも素行が悪ければ
始末されちゃう
僕らは無機物なモニュメントのように
在 ....
詩によって花瓶は儀式となる。
(キム・スタンリー・ロビンスン『荒れた岸辺』下・第三部・18、大西 憲訳)
優れた比喩は比喩であることをやめ、
(シオドア・スタージョン『きみの血を』山本 ....
真の詩表現 、
表す人の深き生き様
如実に浮き出す
この事の自覚無き人の
詩表現 、先ず
只の私性次元の感情思惑の垂れ流し
(幾ら美文調で綴る技術担い持ちても)
即ち ....
松本さんが転室してきた
彼は対人恐怖症と潔癖症で他人とは話せないのだ
今朝散歩に行きませんか? と誘ったら
ダウンジャケットを着込み
無言で頷きにっこり笑顔で眼を見開いた
病院近くの土手を歩 ....
外側から掴み取ろうとする
と、途端に姿くらます
と思えば ふと、
姿現し挙げ句大笑いし生き生きと
ならば 、
共に直に大笑いし生き生きと内へ
内懐へ入り初めてその力動の
直に ....
さっき心に浮かんだ言葉は
すぐに消滅してしまった
書き留められなかったその言葉は
次はいつ出現するだろう
そんなことは無数にあって
捕まえられなかった言葉が
ひらひらと不規則に飛んで
こ ....
太郎を眠らせ、太郎のテントに雪ふりつむ
次郎を眠らせ、次郎のテントに雪ふりつむ
https://poet.jp/photo/2576/
あ
あ~~
ああ、ああ~
あらっ
まあ
すごぉ~い
うへっ
なんと
ふふ~ん
ほぉ
ちぇーーーーすと!
うわぁ~
ぬふっ
ひひひ
うぎゃーーーぁ
うおっ
むぐ
んむ
タロット占いが好きでYouTubeでよく見るんだけど
AIで作ったタロット占いチャンネルがいくつもあって
そうなんだーってなって
でもやっぱり生身の人のリーディングのほう ....
歌はウグイス、花一匁
遂に出ました出鱈目言葉
口八丁手八丁塩胡椒少々
リズムに合わせ、手を合わせ
恋の誘惑、愛の魔術師
どこへ行きたい、貴方の心
魅惑のタンゴで、貴方の心を踊らせます
歌 ....
波音を聞いて、
(ヘンリー・ミラー『暗い春』夜の世界へ・・・・・・、吉田健一訳)
足下を振り返った。
(マーク・ヘルプリン『シュロイダーシュピッツェ』斎藤英治訳)
僕が見たもの ....
悲しみ色の青空が視界を透明にする
失う物など何も無くて
白い路が真っ直ぐに延びている
風が吹き
雪が積もり
雨が降ろうとも
{ルビ止=とど}まらず
独り歩いてゆく
花を{ルビ愛 ....
中空にほうった
ボールが手元に戻ってくるように
一日が 終わった
熟れた光が実をつけては
落ちていくのを
潰れるのを
目で 追っていた
銀の線を引いていく飛行 ....
○「一人じゃないって」
歌の文句じゃないけれど
一人じゃないって
考えると
元気が少し出てくる
貧乏するのも
病気するのも
年を取るのも
死ぬのも
一人じゃないって
考えると
少 ....
わざと不良品を
納めた訳ではないのです
なのに横柄な態度で
不条理な対応を
求める客こそ不良品です
不良品は人の本質をあぶり出す
ギフトだということです
品質保証業務は人の不良まで
ケ ....
ま、単純に
海ぶどうがあるのなら
海りんごだって
あってもいいじゃない
って
強弁したいだけ
『詩人さん』の
詩の描き方にちょっと似てるか?
ただ大きく違う点は
....
そこにある壁がみえるかな
ベルリンの壁じゃなくても
どこにでも
夢のなかにも野原にも
自分で作ってしまった
見えない壁が存在する
素通しの空間なの ....
まいります、まいりますから。
風はまた途切れてしまうよう。
何処から続いていて結えばいいか、たまには
臆病な水差しを戻して出来損ないの赤面して。
「歌おうか」瞼の裏側だけ逆らえず
鶸色の ....
ああ、万華鏡みたいだ
昔は誰かコインランドリーって
いってたような気も
どっちもいいな
ねえ
神様
重なる円環は螺旋と思ってもいいですか?
....
さみしいところに行きたかった
人がいなくて猫も犬もいなくて
できれば虫も飛んでこない
ああ12月だから虫はもうあんまりいないね
山の中の木陰に人影はないけど
命の匂いがみっちりするし
....
人工の月が自然の月より明るい世界
衛星は渋滞気味
地上は荒廃気味
権力は美味しすぎて
欲望に肥えた人間が
常に奪い合い
人工の月を大きくしていく
権力以外全部駒
その構造が変わらない限 ....
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