「石の名前を知らない、」
顔と顔が出会う時、
落ち葉が落ち葉に重なる時、
枝が幹から剥がれるとき、
潮風が頬を撫でる時、
触れる指先から輝きが零れる時、
曇天から大地へ雨が打ち付け ....
友達じゃなくて知り合いの
たまにしゃべるような
そんな感じの関係が
ちょっと懐かしい
懐かしいと言っても
別に何かあったわけじゃないんだけど
笑ってばかりいられるなら
それは ....
閑寂の晴れ間に
目を伏せる
足元に落とした
日の光が疎ましい
ふと
思い立った訳でも無く
サンダルで
歩き出した
日曜日の午後は
ごったな匂いが
溢れており
湿った空気に
....
思い出している きみの髪 指先
朝のカーテン越しに見えた マロニエの花が
あたしには似合わない と笑った
「シーツを巻いとけばいいよ」 と言った
ピアノを弾き始めたら
あたしは ....
いわゆる春、には
飽きたので
エンゼルなどを植えました
やがて
捨ておけぬ腐敗が
たち込めることでしょう
そうして
悔いを味わうでしょう
ほんものの春、です
....
わずかばかりの乗客を乗せた
昼下がりの鈍行列車の
窓を少しだけ開いてみると
六月の薫風がそっと忍びこんできて
僕の睫毛を醒ますのだった
この車両は最後尾なので
終着駅に到着する
....
なんとかここから這い出そうと
あらん限り手を伸ばしても
握りしめるのは砂ばかりで
こっちだよこっちだよと
地底から伸びる生ぬるい手に
足首を絡めとられる
もがくたびに砂を呑み込み
喉 ....
曇り空に月が隠れている
それが透けて霞んでいる
不愉快な風も風は風なのだ
一掃きしてくれる風なのだ
赤字がひとを頑固にさせる
ひとを腐らせもし
不満のかたまりに ....
ダンボールに愛が1ヶ
ワレモノ注意
落とさないでください、くだけます
異臭のする道に耳の長いネズミ
齧歯類は常に齧る。はを減らさなければ、死ぬまで、歯が伸びて行く。
猫は爪を研ぐ。爪の鞘を引き離す。死ぬまで、爪が伸びて行く。
人間は自惚れる。いろいろ挫 ....
その想いを夢と名付けたならば
退屈から目をそらすどころか 閉ざしてユメを見ていた
目を覚ましたら 何にも残っていなくて途方に暮れる毎日
大丈夫だよって 優しい言葉をかけてくれる誰か
いつか ....
おしるしが来てから二日後
夜、下っ腹に引きつる痛みがあった
陣痛 前駆陣痛か はたまた胎盤が剥がれてしまったのか
ネットで調べる仰向けの オロオロ妊婦
これは我慢できる痛みだから 陣痛 ....
残念ながら
ジニハボラギノールとの緒戦
敗れてしまいました
そうですね
後半ドロヌマ選手が
入ってから
向こうのリズムになってしまいました
しかし
日本も猫目くんが
素晴らしいゴ ....
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(ジョウビタキの♀)
これまでは耳を開ける事はなく
いつも音楽を流し込んでいた
今はイヤホンを外して
外界の音を追っている
鳥の鳴き ....
緑色の闇の底で
君の白くながい指が
夢の皮膜へと滴ってくる
ゆらめく窓辺では
君の可憐な劣情が
青くヒアシンス状に咲いている
電車に忘れた傘といっしょに消えてて欲しい過去
新しい恋のために捨てた傘が眠れない
丸めた背中に野暮な雨の音
なんとなくせかされる気持を
落ち着かせようと
傘を開くように
立ち上がる
肩から力を抜き
仙骨を立て
腹から息を出し
前を視ると
スクリーンが
ワイドになる
混雑する電車を ....
いいつけられた そこにはゆるされず
いいつくしても そこははらされない
ののここにも うそのうたにもつみも
さざめくもの いしからよごれてなき
ところふりかえり とどけふりほどき
か ....
きみはいま くものうえにいるのだけれども
そこへとんでいったとおもったのだけれども
ほんとにそこにまだいるのかね?‥
きみはいつも言っていた:「自分に正直になることが大切なんだ」と
....
どうせ、なのです…
こうして内から外へ
溢れ出たしずくは
募るばかりの、愛すべき…悲しみ
「あなた」がそうさせたのでしょう?
いいえプカプカと浮かんで
溜め息と共に遠くの星に月に手 ....
しんださかなのように♪
しんださかなのように♪
つるさーれーてーいーるー♪
しんださかなのように♪
しんださかなのように♪
みをゆーだーねーてーるー♪
しん ....
移動遊園地のメリーゴーラウンド
イルミネーションに 子供が歓声をあげる
いつまでも追いつかない 振り向いた笑顔
もどかしい楽しさを思い出す
丘の上の石段に座って
町並みの彼方に ....
白熱灯が燃えている
黴の浮いたタイルたちが
あくまで事務的に焔を点す
夜は、十分に暗く
わたしは十分にわたしだ
少しの隙間も許さないほどに
ここ数日、
缶詰という語がシャツにへばりついている
剥がそうとしても洗い落とそうとしても出来ず
雨の多い日々を缶詰という語とともに過ごしている
あなたの住む町では梅 ....
根を断ち切ろうとしたから
枯死しかけたのだ
根は父からの愛
古い蔓を伐ったから
新芽は萎れたのだ
古い蔓は母からの愛
依存することを嫌い
愛されることを拒んで
君は自分にな ....
蹴破る足はないが
閉された扉の前で待つ気もない
おれ自身が監獄
だから言葉は旅人だ
去り行く背中に
翼など無く
タダノモジノラレツ蟲は
預言の首飾りの哀歌 ....
海の匂いがする風が
過ぎていく時に
光と
圧と
匂いと
音で
描く
飛ぶ
鳥は
海風に向かい
まるで静止しているように飛ぶ
鳥は
生きる ....
ヘッ ヘックション
風邪ですか
ハウスシックかもしれませんねえ
多いですねえ カビとか
ええ 婆さんの華美もいやですねえ
胞子も飛んでいますから
ケイタイから出るやつもありますし
あれは ....
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