川の終わりの
影ふらす樹に
最初の光が
瀧のようにそそぐ
ふかみどりの霧が谷を呑む
雨粒が土を齧る音
煙の十字
かすかに かすかに名を呼ぶもの
空と径が ....
掛け軸の中に残された想い
夜が十分に闇であった頃
月の柔肌に立ち昇る香の煙より
しろくあわく
現世を離れた囁きを運ぶ
ぬるい風を孕んだ柳のように
し ....
ほほ濡らす愛が薔薇をもいだ
死ぬときに見る走馬灯の大半がアニメ
深い青の湖をふちどる
あざやかな緑の白い林
いたずら好きな妖精たちが
短い夏を跳ねまわる棲み家
あなたは淡い緑のドレスと銀の靴
さざなみを立てる風に吹かれるままに
いのちをよろ ....
弱点と書かれたところが硬かった
川の底に揺らいでいる
藻のように
空気の流れに逆らわず、
その身を風に預ける
静かに息を吐き 吐き
お腹の中にある
心の中にある、
全てのものを吐ききる
空っぽ
身体中が空っ ....
なんとなく目を閉じてみた
そこにはとても広い世界があった
上を見上げると 幾千幾億の星が
散りばめられていて 手を伸ばし
星を拾い集めポケットに入れた
そして目を開けると明るく眩しい
世界 ....
のみこむほど
のどに毛がはえてくる
缶チューハイは
めぐりめぐる
血をおしとどめる
からから
血の笑い声がきこえる
ひとりになりたくないだけだろ
なをかえたいだけだ ....
蛇口は歪に世界を映す。
俺の右頬と右頬と、右頬を、全部違った面に映す。
映し出す。
それがなんとも歪んでいて、
気持ち悪くて、
歪んでいて、
それゆえ真に迫っていて、
気持ち悪くて。
....
左右
右なのか左なのかと言えば
娘の通信簿の○は 右に寄っている
よくできる できる もう少し
○
○
○
....
チンポよりも
アナルの方が感じるってこと
風俗に勤めたことがあれば
誰でも知っている
どんな男だって
アナルを攻めれば
雛鳥のような
声で鳴くものよ
(ちつのひだ嘗子)
すべての ....
今日は、りんごの解剖を行う
はぁ
りんごですか
うむ。いいか、このりんごは何色だ?
赤色ですが
では、解剖してみようか
−ほら、解剖したら赤ではなくなったよ
....
なにか焼ける匂い 煙
纏わりつく嫌悪と現実
逃れたいけど 誰も助けてくれない
差し出す手 届かなくて
夢にも出て来て 啼いて
腐ってゆく身や心
掻きむしって 切って ....
青い空の下
豊穣な麦がさらさらと
風に揺れる
隠された君を
目で探すけど
どうも見つからない
君は僕の心を読んで
手の届かない何処かへ
消えてしまったのだろうか
「おーい、
い ....
貧相なチンポは
世の中から消えて無くなればいい
太くて長くて固いチンポ
そして深い緑色の瞳
それさえあれば
脳は要らない
余計なものだ
(ちつのひだ嘗子)
すべての男は
この詩に ....
正常に動く心拍が苦しい
穴だらけは星々の睥睨だ
脂汗も冷や汗も平等だと
穴だらけの地面は高貴だ
蒼天と真空のあいだから
繋がりのない銀架を踏む
どうしてこうなったのか
口内は苦みを増して ....
家屋を吹き抜けていく風が
カラカラと乾いた笑いを運ぶ
この風に乗って運命を見てくるよ
男も女も悲しい身
浮世渡るにゃ力が足りぬ
泥沼の中で足を取られて一歩も前に進めない
怖気づいた ....
鉄道模型で遊ぶ人が思うのは彼方ではなく閉じられた世界
苦しみにとらわれた人が思うのは自らではなく開いた状態の他者
模型の汽車は夢を吐けるのだろう
苦しみの小人が生まれ夢の中を歩き出す
地球を一 ....
雨にも負けず
風にも負けず
西に東に奔走する
命嗄らして生きている
お天道様は知っている
きみの真心知っている
相手にどれだけ決めつけられようと
相手がど ....
(雫がすべってはこぼれてゆく
夜だ わたしだけの夜がはじまる)
眠れぬ森の月が落ちて神話になった
満ちては欠けて欠けては満ちてゆくもの
星はまばたきのなかに流れてゆく
....
悲しみをとぼとぼ辿っていくと、駅のホームに辿り着いていた。なんだ、もう一度出発なんだ。そう気付いた時には、もう旅人の顔をしている。ホームには、自分以外の人影は見えない。柱に繋がれた雑種犬と、自愛に余 ....
まばたきは
シャッターだから
夜になると
わたしのなかは写真だらけになる
そうやって
撮り続けた
日常のいくつもの場面を
夜の川に流していく
笹舟のゆくえを追えないように
それら ....
編み込んだ 分だけ
手垢の 残る ストラップ
石の 意志
漸く 編めた 手汗さえ
キラリ 光る
ビーズならば
合間に 穴が開いているのも
定番
石を 傷つけていない、
こ ....
壊れてしまった人形たちも
私のからだのいちぶなのだから
捨てないでって言ったのに
どうしておかあさんにはわからないのかしら
なんでもきたないきたないって
どうしても捨てたいみたいね
....
君に傷つけられるほど僕はヤワに出来ちゃいない
僕に傷つけられるほど君もヤワに出来ちゃいない
全てを見据えているようで 実は何にも見えちゃいない
全てを受け入れてるようで 自分の事さえ好きには ....
喉が傷んで
腫れてしまって
声が出ずに
呼吸すら苦しくても
煙だけは
呑んでしまうので
あの日々を思って
探してみる
濃いような
ドロリとした
甘苦さを
飲み干したら
....
泣きたいの
泣いてるの
憎悪にまみれた
今 醜さしかない私は
どうすることも出来ない
今の私は
他人の慰めなど
他人の励ましなど
ただ自分の優しさに
酔いしれたいだけの言葉 ....
大学ノートの罫線を
上手になぞるように生きていきたいような
焼却炉にプリント
ぜんぶ突っこんで 旅に出たいような
そんな気分の隙間で大学に通い
夜風のぬるさに救われている
明日が定期試 ....
真白がこぼれる
自然の白が
神聖とは清濁のあるなしではない
自然の白がこぼれれば
それがすべての神聖なのだ
まだつめたくないのに
まだあたたかいままなのに
....
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