今日の次が
明日だと言う矛盾
薄暗い朝に
夜が引きづられて
音を立て
撒き散らかされた
声を
防ぐように
傘を深く鬻ぐので
見える物が見えなくなるような
気がするのです
....
道化師の傘をパクり雨が漏る家に帰る
憂鬱なテンポで世界をノックする雨
ズル休みの言い訳はさっき起きた事故
君に似た人を追いかけてみる
僕も老けた
永遠はまだ続いている
静かな傘は雨の中
あの頃の嘘や涙や純情
もっと ....
奴隷にも天使にも傘をさし誰も会いにこない
電車がホームに入りドアが開いた
秋の風の湿ったのが車内に吹いた
ぼくは久しぶりにその日そとに出たのだった
登場人物のなかに自分がいた
試すことが多すぎて
ぼくはなんだか自 ....
みなさん元気にしてますか?
ぼくはどうにか元気でやってます。
え?お前、誰だよって?
ちょっと待って下さいよぉ、
ぼくですよ、ぼく。現代詩です。
現代詩ですよ!
このまま世間に見向きもされ ....
生きている老人と
死んでいる老人のあいだに
いくつかの指がならんでいる
老若男女あらゆる者から{ルビ捥=も}がれてきた
それらはまるで枕木のようなのだ ....
例えば痛みや悲しみのない世界があったら
その場所へ行きたいかい?
痛みや悲しみのない世界は平和だけど
僕達はそこで笑って生きて行けるだろうか?
傷つかない事 悲しくない事 素敵だけど
....
火の山は
融けた岩と灰を降らせた
あたしのこころに壁を作った
驟雨の日 傘を置き忘れてきた
古びた駅舎のベンチにぶら下がって
薪ストーブの熱に 涙は乾いて小さな結晶に
誰かが ....
かつて語る事ができた人間は唯一人だった。それは『私』という名で呼ばれた。そしてこの『私』が消え去った後、『君』や『あなた』が現れた。こうして人はいなくなった。
今、この世界で新たな語り部が現れる ....
ある日おふれがあって
自分を優しいと思うものは右に
そうでないものは左に並びなさい
そしたらどうする
あなたは右に並ぶのか
はたまた左に並ぶのか
どうする?
ある日
大きな ....
美しくあるには少し
強すぎるように感じます
胸は膨らみ
そして
衰える
当たり前のことが、こわい
母に似たにおいが身体中からするの
なぜかしら
....
コンビニ弁当がなかった時代
単身赴任が成り立っていたのか
恐らく成り立っていなかっただろう
でも団塊の世代は嫌いなので
大変だったとしたって
ザマアミロとしか思わない
今は毎日コン ....
喜びは誰に捧げるのだろう、肉付きのいい母親の頬は弾けていた。携帯の写真を覗いては閉じる。チョコレート色に焼けた力強い腕。ながれる汗は距離を忘れ、遥か故郷の土を抱きしめていた 。
できるだけ ....
日々燦燦と照りつける太陽の中
甘く立ち込める脂汗
眼鏡が黄色く反射し
ランニングシャツが透けている
人造人間達
靡く黒糸の幾つかが
悲嘆を奏でている
煌びやかな街を覆う
口から這い ....
片方の指の半分が
いつまでもいつまでも濡れている
むらさきの
二重の光
そっと頁の上をおさえる
小さなけものの前足が
沼のような暗さを湛え
土を少しだけ歪めている
....
人生の本質に近づくのは難しくない
悲劇はそこら中に転がっている
だいたい人間が人間の形をしていること自体
悲劇だ
見えないのか
私の
君の癡さ
苦しみ
哀しみが
見えないのか
今生 ....
足跡を捨てながら
帰り途を急ぐ
その歩数と
掛け算するように
夜の密度が
濃くなっていく
粘度を増して
重く絡みつきはじめた
暗闇の
後ろ姿だけしか
もう見えない
姿の見 ....
今日(2007/1/7.Sun)私が私の友人を見つけたので、私はとても幸せです。
彼らは、私の頭の中にいます。
私は、あなたもそうであるように醜い(でも構わない)原因です。
我々は、我々の ....
昨日と同じような
なんでもない今日
やっぱりあなたを
思い出してるのは
明日や明後日とか
その先の先の先の
永遠に続くような
遠い未来でさえも
....
〈雨天から降ってくる雨という憂鬱〉
世界が世界一つ分狭まると雨が人々の庭に侵入してくる。
人は歩けない以上に歌が歌えない。
声は口に達する前に雨によって沈められてしまう。
電車が遠くを走ってい ....
反転した蛍
朝せっせとヒカル
誰にも知られずに
太陽に焼かれる
せめて似たようなものが
同じ場所に落ちますように
反転した世界を
ともに眺める少しの時間が
与えられますように ....
傘さした影もひとりぼっち
ひとりじゃ辛い夜に波の音雨の音
夢から堕ちていく開かない傘
笑って過ごしても一日
泣いて過ごしても一日
同じ一日なら
笑って過ごしたいね
時間は巻き戻せないのだから
泉の底は 緑の湖につながっている
透明な砂 さらさらと音をたてて
樹液の雫 ガラス細工のように
あたしの言葉は 沈黙 拒絶する
森や小川は
たくさんのことを囁きかけ
眉間のあたりが ....
僕は散歩でよく会う
その人の名前を知らない
顔見知りなので
すれ違えば挨拶ぐらいはする
でもその人の名前は知らないのだ
僕は15歳の初夏に
初めて見た絵に描かれている
その物 ....
日常のなか
その特別性が
はからずも失われゆくものを
調度品といいます
ちょうど、
郷土と響きが似ています
つるりと光をなめらかに着て
都合のいい解釈に
身を委ねます
....
風を孕んで舞ってきた
我が家の庭木で休んでいた
台風をやり過ごしたレジ袋
ワタシを見て名乗をあげる風来坊
家柄も出生も申し分ない家出袋
台所の片隅で
日陰の暮らしを送っていても
....
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