山の錦を見上げれば
まなこに落ちる
雪虫は
苦い文字のように
熱く 湧きあがることもなく
違和だけを残し
すすぐ目薬の
青い器に 光が泳ぐ
空の肺を満たす羽虫
大量発生
いのちの数 ....
    「今日」



   足許が 冷たい

   濡れた路面に浸む夜の訪れ
 
    こんな日も

    あるのか

   早く帰って お風呂にでも入ろう。


 ....
生きることを
生活を
一生を
大事にしていきたい

母に抱かれ
あやされた
その日の私は
何を思ったか・・・

父の背に
孤独が
見えた日
私は何を感じたか・・・

 ....
望んでも
望み切れない
欲望が

私の心の底で
マグマみたいに
ぐつぐつ
音をたてている

そのくらいで
いいじゃん
少しは
ガマンしなよ

そんな声が
あちこちから ....
○「寂しさ」
秋の夕暮れはやっぱり寂しいね
みんな寂しいんだろうね
寂しさは誰にでもあるものなんだろうね
子や孫に囲まれていたら寂しくないとか
金持ちは寂しくないとか
皇帝は寂しくないとか ....
真面目度と正気度の高い高い高い話
園庭のブランコか滑り台かで落ちた
前歯が欠ける
紅茶に落ちた月も欠ける
今日を明日を明後日の時間の縁を
つないでいくのが本当に
自分の体なのかと
欠けた ....
東京スカイツリーから
自称詩人を突き落としたい
自称詩人のことだから
地面に激突するまでに
自称詩の一つでも朗読してるだろう

いや、ひょっとしたら
落ちずにそのまま飛んで
カラスみた ....
いろんな色んな流れ

あらゆる方向から
押し寄せ押し返され
凝集し鬱積し
今という接点に
現れる常世からの無常、

カタチ在るもの感覚され或るもの

楽しみ狂い慈しみ投げ捨て 
 ....
歩くのが遅くいつも誰かに抜かされ
人の後を追いかけてる
私の後ろには何も無い
どんなに歩いても
どんなに走っても
誰かの先には行けない
はるか先に見えるものは
もう私は見る必要がない
 ....
日陰の子雀が舞い上がるまでのあいま、口噤む

  能面はこんなふうにして翌日の時期を衝動的に開け閉て、
  また俯向いた庇を置き、南の空へ。
  複数の胸の、ギヤマンのことに死ぬほどの霹靂をほ ....
ころぽっくるころぽっくる
ころんでばかりのころぽっくる
闇の明るみ明るみの
しだいしだいどよめいて
なんだかなにか
浮き出す感触

どんどんどんどん、

 感じる先に行ってみよう
 ....
世界は上手く出来ている
隅から隅まで上手く

何処に出逢いがあるか
わからないけれど
タイミングよく出逢う

自分だけの世界が作られる
それぞれに宇宙があるように
自由に作られていく ....
おはようを言わない朝もある

おやすみに似合わない夜もあれば
留めておきたくない風景もある
鉄塔を怖がる鳥もいる

拾われて来た子のまま育てられた
白と黒、光と闇、どちらの味方もしなかっ ....
怖かったねぇ
本当に怖かったねぇ
何が
僕が?
そうでしょうそうでしょう

僕が怖いが具現化しての
テロだ
コロナだ
ワクチンだ
本格的に怖い

成長過程の大半で
傷ついたこ ....
何も言わない
誰かとすれ違っていく
夜の街灯の 道を 僕は
歩いていた 
誰かを追い越していった
あの水平線に向かって
自称詩人をぶん投げてやりたい
室伏が投げるハンマーのように
美しい弧を描いて
太陽とともに水平線に沈むところが見たい

地球一周して
また此処に戻って来たら
その ....
あなたの中に
花が灯ると
迷いの森の
出口が見つかる

あなたの中に
花が灯ると
憂いの雲間から
光が射し込む

自分の中に
花が灯ることを
あなたは知らずに
健気に微笑 ....
この鉄空の荒地に
血は流され飛散し肉は裂け
恐怖絶望に貫かれた叫び声、
この人間世界殺し合いの連鎖
破滅へ堕ちようとして


自我 一点に為る私の、
血の水平から垂直に流れ
個体とし ....
ああ 風の吹く、透き通る
空気、気圏の冷気に触れ
含む熱、むうと放散し
大地に建つこの街に
秋という季節、刻んでいく
(高く天に 
怖いほど深い青、打ち震わせ)

 地球、太陽から遠去 ....
それから
ごめんなさい
ありがとう

銀河の岸の公園にある
古びた青色のベンチに座り
星々をぼんやり
眺めていると
向こうから小鬼がやって来て
私の目の前でにっこりほほ笑み
「こん ....
もう
どうでもいい

放てば
満ちる





またね


言える
ありがたさよ
弧を描いて塞ぐ 白地に光を無駄に注ぎ褪せるまで


 新天地から口移しで呂律を絡ませ捌いている。なにも
 なにもかも、嘘つきだから あやとりしながら手拍子して
 作為的な二枚舌で覆いかぶせる ....
明けて静かな正月
少し笑顔の戻ってきた母の顔を見て
また あの青空を思いだしてしまい



それから
僕らのパイロット・プラントを吹き抜ける風は
いつでも同じ音になった
 ....
あなたを音にする
わたしも音になる
狭いけれど
小さく響き合う
梨の実のように
透きとおった瞼に
指先で触れてみる
それだけでもう
抱きしめている

古い通り
澄んだ廃屋 ....
あすは大事なひとに会う
あかりを落として伽羅を焚く

あすでくるりと生きざま変わる
あかりを落として伽羅を焚く

あすでくるりと生が変わるなら
いまのわたしは今宵かぎり
さいごのわ ....
永遠はどこにある?
時間の繰り返しなのか?
それとも時間の長さか?

私が生きてから死ぬまでの時間は
人によっては短く見え
そして長く感じるだろう
私は産まれてから数10年生きて死に
 ....
東京事変の恐るべき大人たちが大好きだ~

そんな気分の秋の夜長だー
一度は殺し捨てたこの人生、
オノレ貫く力動の
坩堝の唸り 聴き入り
病みと共に生き進化し続ける、と
この肉身滅ぶ迄


灯火、
遠く確かに
輝き在り
律動の波打ち際に
独り生き続 ....
あざやかに
ひろがりひびく
次々湧く想い出の
白い花々を鉄空の荒れ地に
投げ入れ放ち突き破り喰い入る
記憶の原初を細やかに辿り遡行する

感じ取ること と、感じ取られたもの 峻別し

 ....
蜂蜜の小瓶にバゲットは半分の長さ
ダイハツの看板を左に曲がる
アジサシの悪口散々聞かされて
戻らなくちゃ、森だか海だか
案山子の着換えを先に済ませたら
右足あるかちゃんと確認して
帰りは安 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
余韻ただのみきや2*23/10/28 11:06
初めての五行詩 (二作)リリー9*23/10/28 9:06
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