晴れた空なので
青いTシャツを干した。
隣には鳥がやってきて
聞いたことない声で笑った。
通りかかった音楽家は
交響曲を完成させた。
僕はお礼を言われた。
翌日青いシャツを着て歩いている ....
「今さ」
肌の熱引きだけを 歩の進めのまま配してた
手を繋ぎ 歩いていた
夜の中 転々に注ぐ 光の滝を目指して
何かがいても 何もいなくても 嬉しかった
無邪気に 無機質に た ....
争いはなくならない
ラブ・イズ・デッド
ぼくたちはやりきれない
悲しくてやりきれない
第三の視点を持とう
悲しくてしかたないから
第三極に憧れよう
知らない世界が待っている
何だって新 ....
何度、心から良い人になろうとしたか
ちゃんと話を聞こうとしたか解らないのに
カスだからかな スカスカに ぬけてしまう
重い漬物石のような思い おなさいころからの
もっとも親しい人たちから ....
つかんでいる気持ちで 引っ張ってみる
尾てい骨に残る 残像
テールがある姿を想像して おしりが キュッとなる
タテガミから 長い長い 背中を超えて
ポニーテールは 穏やかな ....
夜の公園に
惹きつけられるように入る
煌々と光る場違いな電灯
木々の手前にあるブランコを見つけた
オーケストラが始まる前の
各自がバラバラの音を出すチューニング
管弦のラや
....
遠い夕陽の揺らめく畑で
夫は手にした鍬で土を耕し
赤子をおぶる妻はそこへ
種を蒔く
貧しい日々の暮らしに
俯きあう
ふたりの野良着は
仄かな金に縁取られ
夕陽に瞬く無数の種は
....
くまの ぬいぐるみのような
てかてか した 黒い 物体が
枝垂れ桜の 近くに 有ります
東屋へ 行く途中
「道中 お気をつけて」 と
見守って くれているかのよう
水面に映る 紅葉 ....
誰も
教えてくれないのなら
美しくなるしか道はない
不要と必要との分別方法を
自分独りで身につけて
圧倒的な過酷さで
美しくなるしか道はない
その内側を
誰もが ....
世界は生まれる前にあったのか。
閉じられる扉をこじ開ける。
別の窓から別々の窓から侵入する変形した空の扉から生まれる世界のあとからあとから
その人は大きく息をついて、腰を下ろした
――これは、何段あるんですかね…
――二百八十七段です、どちらからですか?
――高知です
――遠いですねぇ…僕は横浜です
傍らに、古びたリュックが ....
まんまるのお月様に手を伸ばして
掴めるはずよ ほらもう少しよ
散らばった星を払って退けて
目を輝かせて 持って
時間は有限 心は無限
そんな時が好きだった
空も ....
{ルビ久遠寺=くおんじ}の山門を潜り
巨きい杉木立の間に敷かれる
荒い石畳の道を抜けて
前方に現れる
天まで続く梯子のような
二百八十七の石段
緑の山の何処からか鳴り響く
{ルビ団扇 ....
夕立の後 虹がかかった 山に
川は澄んだまま 流れていた
やさしい人が暮らしていた 美しい村に
笹の葉はしゃらしゃらと 風に語っていた
肌に川の香りを残して
葉洩れ陽は丸く ころ ....
高齢者マークとは失礼な
クローバーが外来種だとしても
要注意外来生物と人は呼ばない
乙女の多くが口をふさがれ
足に枷を掛けられていた時代
定型からはみ出した四つ葉は
王子に見初めら ....
あいだに ある フェンスに
ひとすじ
つる が 絡み付き
夕にしか咲かない花を
咲かせている
僕は 動かない
動かないまま 君を見ている
動かないまま見ることが
いつのまにか ....
高校をやめ
好き勝手言って田舎を飛び出した手前
東京に敗北し帰郷した俺はすぐに地元のハローワークで仕事を見つけた
ギターを押し入れで風化させたまま
12時間交代の工場に勤務し
Windows ....
マスター、恋を一杯
では…少々お待ちを
カクテルを飲んだら
咽せて涙が出て
胸が苦しくなり
心地良くて夜も眠れなかった
川崎のソープランド「うちなんチュウ」
のナンバー5ジェシカちゃんが
顧客4人の包茎情報を
横浜黄金町にある柳本クリニックに
3万5千円で漏洩していたことが分かった
4人の包茎は
次、生でや ....
朝刊に折りこまれた
それは裏面が真っ白な
パチンコ屋のチラシ広告
(メモ用紙にと気をきかせたのか)
そして
無聊に明け暮れてい ....
{引用=明滅の海のきらめきしろきゆめ}
なみまにただよう千のきらめき千の破片
いちまいいちまいのかけらがきみを映す銀のおも
そのするどい万の切っ尖にぼくの皮膚はちぢんでいるのに
ぼくはも ....
幸せ壊れたイソギンチャク
おっぱい揉みたい手の爪伸びている
毒のある花で飢えを凌ぐ
やがて夕闇は
音もなく
グラスの底に流れこみ
溢れ
私の手首をつたい肘から
滴り落ちて
螺旋階段の手摺りを濡らし
滑り落ち
白い
石畳を徐々に浸食しながら坂道をゆっくりと
流れ
....
立脚点
あふれる
おもいを
言葉に託し
いますぐ
誰かと共有したい
心の忙しい人もいるでしょう
ひとり
友達も見つからないまま
静かに
書き留めた
自分の言葉
....
あの爺さんのハーモニカ、粒の無くなった玉蜀黍(とうもろこし)なんだって、
まじか
笑える
サイレンがうなり声あげてとても大きくえぐれているし
物影という会話に闇だけ
浮かび
まくる
僕が ....
言葉を持たない
ほどけゆくはなびらに顔を寄せる
月曜日のこんにちはが
金曜にはさようならになって
まだ夏は来ないというのに
固い棘に触れた
わたしの指先に
染みのような血だけを残して
....
燃える緑をあなたは見ただろうか
わたしは、見た
命の強さと危うさを
美しさに殺されそうだった
だから、逃げたの
命 と あなた から
あっ
遠くで風鈴が鳴った気がする ....
影はたやすく溶けあって
昼間の声を裏切るけれど
なぜだろうか
あなたを抱くほど
くっきりとわたしが離れていく
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