見とれていた風の色が変わり
大きく揺れる大気
陰は葉の間をかすめて活きている
組まれた枝は立体を崩すなと囁き
丸めた幹のテレスコープ
尾根を鳥瞰したとき
落ちるような光
しかし天 ....
Monster Monster いっぱい好きって言って足りない
汗をかかない記号夜の公共団地群
すごく落ち込んだ日に巨人まで負けてかき鳴らされるポップス
モリマサ
「もう何もきにしないで今子供作ろう今」
並んで歩きながらいうと「作ろう」だって
真実は現実の中である必要がある訳ではない
平気
部屋のベットに風に吹かれてる歌並べる
平気
ミッ ....
宇宙船は庭にうかんでいた
宇宙船はトマトのように赤かった
宇宙船は言葉のようにつめたかった
どうでもいいが窓際でティッシュペーパーをしいて
二週ぶりに伸びた爪を切っ ....
すごく綺麗な声がしたので
見上げると
すぐ近くの
電線にとまっていた
小首を傾げては
同じリズム
同じ音程
同じ歌詞で
繰り返し歌っている
私には
聞き取れなかった
何て言ってる ....
道で猫がひかれている
内臓をぶちまけた姿でよこたわる
そこは子供たちの通学路で
水泳にでかけてゆく子供たちがいた
猫を横目で確認した子らは
ひそひそと話しながら立ち止まらずにあるいた
....
見上げたとき
それは
蒼く凍えていた
凍える空が
美しい
なんて
だれが言ったのだろう
私たちは
閉じ込められ
凍えていた
閉じ込められ
凍えつづける教室で
あ ....
世界は、愚かさに溢れている
愚かな発言、愚かな行動
愚かな戦争、愚かな恋愛
何がどう愚かなのか…
人は愚かさから逃れられない
けれど
愚かさは人としての証であり
愚かさは人としての力 ....
例えば、夜だ。
触れること、雲のさき、
並んで笑った昨日のこと?
迷子の猫さ、今の私は。
はらはら崩れるアルバム背負って
泣き腫らした「愛」で書き連ね。
「もういっそ臥せってしまお ....
笑顔が素敵と言われて
誰が嬉しいと言ったの?
深い不快
もう慣れてしまった嘘
今更誰かに言えるわけない
飛び降りた刹那
宇宙に飛び込み啼いた
誰も知らない私の秘密
....
まだ足りない
融け出しそうなアスファルトに
全てを投げ出した缶コーヒー
プルトップ付近から流れ出す
真っ黒な涙
この世の暗い暗い所を
かき集めて固めて挽いて
それでも足りない ....
尻尾
普段は隠している
尻尾のことが
気になります
眉を上げて
小首を傾げて
舌を出す仕草
大変
大変…だわ…
私の夫は
実は
犬なので
8年前
拾っ ....
遠く離れた
名も知らぬ君に対して
愛を感じるための
口実なんてない
人類みんな
兄弟、姉妹だから、なんて
そんな標語も、白々しいだけで
だって
兄弟げんかも度 ....
ビルの最上階から
吐物を散らし
眼下に流れる
アスファルトに
群がり狂う者らへ
呵々と目を瞬かせる
月へ息を吹きこむ
開けた夜の中で
空を睨んだ青竹の
芽を ....
夜 地球の上を這う 目的地は 一軒の家屋 家畜のように 這いつくばった 小さな平屋
爪が土を削り しっぽが草花をなぎ倒す 下着をすっかり 汚してしまう 何でも捨てる まだまだ捨てる 俺は一番 固 ....
君の出してくれた
アイスクリームが
冷たくて胸に沁みた
夏の午後の日差しの中で
人はなぜ悩むのだろうか
なぜ憎しみ合うのだろうか
考えて考えて
頭が少し熱くなってきた
そんな時だっ ....
ドラムンベース 片耳で聴く
日常の心地よい雑音をもう片方の耳で聴く
私は両利きでバイリンガル
ドラムを叩きながら指揮をとる
芸術に殺されない半端な安全圏
一人旋風を創り満足して死 ....
おい俺は墓標を背負ったまま腰抜かしたぜ
さっき
久しぶりにここに来たらなんと
6年もたってやがる
6年かよ
6年つったらあれ
なんだ
まあ
けっこう長い
梅干し漬けてたらかなりい ....
ぼくはそろそろ
ぼくという人間には飽きてきた
ぼくのいない世界を。
果てしなく流れ続ける
川の中の水を見たい
きみをぼくと呼ぶことは出来ない
それがわかってからは
どんどんと器が小さくな ....
〈誕生〉
生きるために産まれてきたのでも死ぬために産まれてきたのでもない。
目的がないのではなく目的を作るあなたが産まれたのだ。
あなたは自由でもなければ不自由でもない。
自由を作るためにあな ....
むかしある女の娘に
なぜ私にそんな義務が
あるのですか
と 言われた
ただデートに誘っただけなのに
イイヤそんな権利は
僕にはありません
と 答えて
僕は
下宿に帰って泣いた
身の程ならば知っている
薄汚さなら知っている
壊れかけてる玩具のピエロの人形の
片腕一本剥ぎ取って
眠れぬ夜にも朝は来る
だんだんと沈んでいく
だんだんと沈んでいく
それがたまら ....
ほんとはねハーゲンダッツが欲しかった
ほんとはね緑の帽子が欲しかった
ほんとはね夜は静かに寝たかった
ほんとはねあの娘の近くにいたかった
窓の外では雀たちが木々の間を飛び交う
テレビからは泣き叫ぶ人々の声が聞こえる
このところの私は6種類の薬を飲んでいる
雀たち
テレビに映っている戦争の渦中にいる人々
私
皆生きている
生 ....
目を閉じて
いろとりどりの
小さな折り紙
小さく小さく折って広げて一息吹けば
真っ白な折り紙鶴一羽
もう一息吹けば
いろとりどりの折り紙鶴が手のひらから溢れて
....
床の下の人は
土に還るのを待っている
腐った林檎もきっとそう
とどめを刺さずに
ゆっくりと死ぬのが
綺麗、善とは限らない
きっと私なら
あなたの一張羅の白のシャツ
真っ ....
カップを天に掲げて
ブラックを注文
濁った夜空に
入れるミルクなんてない
苦くて苦くて
どこまでも黒かった
「この世界から目を背けるな」
と言わんばかりに
今夜は目が冴える
....
打ち上げられた空
それでも雲になりたがる
自由自在でしょう?
空の箱
のりしろにはさまれて
閉じたの?
それとも
開いたか
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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