年下の人が自分より大きいことを不思議に思った
当たり前のことだけど
高校の制服を着た男子は明らかに私より大きいのだ
そんなこと高校に居るときは当たり前だと不思議に思うことは無かったのだ
....
なぜか ほほえんではくれない
日当たりの悪い 我が家の庭隅は
色艶に乏しくなった 紫陽花一株
水無月の梅雨空となったのに
葉っぱばかり大手を広げているばかり
....
理由がある
なんて生き方や考え方は
好きじゃない
いちいちゴールをつくりたがる
そんなのまるで嫌だ
ゴールなんてない
原因なんてない理由なんてない
だって ....
話したいこともなく古い切手集めはじめた
ピン札泣いている釣り銭切れの自販機
見知らぬ言葉が料理してほしそうにこっち見ている
私は未熟だから
特別な何かを見つけたりできない
見たものをみたまま、伝えることしかできない。
私は未熟だから
有り難う以外で感謝を示すことができない
涙で悲しみ以外を表現できない
....
寒さに 打ち震えて
外に出れぬ 心の弱さ
知ってる
知ってた
かつて 通り過ぎたのと
同じような
幾つもの トンネル
何度も
何度も
すり抜けて
生きていけると
....
ある日
神さま養成所の応募に
一人の悪魔がきた
どのような動機で志願されましたか
はあ、ふとやりなおしてみようと思ったもので
採用担当の会議は紛糾した
悪魔が改心するわけがない ....
緑の葉先から一滴の雫が零れた
一滴の雫は私の腕に落ち壊れた
壊れないままの雫は葉先で揺れ
ぶら下がり地面に落ちて壊れた
私は頭上に雫になって落ちよう
雫のまま壊れず頭上に留まろう
....
近より難い純白の
上に君臨するチェリー
みかんの缶詰がのっていて欲しい
林檎は飽くまで薄く薄く飾りぎりしていて欲しい
外見はサクラダファミリアのように完璧にデコラティブに
グラス ....
「手乗りの象って素敵だと思わない」
そう口についた妻を
3日前に殺した
その言葉はとても不謹慎で
気に食わなかったからだ
だってそうだろう?
手乗りの象なんて
どう考えたって普通 ....
夏のある日
ガイドを雇って森の奥
腐ったヤモリでいっぱいの
毒ガス地帯でマスクを付けた
こっから先では息すんな
五分も持たねえ
肺が錆びるぜ
ガイドが篭った声で喚く
肉のすえた ....
梅雨を仰ぐひととき 燦をご褒美に置いておく
今は灰色が銀色と柔らかな同盟を結ぶ 梅雨が前髪に透明な雫を創る
弾き出す紫陽花の衣に 新鮮な時代を吸い込むように 前を向く
天然に無意識に私の魂は ....
霧刈る鋏
人工の風の音
常に遅れる秋
洞のなかの夏
空わける煙
蒼は時と雨
愛されていないほうの目で
午後を見つめる日
振り返る双子
誰も居ない径
....
愛はない
は言わないで
今日からは健やかに生きるの
脱いだ服は洗濯機へ
傘は傘立てへ
心が揺れるから
本は全て捨てましょう
愛はない
のに
溢れる
....
コートジ ....
母のゆりかごの中で
赤子はやわらかく眠る
そこが永住の安息の地であるかのように
母の鼓動と赤子の鼓動が重なり合って
まるで三日月の夜のセレナードの聴こえるかのよう
母の恋人は夜勤で不在
赤 ....
インク花の囁きのさやかなるここは
六月の雨の庭
アジサイの清楚に花盗人の恋をする
いのちの謳歌の聴こえる
ほら、あちらではカエルも
カタツムリもそれぞれに
恋をしている
乙女もわざと ....
黒い制服で埋葬していたのは
美しくない未来だったのかもしれない
風になびくカーテン
気取った口調
秒針のない時計を
助けを求めるように見あげると
いつも針が動くところだった
あの美し ....
切り離された
カプセルの
そのひとつに
僕はいて
まるで
手綱を握りでもするように
交信をする
1mm/hの距離を
どうしようもなく
漂って
離れていく
別のカプセルには ....
閉じかけた目をもう一度開いて
あなたの世界にあるものをもう一度見つめて
彼らはあまり音をたてないように
あなたがきちんと目覚めるのをずっと待っている
テーブルに ....
強過ぎる日ざしが
真上から
直接脳に突き刺さる
そよ風が
熱風に変わり
日傘を裏返しにしようと
襲ってくる
バッグからハンカチを取り出して
涙をぬぐう
何度立ち止まって
ハンカ ....
間接照明なんて
そんなお洒落な物うちには無いから
玄関だけ明かりをつけ
リビングでコーヒーを啜りながら
パソコンと
線がきれいな漫画を読む
柔い音が夜に響く
窓を全部開け
私を垂れ ....
月と太陽のような 二人の容子
太陽は 昼を作り出し
月は 夜を照らす
昼の 明るさの中で 明るく振る舞う 容子
夜の 闇に 灯火をともす 容子
太陽に 焼きつくされるほど ....
広い空を駆けめぐって 笛の音が鳴る
温度も 音も風が吹いて やっと分かる
迷いの全て飛んでいく こすれてはひりひり泣く
夜の木の葉もこすれては鳴く
これから先 深くなる
親切な 夜の合図だ
....
「さよなら」は言わずに行くね
運命という言葉を信じてるから
あなたに出逢ったのは正しいって思いたいから
「またね」は言わずに行くね
運命という言葉を信じてるから
あなたに出逢えたの ....
絵は描けない
記憶もあまり得意じゃない
少し休憩しよう
だいじょうぶ?
人混みが苦手である
ひどい二日酔いのようになる
これ、誰か読むの
いや、たぶん読まない ....
小さな丘の小さな家で
おじいさんと小さな猫は暮らしてる
小さな家の小さな窓から
小さな小川が小さな絵みたいに
顔を出す
小さな小川の冷たい水は
小さな猫の喉 ....
かりんとうにもうってつけですと
テレビがしゃべる
なにがうってつけなのか聞き漏らしたので
気になってテレビから離れられなくなり
学校にも行けなくなり
落第した
この責任を誰が取ってくれるの ....
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