その男は疲れ顔
しがない普通のサラリーマン
満員電車に揺られて帰る
とりわけ混んでるわけでもないが
なんの配慮か座れない
改札通るサラリーマン ....
梅雨の時期は紫陽花に逢える
派手ではない柔らかな微笑み
たくさん種類があり
見る人を楽しませてくれる
雨のジメジメを忘れさせる
淡い色が梅雨の印象を大きく変える
紫陽花の種類に ....
虚空に延びる重機の
股間が避けて
爪が大地をかきむしり
破壊された生きものたちの
未来
「yes」
○解説
・やや倍率の高い虫眼鏡を用いてみればよいかと思います。
・人間や世界、歴史などへの知的関心をそれなりに求めてくる性質のものでしょう。
....
.
もう帰って来なさいよ、と浪は騒ぐ‥
いや、もうすこし居させてくれ、と私は呟く‥
.
きょうは、黒い雲が沸いている天末線
紫苑色、藍銅、青金石の固溶体
砒素鏡はなめらかにひろがり ....
July
からからと音を立てた 冷えたグラスから
水滴が滴って テーブルに水溜まりを作ってる
僕らの愚痴はさっきから 止まらなくなってる
収まるどころか勢い増していく この夏の暑さのよ ....
メモリーされる日々が
次から 次へと 上書きされていく
今日という日が
別名保存されるのだろうか
繰り返される日々の 出来事の中に
変化を見つける努力
変化を受け入 ....
小さな青い駅で
列車を待っていた
朝の図書館に出かけて
行き先を調べてきたのに
真鍮のカランに しがみついている
蝉の抜け殻を見つけた瞬間
どこが あたしの行き先なのか
分か ....
自分の汗の臭いに
興奮するのは変態か
昔、小柳ルミ子が
映画でそんなシーンを
演じてたな
ショーケンが
誘拐犯の役だったやつだ
ってことは
変態じゃないな
ああ良かった
....
しあわせはここにあるのだと
誰かがささやいた
静かに風の吹く野に
流れる雲の切れ間に
やさしい顔が見え隠れする
掴まえるのも
見送るのも
こころの向きで
今日は ....
はきつぶされた靴は
あなたの手にひろいあげられ
鳶の影は 青い空を円の形に縫う
午後、けれども其処彼処の綻びから
光は果物のように落ちてくるのだろう
なにも残っていないなら
音だけでいいから
言葉をください
やさしい意味などいらないから
くるしい意味などいらないから
せめて誠実な音声を
聴かせてください
差し障りなく
....
朝目覚めると
女がとなりで
冷たくなっていた
眠りについた後
内緒で
エアコンの設定を
私の快適温度
18℃にした結果
凍り付いてしまったらしい
お湯をかけても
元に戻らなかった
....
何処かで
私が燃えていても
抗議の自死でも
ミスタージャイアンツでもない
ただ暑すぎて
人よりちょっと多い
皮下脂肪が
自然発火しただけ
だから心配しないでね
そして
消火活動よろ ....
女は鍵をたくさん持っているから
いつも重いのだ
男は
穴をたくさんかかえているから
さみしがるのだ
女は鍵を
男へ差し出さなくてはならない
それがわかっているから
どこか冷めて ....
尖って
合わせ
切る
切り裂く
八つ裂き
否
ひとつ割き
散策の道なかで遭遇してしまった
街はずれの竹藪から立ち昇った
にびいろの烽火に─それは
宿命をあざ笑うタナトスなのか
四次元をのろうデーモンなのか
....
微量の毒が体を巡る
指先の痺れが保証する
狂気の時間
血球の日が暮れて月が昇る
ぶくぶくと
抑圧された
悪人の善心が
善人の悪心が
小人の大欲が
滲む
裏返り
また戻り
....
清水を昇る魚の群れに ひどく、眩暈がする
私は今日も 獣の肉を食べる
鳥の、豚の、牛の、或いは、ナニか、の。
理不尽にして一瞬に殺されたモノたちの
肉を焼き 血を焦がし
日 ....
せわしなく蝉が
騒々しく鳴いている
だれが一番ふとい命を
持っているのかを
競っているのか
騒々しく鳴いている
七日、鳴くだけ鳴いて
ほんとは泣いているのか
やるせなく暑い夏に
....
秋になると
馴染んでいる川を下って
鮎の母さんが卵を産みつける
小石や砂、そんなのの底へ
鮎は美しい魚
川釣りに好まれている
逞しく鮎は
冬の海に暮らすことができる
下流で孵っ ....
これ以上この穢れた空気を吸いたくない
もうこれ以上息が出来ない
この世界はまるで変わろうとしない
まるで自転を忘れた地球
この惨劇を見たくない
部屋の電気を消すのと同時に
世界も一 ....
女神の濡らした豊穣の大地が
一人の女性によって焼かれようとしている
陽炎は松明の炎となり
真昼の宴が裸の男を誘い催される
神々が降臨した幻
ひまわりは証として黄色で照らす
お風呂で、血にまみれた私を洗い流す。
ごみ袋には 死体
どこに 運ばれて行く
どこかに 運ばれて逝く
浴槽が、いった。
まだ、お前が、片付いていない。
出しっぱ ....
種を蒔く人よ
太陽が目覚める前から 満月が挨拶するまで
私を耕してきた人よ
私は情けない文字でした
いつも 対角線から汚いコトバで罵り
そして 平行線に並べられた
多種たち ....
窓を開けて煙草を吸っていたら
下の通りをいつものおじさんがうろつうろしていた
同じマンションの住民の年金暮らしのおじさんで
いつも暇そうでありニコニコしており誰か話し相手を探してうろついている
....
眠れない
夜の遊びは一つだけ
寂しい沼地
孤独な塔
幸せ探し
夜更かし
ここは海の底
アパートのすぐ傍を
誰か横切るよ
とても大きなもの
じゃらじゃらと
宝石 ....
並べて揺らしてゆっくり回して
大転倒から未踏の功利と
大絶賛から三十回転既納の白夜に群がる紺屋と
朝から晩まで紅さか楓と触れ合う仕草で影を結いながら
さめざめ襤褸に乱吟を繋ぎ
さめざめ嬾 ....
疲労がたまって
過労になり
過労がたまったら
死んでしまう
マズイ
それは
マズイチャーハンのように
気心の知れた仲間に
まだ友人とも呼べない人に
身も知らぬ赤の他人に
それこそ
前触れもへちまもなく
君って、 だね。
て言われ
しばらくはただ
狐につままれたみたく
信じ ....
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