飲み干したコーラの瓶に
ロケット花火を立てて火をつける
爆発したらどうしよう
私は怖かったけれど
夏のあんちゃんは張り切っていて
怖いとは言い出せず
耳をふさいだ
そのいくつかは
湿気 ....
都市の背中に
星の刺青
何処かに
自分の星座があるだろう
誰そ彼は
笑い泣き
彼は誰か
泣き笑い
内ポケットに
タバコと明日
遠ざかる黒い猫
何時かは
他人の星座と会うだろう
....
40代自称イラストレーターで
無職の男が児童誘拐の容疑で捕まった
これを聞いて
如何にも怪しい奴だなんて
発言すると
それはお前の偏見だ
と非難されちゃうんでしょう、きっと
しかし敢えて ....
都市の迷路に波打っている緑の原点たち
原点たちはどんな香りをも演繹せず
冴え渡ったおしゃべりの隙間に破裂して飛び散っている
おしゃべりは思想という場違いな花を排水溝に流し続け
ビル ....
許せ ただ一途に夢見た道を進んだ幼き我よ
笑え 自ら選んだ世界に敗北したか弱き我を
眠れ もはや立ち直る気配もない我が心よ
陽が昇ろうと
風が吹こうと
暗く静かな
隠れ家にて
光 ....
イメージとしての我々は
今、貨幣以上の
激しいインフレを示しているように思われる
我々が掲げる幸福のイメージは高く、それ故に
我々は常に激しい飢渇感に襲われている
広 ....
きみの手を想う
華奢でちょっと小さめだった
骨折して松山の病院へいっしょに行ったときも
きみの身体の一部が壊れたことに
かなしみを覚えていた
きみの替わりに朝
新聞配達をやった
....
心も体もボロボロになったら
遠慮なく命ごと私を棄ててね神様
なんて出鱈目鱈目の嘘ぱち
私が全然潔くないのはいつものこと
お生憎様、気丈でもないの
私は弱くてみっともないわ
人はボロ ....
7月
銀と銅が錆び付いた海
夜の埠頭は鉛の影をちらつかし、張りつめられた石板に重奏が刻まれる
圧力で押しつぶした風/
/蒸れを嫌う羽虫
ヘッドライトの灯りが波を照らす/閉じた垂直窓
....
「指売り」
関節を折り曲げると、僕は母親のオムツを取り替えた。という夢を見た。
朝、目覚める度に、オレンジ色の卵をフライパンを上に落として目玉焼きを作ると、夕方五時過ぎ、父親が ....
貴方の唄は届かないな
霞み、見つめる今日の声、
赤く灯るは昼の裏。
塗り広げられた問いの中には
若く沈んだ夢の滓。
数え歌、懐かしむなら
笑顔ひとつで壊そうや。
芯だけ残した林檎 ....
泣いている君を
そっと抱き締めたら
ふわり、シャンプーの香り
ただそれだけで
とても幸せな瞬間
『私の掌ではどうやら
弱弱しい明りを灯すのが精一杯で
家々の間をすり抜ける風に
ぼんやり浮かんだ姿も歪んでしまいそうです
辺りは賑やかで真っ暗で
まるで
幸せなお伽噺の途中みたいです』
....
パシッ!対向車のタイヤが弾いた小石が
私の車の窓ガラスに亀裂を刻む
それは、心が砕ける音に似ている
あなたが発した、恐らくは、何気ない一言で
いとも簡単に、心は粉々に砕け散る
硝子に映った一頭の駱駝は
あなたのまわりのどこにもいない
オアシスには細かい霧の粒が浮かび
かれの毛並みを気高く妖しくみせているが
大きな{ルビ二瘤=ふたこぶ}にか ....
涙
神よ
どうか
許し給え
この罪深き
木偶人形
....
望遠レンズから素足のダイヤモンド
宗教的洗脳ヒステリックな素足
外は台風コロッケまずい
目覚めれば記憶の波から押し寄せるからと
まぶたには花びらのような匂い立つ手が
幾重にも重なりあって 私の瞳は閉ざされる
脳髄の薄皮を玉ねぎを擦って剥ぐように
捲ってはならない
球 ....
尾鰭も背鰭もない者だから
スクラップブックから拾ってきました
この気怠さの海を泳ぐ
艶めかしい夏の生き物たちを横目に
白い爪痕も心地よい
日焼けした空をまる齧りにします
スイカ ....
朝の無人駅に止まる列車
引っ越したてのアパート
飲み干した炭酸水
失恋した近所の女の子
金 ....
昔なら山に捨てられる
年齢だなんて
言うんじゃねえよ
今はみんな80近くまで
生きんだから
まだまだ折り返し地点だよ
えっ?ライバル?
んなもん芦田愛菜に決まってんだろ
そんでもって
....
甘いスープを食べるみたいなしあわせを
夢に見ていた電車の中
石の部屋の隅 寝っころがって
三文芝居のヴィジョンを聴いて
薄れゆく触覚を よろこびと覚えたら
現実は
まるでプールの日の子ども ....
昨夜ブランコを聴いた公園に
再び立ち寄ったら
子供たちの笑い声がした
見ると
遊具も砂場もない
公園の中心で
小学生くらいの子が三人
はしゃいでた
青っぽい砂の地面 ....
妻に思い切って
この子は
きみとの子ではない
と告げた
きみと結婚する前に付き合っていた
彼女との子だ
なんなら
DNA鑑定しても構わない
と言ったが
まったく取り合ってくれない
....
春が深まるほど
綺麗になっていく
辺り一面のチューリップ
色分けされて咲き誇る
陽射しを浴びて嬉しそう
今まで見たことがない色
見たことがない模様が増えて
魅力的なチューリップ
....
純粋遊離線の導くままに
此の世の座標上から二人して逃亡しよう
巨きな万華鏡の中にしつらえられた
夏迷宮へと入り込んで
光る樹々と湖や
虹色の長い夕映えや
大粒の星座の中で
思うさま誰から ....
<カレンダ・メッセージ>
十一か月前に
落書きしたのは
十二月のカレンダの裏へ
何と書いたか
思い出せずに
痛痒の中で
きみと過ごす一年の終わり。
....
今時手紙だなんて
何の意味があるのか
下書きまでして
何の意味があるのか
800円もするのに二通しか入っていないレター・セットに
何の意味があるのか
細くて伸びやかな青いインク ....
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